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ヨーガの教え #4 - 安定して快適な座法 sthira sukham asanam -

ヨガを実践されたことがある方は、一度は耳にしたことがあるかと思います。

【sthira sukham asanam】
スティラ スカム アーサナム
安定して快適な座法で座ること

「安定して快適に座ること」は、ヨガの哲学と実践において非常に重要な概念です。

ちなみに、ヨーガスートラに書かれているアーサナのことはこの一文のみなんです。
ちょっと驚きですね!!

この考え方は、特にパタンジャリの『ヨーガ・スートラ』の中で強調されています。

具体的には、第2章第46節に「sthira sukham asanam」(安定して快適な座法)という教えが示されています。

この教えの背後には、多くの深い意味が含まれています。

以下、この概念について詳しく説明します。

安定して快適な座法について

「sthira sukham asanam(स्थिर सुखम् आसनम्)」は、サンスクリット語のフレーズで、ヨガの哲学において非常に重要な意味を持っています。

ここでの各単語の意味は以下の通りです

言葉の意味

  • sthira(स्थिर):安定した、堅固な

  • sukham(सुखम्):快適な、楽な、幸福な

  • asanam(आसनम्):座法、姿勢

このフレーズ全体の意味は、「安定していて、かつ快適な座法」となります。

詳しい解釈

1. 安定性(Sthira)

  • 物理的な安定性
    身体が動かず、しっかりとした姿勢を保持すること。

  • 精神的な安定性
    心が平静で集中している状態。

2. 快適さ(Sukham)

  • 身体的な快適さ
    痛みや不快感がなく、長時間その姿勢を保つことができる。

  • 精神的な快適さ
    心がリラックスし、ストレスや緊張がない状態。

3. 座法(Asanam)

  • ヨガのポーズや姿勢の総称。
    *ただし、『ヨーガ・スートラ』では主に瞑想のための座法を指しています。

実践的な意義

「sthira sukham asanam」という概念は、ヨガのアーサナを行う際の基本的な指針となります。

ヨガのポーズは単に体をねじったり伸ばしたりするだけでなく、心と体の調和を目指すものです。

この教えを実践することで、ヨガのアーサナは単なるフィジカルなエクササイズから、より深い精神的な修行へと進化します。

瞑想における重要性

瞑想を行う際にも、「sthira sukham asanam」は非常に重要です。

安定して快適な姿勢を保つことで、長時間の瞑想が可能となり、心の集中や内面的な平和が得られます。

このように、「sthira sukham asanam」は、ヨガの実践において基本となる原則であり、身体と心の調和を追求するための重要な指針です。

安定して快適な座法について、もう少し掘り下げていきます。

座法の実践について

1. 安定性と快適性のバランス

「安定した座法」は、身体がしっかりと地面に接し、動かずに安定している状態を指します。

また「快適な座法」は、長時間座っても痛みや不快感がなく、リラックスできる状態を指します。

これら二つを同時に達成することが、ヨガの実践において非常に重要です。

2. メディテーションの準備

安定して快適な座法を取ることで、心と体が静まり、深い集中状態に入ることが可能になります。

これは瞑想(メディテーション)や呼吸法(プラーナーヤーマ)を行うための基盤となります。
座法が安定していないと、注意が散漫になり、深い瞑想状態に入ることが難しくなります。

3. プラーナ(生命エネルギー)の流れ

安定した座法を取ることで、身体のエネルギーの流れがスムーズになり、プラーナ(生命エネルギー)が体内を循環しやすくなります。

特に背骨がまっすぐに保たれることで、エネルギーが正しく流れ、心身のバランスが取れるようになります。

4. 心の静けさ

安定した座法は、心の静けさを促進します。動きが少なくなることで、心も静まりやすくなり、内なる平和を感じやすくなります。

これにより、精神的な安定が得られ、日常生活においてもより冷静でバランスの取れた状態を保つことができます。

5. 実際の座法

具体的な座法としては、以下のようなものがあります。

  • 蓮華座(パドマ・アーサナ)

両足を交差させて座る姿勢
  • 半蓮華座(アルダ・パドマ・アーサナ)

片足を反対の足の太ももに乗せて座る姿勢
  • 安楽座(スカーサナ)

足を崩して楽に座る姿勢


これらの座法のなかで自分にとって最も安定し、快適なものを選ぶことが重要です。

6. 心身の統合

安定した座法を通じて、心と体の統合が図られます。身体が安定することで、心も安定し、逆に心が安定することで身体もリラックスします。

この相互作用により、全体としてのバランスが取れ、より高いレベルの意識に到達することができます。

まとめ

「安定した座法で座ること」は、ヨガの実践において非常に重要な要素であり、心身のバランス、エネルギーの流れ、そして精神的な安定を促進します。

この教えを実践することで、より深い瞑想や自己探求が可能となり、日常生活においてもより安定した心と体を保つことができます。


いかがでしたか??

ヨガでは、快適で安定した座法をとれるようになるまでには3年かかるとか。

また、ヨガは行うものではなく、探究し実現するものとも言われます。

立位などのアーサナもより安定して座るために生まれたアーサナと言われています。

これだけでも、快適で安定して座ることがどれだけ大変で大切かが伝わってきますね!

日々、瞑想などで座ることを探究し続けていきたいものです。

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