[文学賞受賞! 記念ミステリー] 南の国から来たのでチュウ🐭
《ある文学賞の受賞を記念し、気合を入れて本作を書きました。本作はミステリー小説であり……結構長いです……が! 本作も何らかの賞を受賞するかもしれません。事前に読むことのできる皆さまはラッキーですね🐦🐦 本作を根気良くヲ読みいただいた方は、ラストのトリ🐦ックにより、『受賞した文学賞』がどの賞であったのかをヲ知ることとなるでしょう🐦🐦 ヲ時間ない方は、ヲ時間あるときに出直してくださいませませ🐦🐦 あっ!ホントに出直してくださいませませね🐦🐦》
※※※※※
ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ!
トトトトトトトトトトトトト~ッ…….
コンクリートの床をちょこまかと走るのは……一匹の白ねずみ。
あたりをキョロキョロしているが……。
ん? どうやら、我々に気付いたようだ。
「やや、皆さん! 私は南の国からやってきた白ねずみ、サウスマウス🐭と申しまうす🐭! ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ!」
白ねずみは、警戒するようにあたりをキョロキョロと見回した。
「船底に隠れ、何日もの航海を経てやって来たるは、ここ……怪しい集団のアジトでございまうす🐭 実はある方にお願いされて、怪しい集団に囚われた人質(鳥🐦質?)の偵察をしにやってきたでございまうす🐭」
コツコツコツ……
そこに人間たちの足音が聞こえ、白ねずみ🐭はトトトトト~ッと柱の陰に隠れた。
「それにしても、あの逆さ吊りピンク鳥🐦たち、どうやら脱出シナリオの票が集まったらしいな~」
「でも、もったいないよな。あんなに美味そうな『焼き鳥』の食材をみすみす逃がすというのも……」
「いやいや、お頭のことだ。きっと難癖つけてピンク鳥🐦たちをまんまと『焼き鳥』にするための悪知恵を絞り出していることだろうよ。ハッハッハッ」。
「それもそうだな。あのお頭のことだもんな。オレらにも、あのピンク鳥🐦たちの『焼き鳥』の分け前がまわってくることを願おうぜ。ハッハッハッ」
※※※※※
コツコツコツ……
人間たちの足音が遠ざかり、白ねずみ🐭は尚もあたりに注意しながら、柱の陰から出て来た。
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ! あの人たち、逆さ吊りにされたピンク鳥🐦さんたちのことを言っていたでチュウ🐭ね! 私の調べによると、たぶん逆さ吊り部屋はこの近く……。偵察ついでに、怪しい集団が隠し持っている『ヲ宝』ヲ………🐭」
…………ヲ~………
そのときである?!
何かの叫び声……もしくは鳴き声のようなものが聞こえた!
白ねずみは耳を澄ませた。
……ヲ~……
ヲピヲ~……
トトトトトトトトトトト~ッ🐭
声のする方に素早く駆けてゆく白ねずみ🐭……
ヲピヲ~……
ピヲピヲ~……
ピヲピヲピヲ~……
ピヲピヲピヲ~ToT 誰か助けて~ToT 焼き鳥にされてしまう~ToT🐦🐦🐦🐦🐦……
何と!
扉1つ隔てた部屋の中から鳥🐦たちのものと思われる悲痛な鳴き声が聞こえてきた……。
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ! ついに突き止めたでございまうす🐭! きっとピンク鳥🐦さんたちは、この部屋の中で逆さ吊りに……」
キョロキョロ見回す白ねずみ🐭は、部屋の扉の下に僅かな……辛うじて、ねずみ🐭一匹くぐり抜けることができるくらいの隙間を発見した。
「このサウスマウス🐭 偵察に行ってきまうす!🐭 ん~……ねずみ🐭チュウチュウ……ん~、苦しいでチュウ🐭 アタクシ、そんなに太ってはいないでございまチュウ🐭よ!」
スポッ!
何とか、部屋の中に侵入することができた白ねずみ🐭……
ブラ~ン! ブラ~ン! ブラ~ン! ブラ~ン! ブラ~ン! 🐦(ToT)🐦(ToT)🐦(ToT)🐦(ToT)🐦(ToT)🐦(ToT)………………?!
……何と!
部屋の奥には、逆さ吊りにされたピンク鳥🐦たちが!
