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今の自分を大切にするマインドセット

ご訪問ありがとうございます。

今回は、の自分を大切にするマインドセット、と題して書いてみたいと思います。

iphoneのメモリー機能

iphoneのメモリー機能をご存知でしょうか?
「~なひととき」「~への旅行」といったテーマごとに、過去の写真を自動で選別して、動画で連続再生してくれる機能です。

私もたまに見るのですが、なんだか懐かしく、旅行写真などは非現実感も相まって一層楽しそうに見えるし、被写体は自分を含めてみんな若いし、エモいBGMなんかも流れていたりして、

「あの頃は良かったな~」としみじみ思いますよね。

それはそれでもちろん良いとは思うのですが、同時に、あまりに浸りすぎ過去を美化して現在を卑下するのは良くないなとも思いました。何故なら偏った認知に陥っている可能性があるからです。

記憶はWikipedia!?

ここからは、「メンタル脳」という本の内容を紹介しながら、脳が過去の記憶をどう捉えているか、という視点で書いてみたいと思います。

「メンタル脳」は「スマホ脳」の著者でもある、スウェーデンの精神科医、アンデシュ・ハンセン氏の著書です。

脳にとって記憶は過去を正確に映像化するものではなく、あくまでも今この瞬間にその人をコントロールするための道具です。必要ならば記憶を変化させたり、ある部分だけを大げさにしたりトーンダウンしたりする。

メンタル脳より

人類の歴史上、つまり我々の祖先から脈々と受け継がれてきた脳の仕組みとして、「今」を生き延びるために、過去の記憶を都合よく変えていると言います。

彼はまた、「記憶はYoutubeのように毎回全く同じ動画が再生されるわけではなくWikipediaのように常にアップデートされている」と言います。

人は過去の記憶をたどる際に、その時(現在)の気分状況によって、必要以上に過去を美化したり、あるいはその逆で過去にとらわれてしまうことがあると言えます。

そうして繰り返し装飾(アップデート)され続けたものが今現在感じている「過去の記憶」であれば、それは既にその時(過去)に実際に感じた感覚・思考・感情とは大なり小なり違っていると言えます。

トラウマ記憶を処理する治療法

トラウマ治療の中に、こうした脳の記憶の仕組みを利用した治療法があります。

EMDRと呼ばれる、眼球運動により脳を刺激し、トラウマ記憶を処理する治療法です。

その過程では、過去の記憶を処理していく中で、
今現在は安全であるというイメージや(安全な場所)、今ここにいる自分は大丈夫(肯定的認知)、といった事を確認しながら、過去のトラウマ記憶を慎重に解きほぐしていくことになります。

記憶を取り出すと、その時の気分に色付けされます。良い気分の時はその記憶も少しpositiveなものになり、気分が悪ければnegativeなものになります。だから安心できる状況で恐ろしい記憶のことを口に出すと、その時の気分に記憶が色付けされ、すこし恐怖が減ります

メンタル脳より

おわりに〜今を大切にするマインドセット〜

過去を振り返っては「あの頃に戻りたい」と思ったり、あるいは思い出しただけで恥ずかしくなるような「消し去りたい過去」に囚われたり、

そういった過去の記憶は、私たちの脳が、記憶を繰り返し装飾した結果形成されたものなんですね。さらには、思い出している今現在の気分によっても記憶は色付けされているのです。

そう考えると、過ぎ去った過去を必要以上に惜しんだり、あるいは悔いたりする、そんな状態からは抜け出せそうに思えませんか?

今この時に感じている感情や思考、感覚を大切にする、そんなマインドセットで過ごしていきたいですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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