体験料3000円で買った世界に、これまでずっとほしかった子どもとの関わりが詰まっていた
今朝、息子と朝ごはんを食べながら道草の『ハルジオン』のことを調べていた。絵本では飽き足らず、Google検索してみるとYoutubeが見つかる。YouTubeをつけると、ハルジオンとよく似たヒメジョオンも一緒に画面にパッとうつった。
もうね、素人目にはすっごく似ててふたつの見分けがつかない。
画面を食い入るように見ながら息子が、「これどこが違うんだろうね?」と独り言のようにつぶやき真剣に違いを探していた。その時思った。
「あ、わたしがほしかったのはこういう世界だったんだ」
ちょっと大げさなくらい感動してしまった。
先日、"今年親子で学びたい" と兼ねてから思っていたプログラムを一人で体験してみた。やってみたうえで「始めるのは今じゃないな」と悟ったことを
記事に書いたところだった。プログラム受講には今回至らなかった。けれど、2時間の体験で確かにたくさんのヒントを受け取っていたようだ。
*
もうかれこれ半年以上経っただろうか。
夫が息子に買ってきてから誰にもページをめくられることなく、ひっそりと本棚にしまわれてあったこちらの絵本。片付け中にふと目がとまった。
『子どもと一緒に覚えたい道草の名前』
ページをめくっていくと……
なんと、とっても素敵な絵本ではないか……
33種類の道草の絵といっしょに、道草の名前の由来なんかもふんだんに載っている。大人が読むだけでも面白い。
道草ひとつひとつにもちゃんと名前があることが分かる。
別名や花言葉まで。
他の植物と共生しながら生きていることも次第に分かってくる。
そもそも "道草" ならまだましだ。たいてい "雑草" の概念だった。
道草への興味は薄かった。息子がとってきても「なんて名前だろうね~」の返事がいつの間にか固定化していた。それをとりあげて調べてみよう、という発想がなかったわけではない。けれど、それよりも大事なことがあった。早く家に帰って、夕飯作って、あれしてあれして……。次々とやることが目白押し。頭の中にぎゅうっと予定が詰められていた。自然と後回しになった。
*
歩いて30分の幼稚園までの道のりを(息子の足で片道40分)、ベビーカーを押して往復することが増えた。帰り道には至る所に道草が生えている。
そうだ、ちょうどいい機会だ。
この絵本に載ってる33種類の道草をマスターしよう。
そんなゲームを息子と初めてみた。
一日ひとつだけ。道草を選んで、家まで持ち帰る。
洗って花瓶に水を注ぎ、挿してみる。
ぐんぐん水を吸って花びらの色はより鮮やかに、つぼみは次第にひらいてくる。
絵本をひらいて名前を一緒に調べてみる。
どんなところに咲くのか。開花の時期はいつか。別名の由来はなにか。
もともとは道草に興味はない。分かるものといえばつくしとタンポポぐらい。と思っていたけれど、ただ忘れていただけだったものもたくさんあることに気づく。シロツメクサ、ドクダミ、スズメノカタビラ……
わたしが絵本を開いていると、息子も寄ってくる。
どんどんページをめくって、見たことがあるものを教えてくれる。
置いてあるだけじゃ読もうとしなかった。
それはわたしも同じ。
今日までに見つけたのは2種類だね
絵本はぜんぶで33種類だから、あと31種類だね
いつのかにか数字の勉強になっている。
見つけた道草のページに、発見日を付箋に書いてはろうとする。
絵本を閉じたときに日付が見えない。
付箋が重なってると何個みつけたのか分からない。
自然と付箋の位置をひとりはりかえている。
一緒にはじめた小さなちいさなゲーム。
だけれど、
ひとつの体験からどんどん小さな学びに繋がっていく。
親が意図したものではないのに。
わたしにとっても、じんわりと、嬉しすぎる体験。
そうか、こういうことが一緒にしたかったんだな。
ドリルをやらなくたっていいじゃない。
〇〇式に無理に通わなくても、いいじゃない。
子どもの発見や変化を間近で見られるって
こんなにすばらしいんだな。
これまでも、できる限りの応援をし、見守ってきた。
だけど、
まだまだわたしにもできそうな小さな関わり方が
ありそうに思えてくる。
*
「明日はどの道草見つけよっか?」
「いつぜんぶみつけられるかなぁ?」
「ドクダミってドクあるの?」
「ワルナスビだってー、なにがわるいの?」
息子の興味はつきない。
全てに答えられるわけじゃないし、
全てに答えられる母親になりたいわけでもない。
でも、0.5歩先にわたしがいられたら。
いや、先にいられなくてもいい。
息子が見てるものに、無理なく興味をもって関われたら。
体験料3000円で買った世界は
ずっとわたしがほしかった世界だった。
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