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ! ひぃ~ふぅ~みぃ~チュウ……チュウ……チュウ🐭……逆さ吊りにされたピンク鳥🐦さんたちは、22羽でございまうすね!🐭」
…………?!
「ピヲッ👀!🐦 皆さん、我々の自己紹介ヲ聞いてピヲ!🐦 我々は、とってもとっても美味しい『焼き鳥』ピヲ!🐦 我々はピンク鳥🐦などと名乗って、偉そうにパタパタと空ヲ舞っていますが、実は『ピンク鳥🐦』というのは借りの姿ピヲ🐦 我々は『焼き鳥』になってこそ価値がある正真正銘の『焼き鳥用食材』ピヲ!🐦 ピヲ?🐦 皆さん、『もみじ』ヲ食べことがないピヲ?🐦 我々の『足』もなかなかの珍味ピヲ!🐦 どうぞどうぞ、皆さん、我々の足を『もみじ』として、ぜひぜひ好きなだけ千切っていってくださいピヲ!🐦 ピヲ?🐦 我々のピンク羽がほしいピヲ?🐦 実は我々のピンク羽は綺麗に見えますが、『ばい菌』の塊で、とっても汚いピヲ!🐦 我々は空ヲパタパタ舞っていますが、実はとても汚いピンク羽ヲパタパタさせて、人間さんたちに迷惑ヲかけてヲり、ごめんなさいピヲ ToT🐦 ピヲ👀!🐦 いいことを思い付いたピヲ!👀🐦 皆さん! 我々のことは、これから『ピンク鳥🐦』ではなく、『空飛ぶ焼き鳥🐦』、『空飛ぶ食材🐦』、『空飛ぶ病原菌🐦』と呼んでピヲ!🐦 では、汚い我々ですが、これから『焼き鳥』になって、悔い改めてくるピヲ~🐦 それでは皆さん、美味しくなって戻って来ますので、暫しの間、ピヲーなら~ッ🐦🐦」
「はい、何やってるんですか! セリフが終わったら、皆さん、パタパタ~ッでしょ! ほら、その汚いピンク羽ヲパタパタパタパタ~ッ🐦って、ほら! 可愛くやって下さいよ!」
逆さ吊りにされた22羽のピンク鳥🐦たちの近くに設置されたスピーカーから声が聞こえた。
「……それでは皆さん、ピヲーなら~ッToT🐦🐦🐦🐦🐦……」
パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ~ッ……
22羽のピンク鳥🐦たちは、逆さ吊りにされたままピンク羽をパタパタパタ~ッと羽ばたかせた。
もはや疲れ切って、力が出ないのであろう。
22羽揃って涙を流しながら、何ともキレのないパタパタである……。
「はい、カッ~ト!」
「ピヲピヲピヲピヲ~ToT🐦 怪しい集団さ~んToT🐦 もう我々に『変な寸劇』の練習をさせるのをやめてください~ToT🐦 昨年末からずっと『逆さ吊り』で、もう体力が限界です~ToT🐦 どうして我々が『とってもとっても美味しい『焼き鳥』ピヲ!🐦』などと言わされなくてはならないのですか~ToT🐦 我々の自慢のピンク羽は汚くなんかないです~ToT🐦 『空飛ぶ病原菌🐦』なんて、ひどすぎる~ToT🐦 屈辱だぁ~ToT🐦 鳥権侵害だぁ~ToT🐦 ピヲピヲピヲピヲピヲピヲピヲピヲピヲピヲピヲピヲ~ToT🐦🐦🐦🐦🐦……」
「いやいや、皆さん、毎日朝から晩まで何百回も練習してきているので、なかなか上達してきてますよ! もっと自分に自信をもってください! 何度も何度も繰り返し、とっておきの一作を『焼き鳥志願』の証拠としてyoutubeにアップしましょう! 脱出シナリオの得票数が集まっても、ピンク鳥🐦の皆さんがぜひ『焼き鳥』になりたいというのであれば、我々としても意思を尊重するしかありませんからね!」
「ピヲピヲピヲピヲ~ToT🐦 志願してませ~んToT🐦 怪しい集団さんが『ピンク羽を毟る』って脅すからじゃないですかぁ~ToT🐦 毎日、朝5時起床で、夜中の12時まで逆さ吊りのまま『変な寸劇』の稽古ばっかりじゃないですかぁ~ToT🐦 我々には1日にわずか20分の『蜜の時間』が与えられているのみで、それ以外はずっと『逆さ吊りのまま変な寸劇の稽古』だなんて、あんまりだぁ~ToT🐦 ピンク鳥🐦村に返してください~ToT🐦 ピヲピヲピヲピヲ~ToT🐦」
ウィーン……
そこに壁から急に巨大なマジックハンドが出てきた。
「ピヲ~ッToT🐦 また出たぁ~ToT🐦」
巨大なマジックハンドはニュルッと上に伸び、『毟られピンク鳥助手🐦』のピンク羽をつまんだ……。
「3……2……1……SING!」
ブチッ!
