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学ぶ目的を明確にさせることは、経営能力を高めることにも繋がる
これからの日本の経営は「心理学」を応用することが重要です。
なぜなら、先の読めない時代の流れにブレないための「思考の軸」を確立していくことが大事だからです。
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「心理学」が応用されていないことで起こりやすい落とし穴の一例としては、
これからの時代は「イノベーションを起こすことが大切」
なのであれば、
「イノベーションを起こすためにはどうしたらいいのか?」という視点で考えようとしてしまいます。
これが落とし穴なのです。
本来「イノベーションを起こすこと」というのは結果論です。
「イノベーションを起こすこと」の他に、
「多様性」や「協調性」「傾聴力」など、すべて結果論です。
「結果的にこうなっていた」のが結果論なので、それを物事を考える思考の軸にしてしまっては、結果はもちろん、考え方や方法まで違う形になってしまいます。
しかし、なぜ、結果論を思考の軸にしてしまうかというと、
それは、
「心理学」を学んでいるからです。
ん?
どういうこと?
これからは「心理学」が大切だったんじゃないの?
と、思うかもしれません。
最近、ビジネスでも心理学を応用することの重要性が感じられ始めた結果、心理学を学ぶ企業や個人は増えています。
しかし、
これからのビジネスで大切なのは、
『「心理学」を応用すること』です。
繰り返しになりますが、
重要なのは、
「心理学」を学ぶことではありません。
「心理学」を応用することです。
心理学を教えている多くは「人の心理とは」の説明が大半です。
しかし、実際は「それで、それをどうやって活かしていったらいいの?」の活用方法の方を知りたいはずです。
これを美容師に例えたら、
美容師の知識や技術を日常に活用したい場合、
美容師に教えてもらいたいのは、
専門的な「髪の切り方」や「パーマのかけ方」ではなく、
日常の生活に取り入れやすい、
「髪のお手入れの方法」や「カラーリングのコツ」の方だと思います。
なぜなら、美容師になるつもりはないからです。
「学んだことを独自のやり方に取り入れるために、参考としてプロの知識も学びたい」が本来の目的のはずです。
「学ぶことが目的」ではなく「応用することが目的」の場合は、本格的に美容師になるための知識までは必要ないということです。
心理学も同じことです。
心理学だけを学ぶことが必要なのは「心理学者」です。
心理カウンセラーなど、メンタルに関わる職業は心理学の応用です。
なので、本当は心理カウンセラーがテレビなどで心理学について説明しているのは、私は、心理カウンセラーとしての役割が混乱していると考えます。
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「なんのために学ぶのか」という学ぶ目的は重要です
それを踏まえると、
これからの心理学を応用する時代に学ぶ必要があるのは「心理学の理論」ではなく、
心理学の理論を活かした「分析」「見立て」「引き出す」などの技術を身につけることではないのでしょうか。
それらを身につけることで、
「分析」 → 自分、他者のマネジメントに繋げる
「見立て」 → 理解力、判断力、決断力を高める
「引き出す」 → 自分、他者、ビジネスの強みを引き出す
しかし、心理学を学ぶことで、
「考察」→ 理論や多数意見をもとに相手の心理を読み解こうとする
「思い込み、決めつけ」→ 自分の頭の中の情報を優先させて考える
「必要ない質問」→ 聞くポイントが分からず聞く側が聞きたいことだけ聞く
このように客観的に見てもらうと分かると思いますが、学ぶ目的や、学び方が少し違うだけで、その後の方向性は大きく変わってしまいます。
学ぶ目的が定まっていないと、学んだことを上手く使いこなせず、自分の頭の中を相手に被せながら対応するということが起きてしまいます。
実際、このやり方では、相手の気持ちよりも自分の頭の中を見ながら話しているため、この方法で他者とやり取りを続けようとしても早い段階で限界がきてしまいます。
それを解決させるために、さらに「こういう人にはこういう対応方法をやるといい」などと、本来、型のないはずの人の心理を型にハメて考えようとすることが増えているようにも感じます。
本当は、そのやり方では、無理があります。
なぜなら、
人の心理は、その時の心境や状況の違いで変化しやすいものだからです。
そして、その心境や状況は一瞬一瞬で変わってしまうモノでもあるので、そもそも人の心理は型にハメて考えるものではありません。
それでも、型にハメようとすると、相手が型にハマらないため、自分は混乱してしまい、ますます自分の型を相手に押し付けようとすることも少なくありません。
それでは、やっていることが昭和の時代と変わらなくなってしまいます。
昔のやり方を、今の時代にそのままの形で取り入れてしまうと、時代は変わっても人の思考パターンや行動パターンは昭和と同じで何も変わらないままになってしまうということです。
学んだことをどう活かしていくかで学ぶ内容や学び方は大きく変わります。
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そして、
インターネットが普及していなかった昔の時代のやり方と同じように「頭で覚える方法」だけで学ぼうとすることで、圧倒的な情報量の AI に恐怖心を感じると私は思います。
現実的に考えると、
情報量、知識量に関しては、人間は AI を超えることは不可能です。
しかし、AI が絶対に持つことのできないものが「人の心」「人の感情」です。
人の心を動かす「人間らしさ」➕ 効率的な「 AI 」
それぞれの役割を上手く融合させることで、お互いの良さを最大限に活かし、今までにない新しい形を創造することができると考えます。
そして「人の心」は変わりやすくても「人の本質」は変わることはありません。
「人の心」と「人の本質」は何が違うのかというのは、頭で覚えることではなく、自分の中に落とし込みながら理解を深めていくものです。
そのためにも、
これからは「頭で覚えて暗記する時代から、自分の中に落とし込みながら身につけていく時代へ」と、学び方、教え方の価値観も変えていく必要があると考えます。
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私が行なっている「旭心理コンサルタント」では、
一般的な型をもとに考えるのではなく、自発的な視点で考えていきます。
そのために、理想論と現実論を分けながら、現実的に実行しやすい考え方でお話ししています。
その中で、誰もがイメージしやすく、心から納得できる考え方で、
「本当はそういうことをやりたかった!」という自分でも気づかないうちに無意識に落とし込んでしまった独自性を意識へと引き上げながら、独創的な形を一緒に考えていくことをしています。
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旭心理コンサルタント
代表 旭 美由紀