もう冷凍庫も冷蔵庫もパンパンよ! 医師当直の楽しみ。ポチるの罠。
■国民負担が増えているからこそ、ちょっとでもお得に
財務省が2022年度の「国民負担率」が47.5%と発表したことから、五公五民と言われている日本の状況。こんなの昔であれば奥さんの地元である富山で米騒動が起きたりとか、海外だったら暴動が起きても不思議ではないぐらいに、国民の不満が溜まっていると私は思っています。
インボイス制度、マイナンバーカードといった国民から、しっかりとれるだけとろうという国の意向もわかるのですが、それなら国民が納得いくような税金の使い方をしてもらいたいものです。そういうこともあって、私はふるさと納税の返礼品ぐらいは、少しでもお得感を得たいと思い、当直中のスキマ時間にポチるのでした。
さんざん、あーでもないこーでもないと、こちらの方が写真は多く見えるなぁ。
重さとか枚数しっかり書いてくれるといいんだけど。
訳アリ品? 何が訳ありなわけ?
形が不ぞろい、規格外品。そんなの気にしないよ。
あーでも、こっちの方がお得感あるかな。
完全に返礼品のお得感目当てでふるさと納税をしています。
お? チーズケーキ? ほっけ? 米20㎏かぁ。ティッシュもいいなぁ。
きっとこのポチ感にも達成感があるのでしょう。ついついテンションが上がっていってしまいます。夜間のテレビショッピングなどで、つい商品を買ってしまう人の気持ちもわかります。
■ふるさと納税の返礼品が次々と届き…
それを忘れてしまうある日‥。
「なんでこんなたくさん買うの?」
「冷蔵庫も冷凍庫もパンパンよ。いったいどこに入れろっていうの?」
「今日何回ピンポンピンポン玄関行ったと思うの?」
と矢継ぎ早で怖い顔した奥さんに問い詰められてしまうのです。
「でもさ、チーズケーキもほっけも今日の夜食べようよ。そしたら家族6人だし、すぐスペースあくよ」
「今日の夜までどこに入れるの? 前も言ったでしょ。計画的に品物は買ってって!」
「ほら、このお米、君の生まれ育った富山のコシヒカリだよ」
「・・・」
無言で睨みつけてくる奥さん。あんなに買っているときには楽しかったのに・・。私はもう小さな子どもがお母さんに怒られた時のように、小さくなってしまいます。すると娘が近寄ってきて、
「お父さん、怒られちゃったね。でもチーズケーキ楽しみだよ」
娘はそう慰めてくれます。それだけで、気持ちが持ち直すのですから、我ながら本当に単純だと思います。けれど、世の中のお父さんというものはそういうものかもしれません。
■医師の「ふるさと納税」あるある
当直をしていると、冷蔵庫や冷凍庫の中身は確認できないですし、ふるさと納税の返礼品は、ポチッとしてもすぐには届きません。タイムラグがあるので、違う時期にポチッとしていたとしても、同時に来てしまうことも……。するとこうして、家の収納や冷凍庫があふれるという事態が起きてしまうのです。
その話を医局で同僚医師に愚痴ったところ、
「それ医師あるあるだよ。ふるさと納税って思い出しては買うを繰り返してしまうから。だからうちは、ふるさと納税で冷凍庫買ったもんね」
残念ながら、うちには新しい冷凍庫を置くスペースなどありません。いやしかし、冷蔵庫を買う同僚も中々なものです。
そんな話をしながらも、今日もポチッとしてしまう私。反省しない私も悪いのですが……つい。だから、医師の「ふるさと納税」あるあるは、まだまだ続くのでした。