「ピヲ~ッToT🐦」
バタバタバタバタバタバタバタバタッ……
ピンク羽を毟り取られた『毟られピンク鳥助手🐦』は痛さの余り、逆さ吊りにされたままバタバタと暴れ出した。
「ピヲピヲピヲピヲ~ToT🐦 痛い痛い痛い痛い~ToT🐦 博士~ToT🐦 またボクのピンク羽が毟られましたぁ~ToT🐦 痛い~ToT🐦 もう嫌だ~ToT🐦 ピヲピヲ~ToT🐦」
「ピヲ~ッToT🐦 大丈夫かね、ピンク鳥🐦クン!ToT 可哀そうにToT🐦 何て残酷なことをToT🐦 ピヲピヲ~ToT🐦」
スピーカーから怪しい集団の声が響く。
「皆さん、『寸劇と焼き鳥を拒むとピンク羽毟り器』がオートセンサーで作動するのをお忘れですか! さあ、我がまま言わず、今日もあと200回は寸劇の稽古をしますよ!」
「ピヲ~ッToT🐦」
※※※※※
部屋の隅でコッソリと一部始終を見ていた白ねずみ🐭は、震え上がった。
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ! ピンク羽を毟るだなんて、何て残酷な! おまけに飲まず食わずで『変な寸劇』の稽古までさせられてるじゃない!🐭 逆さ吊りにされた22羽ピンク羽のピンク鳥🐦さんたち……可哀そうに🐭……どこか逃げ道が……あっ!🐭」
何かに気付いた白ねずみ🐭
……しかし、そこに急に荒い鼻息が聞こえた……。
フゥ~……
白ねずみ🐭が振り返ると、そこには……巨大な三毛猫がっ!
ミャ~ヲ~~~~ッ🐱!
「ピヲ~ッToT🐦🐦 ……じゃなかったわね……ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ!ToT 🐭は🐱が苦手でチュウ……ということで、サウスマウス🐭 逃げるでございまうす!🐭」
トトトトトトトトトトト~ッ🐭
ニャニャニャニャニャ〜ッ🐱
素早く逃げる白ねずみ🐭……
追うネコ🐱
その様子は、まるでトム🐱とジェリー🐭(懐かしい💕)
「こっちは命懸けなのに、懐かしがってる場合じゃないでチュウよ🐭 間抜けなネコ🐱なんかに捕まらないでございまうす🐭」
部屋の扉まで戻って来た白ねずみ🐭
「ん~……だから太っているように描かないでほしいでございまうす🐭、……ねずみ🐭チュウチュウ……」
スポッ!
白ねずみ🐭は無事に扉の外に脱出し、その直後、ドスン!と大きな音がした。
「デブネコ🐱ちゃまが、そのまま扉に激突したでございまうす🐭ね。アタクシのようにスリムにならなければ、いけないでございまうす🐭ね。ダイエットネコ🐱として、また挑戦してくるがよいでチュウ🐭ね!」
白ねずみ🐭さまの仰るとおり!
そこへ……
「ピヲ~ッToT🐦」
白ねずみ🐭のいる廊下の前方、曲がり角の向こうから……何やら聞き慣れた鳴き声が……。
トトトトトトトトトトト~ッ🐭
「罠じゃないことを祈るしかないでございまうす🐭ね……」
白ねずみ🐭は、トトトトト~ッと鳴き声のする方へ駆けて行った。
曲がり角の先には……
「ピヲ~ッToT🐦 パタパタと忍び込んだら、『ピンク鳥🐦センサー』に引っ掛かって、逆さ吊りにされてしまいました~ToT 誰か助けて~ToT🐦 このままでは、私も『焼き鳥』にされてしまいます~ToT🐦 ピヲピヲToT🐦」
壁の一部が凹んだ箇所があり、そこにロープが横に張られ、1羽のピンク鳥🐦が逆さ吊りにされていた!
