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高齢な親の介護日記⑬
2024年9月6日金曜日 晴れ
今日も父は生きていた。
なぜか壁に飾っていた母と一緒に写っている写真をはがしてしまっていた。
写真をはずした理由はなんとなく覚えていて、はずした写真をどこにしまったかは覚えていなかった。
最近はお風呂に入っても頭をシャンプーで洗うのを忘れてしまうようなので、浴室に、
シャンプーで頭をあらうこと!
というメモを残してみた。
すると2日後、そのメモはなくなっていたので、
浴室には入っていることがわかってホッとする。
いろいろ父のためにやっても
父はどんどん忘れてしまう。
家族と過ごすより、友達と過ごす方が父にとって良かったのではないかと、今更ながら私の住む家の近くに父を呼び寄せたことをたまに後悔してしまう。
父にとって大切なのは、長生きすることではなくて、
友達と楽しい時間を過ごすことだったのかもしれない。
同世代の女友達と家族の悪口を話している方が、頭はしっかりして幸せだったのかもしれない。
俺はただ生きてるだけやな。
とボソリと父はつぶやいた。