【15】 無意識の自動的な処理とフリー・フロー
私たちは、日常生活の多くを無意識の判断(アティテュード)と無意識の行動(ハビット)という自動的なプロセスに任せています。
これらのマインドの機能のおかげで、私たちは多くの行動を無理なく、努力せずに行うことができています。
この無意識から生まれる無理のない自然な判断や行動を、フリー・フロー(free-flow)といいます。フリー・フローで行動しているときは、努力感はなく、自然に振る舞うことができます。
問題なのは、アティテュードもハビットも、情動記憶の影響を強く受けているということです。その上、それらの多くは、生活のなかで自然と身につけたものであり、意図的に選択してきたものではありません
そのため、現在のアティテュードやハビットには、自分のゴール達成を邪魔するものも含まれています。
このとき、ゴール達成を邪魔するアティテュードやハビットを、意識的に頑張って変えようとしてはいけません。
すべての無意識の判断や無意識の行動を意識することは不可能です。また、意識的に判断や行動を修正しようとしても、アティテュードとハビットそのものを変えない限り、すぐに元に戻ってしまいます。そして、ゴールを達成できないと感じ、ゴールを引き下げてしまうでしょう。
では、どうすれば良いのでしょうか?
アファメーションとヴィジュアリゼーションを用いて、アティテュードとハビットを置き換えてください。
理想の判断や行動をしている自分自身の姿を一人称、現在形の言葉で描写し、自分に語りかけてください。
「私は〜〜をする」、「私は〜〜をしている」といった形です。
そして目を閉じ、自分がその判断や行動をしているところを一人称視点でイメージし、そのことによってもたらされるポジティブな感情を味わってください。
このプロセスを何度も何度も繰り返すことで、アティテュードとハビットは置き換わっていきます。
そして、ゴールを達成するために必要なアティテュードとハビットに置き換われば、フリー・フローでゴールを実現していくことができます。
つまり、主観的には努力している感覚はなく、自然に判断や行動をしているうちに、ゴールが達成されていくことになるのです。
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