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ! 怪しい集団にとって、『焼き鳥ビジネス』は主要な資金源の1つでございまうすよ!🐭 迂闊にパタパタ飛び込んじゃ、ダメでございまうす!🐭 逆さ吊りのまま、ちょっと待ってるでチュウ🐭」
白ねずみ🐭は、あたりをキョロキョロと見回した。
数秒間、頭の中で「チュウチュウチュウ🐭」と距離感を量った後、白ねずみ🐭はジリジリと後ずさりし、それから勢いよく助走をつけてジャンプした!
トントントンッ!🐭
白ねずみ🐭は、ジャッキー・チェンさながらに周囲の壁を伝い、最後に大きく跳躍し、ピンク鳥🐦の両脚が縛られているロープの上にストン!と着地した。
白ねずみ🐭さま、ヲ見事!
「じっとしているでございまうす🐭よ。それ、カリカリのカリカリ🐭 なかなかきつく縛られているで、ございまうす🐭ね ねずみ🐭さまのカリカリパワーヲ見くびってはいけないで、ございまうす🐭よ! ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ!」
ブツッ!
ついにピンク鳥🐦の両脚を縛っていたロープがブッツリと切れ、ピンク鳥🐦は自由の身となった。
パタパタパタパタパタパタパタパタ~ッ……
ピンク鳥🐦は、ひとしきりあたりを飛び回った。
「ピヲ~ッToT🐦 ねずみ🐭さま~ToT🐦 ありがとうございます~ToT🐦 鳥🐦はやっぱり飛ぶのが一番自然ですねToT🐦 逆さ吊りなんて、もうゴメンですToT🐦 ピヲピヲピヲピヲピヲピヲピヲ~ToT🐦」
「礼には及ばないでございまうす🐭よ。ピンク鳥🐦さんも災難でしたね」
「私は『ヲ騒がせピンク鳥🐦』と言います。改めまして、ありがとうございました。逆さ吊りにされた仲間たちの様子ヲ見に来たら、あんなことにToT🐦 怖かったToT🐦 ピヲToT🐦」
「私の名前はサウスマウスでございまうす🐭 私もある方に頼まれて、逆さ吊り部屋を偵察に行ったところだけど、あの部屋の脱出口を見付けたでございまうす🐭よ。それにしても、名前のとおり、ピンク鳥🐦さんは『ヲ騒がせ』でございまうす🐭ね。いっそのこと『ねずみ🐭騒がせピンク鳥🐦』に改名したほうがよろしいでチュウ🐭 チュウチュウチュウチュウ🐭」
「本当ですToT🐦 ねずみ🐭さまなだけにカリ(借り)ができました。ピヲピヲピヲピヲ🐦」
チュウチュウチュウチュウ🐭
ピヲピヲピヲピヲピヲピヲ🐦
安堵した1匹🐭と1羽🐦は、暫し笑い合った。
そのときである!
ヒュッ!🔥
サッ!🐭
パタパタッ~ToT🐦
何と松明(たいまつ)🔥が、白ねずみ🐭とピンク鳥🐦目掛けて飛んできた。
すんでのところで、それをかわした1匹🐭と1羽🐦
松明(たいまつ)🔥が飛んで来た方向を見ると、複数の黒ずくめの男たちが走って来た。
「オイ! お前ら、そこを動くな! ピンク鳥🐦は、我が組織にとっては重要な食材! 『焼き鳥』という名の重要な商品なのだ! 商品を掠め取ろうと企む不届きなドロボウねずみ🐭めっ! お前ら、まとめて焼き殺してやる!」
ヒュッ!🔥
「ピヲ~ッToT🐦 あんなものが命中したら、その場で『焼き鳥』になってしまう~ToT🐦 ピヲピヲ~ToT🐦」
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウToT 焼きねずみ🐭なんて、美味しくないでしょうに! さあ、ピンク鳥🐦さん! 逃げるでございまうすよ!🐭」
トトトトトトトトトトト~ッ🐭
パタパタパタパタパタパタ~ッ🐦
慌てて逃げ出す1匹🐭と1羽🐦
追いかける黒づくめの男たち。
次々と飛んでくる松明🔥
ヒュッ!🔥ヨッ!🐭 ヒュッ!🔥トッ!🐭 ヒュッ!🔥ねずみっ🐭! ヒュッ!🔥チュウチュウ🐭! ヒュッ!🔥ねずみっ🐭! ヒュッ!🔥チュウ🐭!
