子どもとの「適切な距離感」を考える。機能不全家族育ちの子育て。
前編の記事では「無関心と過干渉」そのどちらも「お子さんとの距離感」が適切ではないこと。
そして、自分が毒親かもしれないと感じた場合はまず、自己理解を深めることをお勧めしました。
今回の後編では「適切な距離感」を掴んでいくための方法などをお伝えしよと思います。
前編はこちら↓
■無関心と過干渉を理解する
無関心になってしまう理由のひとつに「自分の心に余裕が持てない状況にある」という場合もあります。
そういった場合、自分のことで精一杯なので、自分以外の人のことまで構っていられないといった状態に陥ってしまっているんですよね。
親御さん自身がご両親から愛情を受け取れなかった場合、どのようにして愛情表現していいか分からない、そもそも愛情表現が何かさえも理解しにくいという場合も。
そして、過干渉の理由のひとつには「不安が強い」「子どもへの過剰な期待」「コントロールしたい気持ちが強い」などが考えられます。
もしかすると、親御さん自身も干渉されて育てられたため、これこそが親の役目であり愛情表現なのだと考えている場合もあるかと思います。
理由や原因はここに書いたことが全てではありませんし、いろんなケースがあるとは思いますが、どちらにも共通して言えることは「自己肯定感の低さ」があるのではないかと考えています。
それ故に「自分のことで精一杯だし、こんな自分が親として何かしてあげることはない」と、お子さんと距離を置いてしまったり。
お子さんにあれこれ口出しすることで、自分の不安を解消しようと距離を縮めすぎてしまったりするのかもしれないですよね。
■お子さんを大切に思うからこそ悩んでいる
親御さんも今まで大変な苦労があったのだと思います。
機能不全家族で育ってきた自分が、今度は親になり、子育てをする。
これは簡単なことではないですよね。
「もしかしたら毒親になってるかも」
「良い親になれるのかな?」
と悩んでおられる時点で、お子さんを大切に思っている証拠なのだと私は感じています。
まずは自己理解を深めて傷を癒すこと。
そして、自分の思考パターンや行動パターンなどを客観的に見ることも大事だと考えています。
そこでお勧めしたいのはノートに書き出すこと。
「なぜ自分はそうしてしまったのか?」「その時の自分の気持ちは?」などを書き出してみる。
例えば・・・
子どもの友達関係のことで心配しすぎてしまった。
理由は自分が小学校時代の時に仲間外れにされた経験があるから。
その経験を思い出してしまい、子どもも同じような目に遭うのではないかと心配でたまらない。
無関心になってしまう場合は「自分がどのような状況の時に無関心になりやすいか?」を考えてみるのも良いかもしれません。
例えば・・・
仕事で忙しい時に子どものことなど考えられなくなる。
下の子のお世話が忙しく上の子を構っていられない。
少し罪悪感はあるけど、どうしていいのか分からない。
こういったことを書き出していくうちに、自分の気持ちに気づいたり「そういうことだったのか」と腑に落ちるようなことがあります。
そこに気づいてこそ、次のステップに進めるのでぜひ試してみて下さいね!
■子どもとの距離感を考える
自己理解を深め傷を癒すこと、思考や行動パターンを客観的に見ていろんな気づきを得られたら、これまでの自分のパターンを変えていくことです。
お子さんとの距離が遠いのであれば「今日学校どうだった?」「最近YouTubeでどんなの見てんの?」などといったお子さんに興味を示す声掛けをしてみる。
距離が近いのあれば「子どもの自立のためにこれ以上は踏み込まないで自分で考えさせる」と決め、境界線を意識して接するようにしてみる。
境界線を意識するということも、最初はなかなか難しいかもしれません。
なので例えばですが、今まで「踏み込みレベル10」だとしたら、今回は「レベル9」に落としてみようと意識してみて下さいね。
その際「何かあればいつでも相談してね。ママやパパはあなたの味方だし、一緒に考えるから」という大事なポイントは伝えておくと良いかもしれません(*^-^*)
ご家庭の問題というのは本当に様々で、いろんなケースがあると思います。
問題が複雑に絡み合っていることもありますしね。
なので、ひとりで解決が難しい場合はぜひ「悩み相談掲示板ココオル」を有効活用してもらえればと思います。
スタッフへの相談を希望して頂くと、問題解決のために一緒に考えていくことが出来ます(*^-^*)
相談内容を公開したくない場合は、非公開にも出来ますので安心してご利用頂けます。