【座談会レポート③】100円で防災!?Z世代の私たち・インターン生がダイソーで防災グッズを用意してみた
こんにちは!デジサス編集部インターン⽣の⽔⾕です。
私は現在、都内の⼤学にて法学部に所属しており、憲法や⺠法など法に関する様々なことを学んでいます。
インフォコムではインターン⽣として在籍し、エマージェンシーコールを通してより良い サービスを提供できるよう奮闘しております。
先⽇、私たちインターン⽣と防災コンサルタントの⾼橋さんと共に、「100 円からできる防災」をテーマに座談会を⾏いました。
「準備をしなければ」と思いながら後回しになってしまいがちな防災。
今回は、100 円から できる防災というテーマとともに、座談会の中で⽣まれた疑問点や、気をつけるポイントご 紹介します。皆様が防災を改めて考えるきっかけとなりましたら幸いです。
100 円で防災!?
私たちは、⼀般的な防災リュックに⼊っていない防災グッズを 100 円で集める、という課題を事前に⾏い、座談会に臨みました。
それぞれのインターン⽣が集めてきた商品とともに、防災コンサルタントの⾼橋さんのコメントをご紹介します。
佐藤さんは、ブランケットや簡易トイレ等、避難直後で命を守ることを⾒据えた商品を選択していました。災害時、避難所にトイレはあるものの、清潔でない場合もあります。そのため、多くの簡易トイレは必要となるでしょう。また衛⽣⾯という観点からビニール袋はいろいろな場⾯で必要になるため、準備しておくと良いグッズです。
次に、⼩林さんは、栄養や衛⽣⾯という観点から商品を選択していました。栄養が取れるサプリだったり、⽔を使わなくて良いシャンプーシートだったり。100 円で購⼊できるのだと驚くような商品が多数ありました。
サプリに関して、⻑期間に渡っての栄養補給ということを考えると、どのような味なのか、美味しいかを確認することも重要なポイントです。
私(⽔⾕)は、⼥性の視点から防災グッズを選択いたしました。メイク落としシートや化粧⽔類を⼊れる容器は、避難直後から少し経過した際に、清潔感を保つという点で良いと考えました。
また、避難所の⼦どもたちとのコミュニケーションの⼀環や⾃分へのちょっとしたご褒美として、飴などが有効であるとの指摘をいただきました。
加えて、避難所では、時間がたくさんあるという点から、トランプやボール等のちょっとした遊び道具があると気を晴らすことができます。
磯部さんは、⼦どもやペットと暮らしている⼈、という想定で商品選びを⾏っていました。⾃分以外の防災は忘れがちで、重要な視点です。
また、怪我をした⼈に触れる際など衛⽣⾯から必要になることが多いため、⽤意しておくと便利なものです。
私たちが訪れた 100 円ショップは、防災特集がされている店舗や、トラベルグッズとまとめて陳列されている店舗等様々でした。
その中で、意外と使えるものが置いてあるのがキャンプ⽤品とのことでした。⼀度、キャンプをすると何が便利かよく分かるとのことです。
⼀⽅、サバイバルと防災はきちんと分けて考えなければいけないとの意⾒もいただきました。というのは、サバイバルの知識には、防災に適さない場合があるからです。例えば、ツナ⽸に⽳あけ、芯を⼊れるとよく燃えるというサバイバルの知識がございますが、こちらは防災には適しません。災害の場⾯で⽕を使うと⽕事になるある可能性あります。災害がくるという事実は明⽩であり、明かりが必要になるのはわかっていることであるから必要とな
るものをきちんと⽤意することが重要であるとご教授いただきました。
また、災害からの経過時間で、⼈間の欲求は変わっていきます。そのため、防災⽤品を揃える際に重要なポイントなるのは、どの時間帯に必要とするものかという点であると教えていただきました。
意外と忘れがちな防災グッズ・防災の知識とは?
まず、先出しているビニール袋やビニール⼿袋、ペットの防災グッズ等、衛⽣⾯の備えや⾃分以外の防災グッズが忘れがちなものとして挙げられます。
例えば、マスク。10 年以上前の建造物にはアスベストが使⽤されていて、建造物の破損により、放出されます。アスベストを吸うと、数十年後に癌等の病気が発症する原因になる可能性があるということが研究を通して判明しているそうです。そのため、災害時やボランティアに⾏く場合は、N95等、性能の良いマスクが必要となります。
また、私たちの想像を超えて必要となるのが、⽔です。パスタやカップ麺等、澱粉類の⾷品は無意識に⾃宅に蓄えられていると思いますが、それらを⾷べるにも⽔が必要です。⼀度⾃分が 1 ⽇に使⽤する⽔の量を調べてみると、意外な発⾒があると思います。
さらに、ガスコンロや電気の備蓄も備えておくと便利です。これらも⾒落としがちですが、普段の⽣活でたくさんのガス・電⼒使⽤していることを考えると必須なものだと分かります。
防災のプロが⾏う備えとは
⾼橋さんは、⾃宅の⽅が避難所よりも耐震性があることや、快適な環境で過ごせるという理由から、避難所に⾏かなくても良くなるような備えを⾏っていました。例えば、⾷品に関してです。⽔は2L×六本×5ケース程備蓄していたり、ちょっと贅沢なカレーを⽤意していたり。⾃分達の⾷糧を⾃分で供給するようにしているそうです。
防災のために、上記のような備えをしたいけれど、「⼀回やったら満⾜して賞味期限を忘れてしまいそう…」という⽅がいらっしゃるのではないでしょうか。そんな⽅にワンポイントアドバイスです。
⾼橋さんは、ローリングストック法という⽅法で、備蓄を⾏っているそうです。
ローリングストック法とは、普段の⾷品を少し多めに買い置きしておき、 賞味期限を考えて古いものから消費し、消費した分を買い⾜すことで、 常に⼀定量の⾷品が家庭で備蓄されている状態を保つための⽅法です。これらのように定期的に⾷品の消費を⾏うことで、継続した備蓄が可能となります。
まとめ
「経験がないと、災害時を想定した準備が難しい」
「防災にお⾦をかけるという危機管理のモチベーションの維持が難しい」
という意⾒がありました。
確かに、上記は防災を⾏う上でのハードルの⼀つとなると思います。⼀⽅で、防災は完璧にしなくても良いというコメントをいただきました。
例えば、⾷料を備蓄しておけば、避難所で⾷料をもらうために時間をかけなくて良いだったり、簡易トイレを⽤意しておけば、そのために並ばずに済むだったり。
⾃分の必要だと思うものを、⾃分ができる範囲で⾏えばそれが役に⽴ちます。
また、防災をずっと考えていないといけないわけでないと教えていただきました。ある時点で、⼀度考え、⾏動することが重要です。例えば、⾃分が災害に遭うという物語を作ってみる。すると、1 週間前・1 ヶ⽉前の⾃分なら何を⽤意するか、災害に遭う前に余裕を持って考えることができます。
今回の座談会で、私は、「完璧な防災をしなくても良い」という⾔葉が印象に残りました。⾃分ができる範囲から、災害に向けた⾏動を⾏う。
この記事を通して、皆様が防災を少しでも意識していただくきっかけになれば幸いです。
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