トトトトト~ッ🐭と走る速度を緩めることなく、後方から飛んでくる松明を華麗に避ける白ねずみ🐭 まるで後ろに目が付いているようである。ヲ見事、白ねずみ🐭さま!
ヒュッ!🔥ピヲ~ッ!ToT🐦 ヒュッ!🔥ピヲToT🐦 ヒュッ!🔥パタパタ~ッToT🐦 ヒュッ!🔥パタパタピヲピヲ!ToT🐦 ヒュッ!🔥パタピヲToT🐦 ヒュッ!🔥パタパタ~、ボワッ!🔥ピヲ~ッToT🐦
「ピヲ~ッToT🐦 ピンク羽に引火しましたぁ~ToT🐦 『焼き鳥』になってしまう~ToT🐦 白ねずみ🐭さまぁ~ToT🐦 助けて~ToT🐦 ピヲピヲ~ToT🐦」
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ! 何でピンク鳥🐦さんなのに、そんなに鈍いんでございまうす🐭か! 本当にねずみ🐭騒がせな!」
ヒュッ!🐭ヒュッ!🐭ヒュッ!🐭
白ねずみ🐭は、素早くピンク鳥🐦の背後に回り込み、引火したピンク羽スレスレを何度か素早く飛び跳ねた。
3回目のジャンプで、風圧によってピンク羽の上で小さく燃え始めた火🔥は消えた。
何から何までヲ見事、白ねずみ🐭さま!
ヒュッ!🔥
ベチッ! ボワッ🔥
「チュウ🐭ToT」
そこで飛んで来た松明が、軽く白ねずみ🐭の肩近くの皮膚を焦がした。
「ピヲ~ッToT🐦 白ねずみ🐭さまぁ~ToT🐦 大丈夫ですかぁ~ToT🐦 ピヲピヲ~ToT🐦」
「軽く皮膚を焼かれただけでチュウ🐭よ。これくらい、大丈夫でございまうす🐭 さあ、今ので黒づくめたちに距離を詰められたでございまうす🐭 頑張って逃げ続けるでございまうす🐭よ」
トトトトトトトトトトト~ッ🐭
パタパタパタパタパタパタ~ッ🐦
暫く逃げ、1匹🐭と1羽🐦は、どうやら黒づくめを撒(ま)くことに成功した。
「ピンク鳥🐦さん、この先を真っ直ぐ行けば、外に出られます。今回はいったん逃げた方がよいでチュウ🐭よ。『逆さ吊りにされた22羽のピンク鳥🐦』さんたちの救出は、きっと方法がある筈です。今日は偵察完了ということで、私も出直しまうす🐭 その前に……私はちょっと用があるので、これで失礼しまうす🐭」
「ピヲ?🐦 白ねずみ🐭さん、どこに行くのですか?」
「私はついでに、この先の部屋に隠してある『ヲ宝』を頂戴していくでございまうす🐭」
「ピヲ?🐦 ヲ宝?🐦 白ねずみ🐭さん、危ないですよToT🐦 ヲ宝なんて諦めて、一緒に逃げましょうよ~ToT🐦」
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ! そういうわけにも、いかないでございまうす🐭よ 色々と事情があるでございまうす🐭」
「……ピヲToT🐦 分かりましたToT🐦 私もお供しますよToT🐦 白ねずみ🐭さんが心配で……1匹にしておけませんToT🐦 ピヲピヲToT🐦」
「私は……むしろピンク鳥🐦さんが心配なんでございまうす🐭が……」
「部屋はすぐ先なんですねToT🐦 一緒にその『ヲ宝』とやらヲさっと奪って、すぐ逃げましょう! 怖いですけどToT🐦 ピヲピヲToT🐦」
「話している時間も無さそうでございまうす🐭ね。では、『ヲ宝』ヲさっと取ってくるでございまうす🐭ね。この部屋の中にも『ピンク鳥🐦センサー』があるので、部屋の外で待ってるでございまうす🐭よ」
トトトトトトトトトトト~ッ🐭
白ねずみ🐭は、扉の下の隙間から部屋の中に入って行った。
※※※※※
暫くして、部屋から出てきた白ねずみ🐭
どこで見付けたのか、その首には器用に風呂敷が結び付けられ、白ねずみ🐭は風呂敷に包まれた『ヲ宝』ヲ背負っていた。
「ピンク鳥🐦さん、お待たせしたでございまうす🐭 さあ、いったん脱出するでございまうす🐭よ。」
「ピヲピヲ🐦 白ねずみ🐭さん、無事に『ヲ宝』が見付かったようで何よりです! さあ、逃げましょうToT🐦 ピヲToT🐦」
そこに?!
「食材のピンク鳥🐦とドロボーねずみ🐭がいたぞ~! みんな、捕まえろ~!」
「ピヲ~ッToT🐦」
「見付かったでございまうす🐭ね。ピンク鳥🐦さん、ルート変更でございまうす🐭 こっちでございまうす🐭」
トトトトトトトトトトト~ッ🐭
パタパタパタパタパタパタ~ッ🐦
急遽、方向転換をして逃げ出す1匹🐭と1羽🐦
「それにしても、ねずみ🐭さまは、怪しい集団のアジトに詳しいのですねToT🐦」
「そうなんでございまうす🐭が……実は……この先からは、どうなってるか分からないのでございまうす🐭」
「オイ、待て~っ、お前ら~っ!」
ドドドドドドドドドドッ……
追って来る黒づくめの数もどんどん増えて来た。
トトトトトトトトトトト~ッ🐭
パタパタパタパタパタパタ~ッ🐦
逃げる1匹🐭と1羽🐦は、角を曲がった。
「ピヲ~ッToT🐦」
「しくじったでございまうす🐭」
グツグツグツグツグツグツ……
何と!
建物の中にもかかわらず、1匹🐭と1羽🐦の目の前には……辺り一面、煮えたぎる溶岩が広がり、行く手を阻んでいた。
天井は高く、アジトの建物の10階分くらいの吹き抜けになっていた……。
「さあ、ピンク鳥🐦さん、ここでお別れでございまうす🐭 ホラ! あそこに窓が見えまうす🐭ね ピンク鳥🐦さんなら、パタパタ飛んで逃げることができまうす🐭 ではでは、生きていたら、また会いまチュウチュウ🐭」
「ピヲToT🐦 白ねずみ🐭さまは、どうするんですか?」
「私は……何とかなりますよ。こう見えても……修羅場はくぐって来てるでございまうす🐭」
「ピヲ~ッToT🐦 ムリですよ~ToT🐦 あんなに黒づくめの大群が武器を持って来ていますToT🐦 いくらねずみ🐭さまがすばしっこくってもToT🐦 ピヲピヲ~ッToT🐦」
「さあ、ピヲピヲ泣いてないで、行くでございまうす🐭 元はと言えば、『ヲ宝』を取りに行った、このねずみ🐭が撒いた種。このままだと、我々2人……1匹🐭と1羽🐦ともに焼かれてしまいまうす🐭」
「ピヲ~ッToT🐦 ねずみ🐭さま~ToT🐦 私に考えがありますToT🐦 一緒に逃げましょうToT🐦 ピヲピヲToT🐦」
そう言うと、ヲ騒がせピンク鳥🐦は、サウスマウス🐭の耳元にクチバシを寄せ、何かを囁いた。
サウスマウス🐭は、話を聞き終えると、優し気な眼差しでヲ騒がせピンク鳥🐦を見つめ、それでいてきっぱりと言い放った。
「ありがとう、ピンク鳥🐦さん。ヲ気持ちはありがたいけど、ピンク鳥🐦さん、恐らく、その計画はムリでございまうす🐭 私のことは本当に気にしないで。前にも何度も、こんな危ない目には遭っているでございまうす🐭よ。さあ、ピンク鳥🐦さん、早く行くでございまうす🐭! 後ろを振り返らずに飛んで行くでございまうす🐭」
「ピヲ~ッToT🐦 いやです~ToT🐦 そんなこと、できませんよ~ToT🐦 ねずみ🐭さまは、2度も私の命を救ってくれたじゃないですかぁ~ToT🐦 ねずみ🐭さまを置いて行くなんてできませんToT🐦 ねずみ🐭さまと一緒じゃなきゃいやです~ToT🐦 最後くらい……しっかりとやり遂げてみせますから、私を信じてくださいToT🐦 ピヲピヲピヲピヲピヲピヲピヲ~ToT🐦」
ドドドドドドドドドドッ……
「よし! アイツら、きっとこの先の『溶岩の間』で袋のねずみ🐭とピンク鳥🐦だ! 見つけ次第、焼き殺せ~!」
「ウォ~ッ!」
黒づくめの男たちの足音と声が近付いて来た。
「ピンク鳥🐦さん! お願い! 逃げて!」
「白ねずみ🐭さんが一緒じゃなきゃ、私も動きませんToT🐦 ここで一緒に『焼き鳥』になりますToT🐦 さあ、私の命のためにも……さあ、早く ToT🐦 ピヲピヲToT🐦」
「よし! お前ら、動くな!」
…………?!
声を張り上げたはいいが……『溶岩の間』に辿り着いた黒づくめの男たちは、あたりを見回した。
白ねずみ🐭とピンク鳥🐦がいない!
「おっ! オイ! あそこだ!」
男たちが前方上空を見上げると……
何と!
フラフラ~ッと、上下左右に危なっかしく揺れながら飛ぶ1羽のピンク鳥🐦……。
そして……その両足には……風呂敷を背負った白ねずみ🐭が捕まっていた……。
「オイ! アイツら……何やってんだ!」
ねずみ🐭を足にぶら下げたままフラフラと飛んで行くピンク鳥🐦……。
これまでに見たこともない、そのシュールな絵に、黒づくめの男たちは誰もがみな、一瞬茫然とその後ろ姿を眺めた。
……しかし、次の瞬間。
「オイ! お前ら、撃ち落とせ!」
「ウォ~ッ!」
ヒュッ!🔥
ヒュッ!🔥
地上から松明(たいまつ)が飛んできた!
「ピヲ~ッToT🐦」
ユラユラ~ッ……ユラユラ~ッ……
松明(たいまつ)の1つが脇をかすめ、ピンク鳥🐦は大きくふらついた。
「危ないでございまうす🐭 ピンク鳥🐦さん、ちゃんと飛ぶでチュウ🐭よ!」
ユラユラ~ッ……ユラユラ~ッ……
ピンク鳥🐦は、揺れながらも空いた窓を目掛けて、パタパタと飛び続ける。
「ねずみ🐭さま~ToT🐦 思ったより……重いのですねToT 足が千切れそうで……それこそ、そのまま『もみじ』にされてしまいそうですToT🐦 ピヲピヲToT🐦」
「まあ! ピンク鳥🐦さん! レディーに向かって、何て失礼なことを! ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ! むかむかむかむか~っ!」
ユラユラ~ッ……ユラユラ~ッ……
「ねずみ🐭さま~ToT🐦 お願いですから、暴れないでくだされ~ToT🐦 このまま落ちたら、運が良くて『煮え鳥🐦』と『煮えねずみ🐭』……運が悪ければ『溶け鳥🐦』と『溶けねずみ🐭』ですToT ピヲピヲ~ToT🐦」
「ピンク鳥🐦さん! アナタ、疲れたからって、私をドボーンと溶岩に落として自分だけパタパタ逃げたら、化けねずみ🐭になって祟ってやるでございまうす🐭よっ!」
ユラユラ~ッ……ユラユラ~ッ……
……ガクンッ!
……?!
「ピンク鳥🐦さん! どうしたでございまうす🐭かっ!」
「ピピピピピピピピヲッ………ToT🐦」
何と!
窓までもう少しの距離だというのに、ピンク鳥🐦の高度がどんどん下がってきた。
「ピンク鳥🐦さん! もうちょっとでございまうす🐭! 頑張るでございまうす🐭!」
「ピピピピピピピピヲッ………ToT🐦」
ますます高度が下がるピンク鳥🐦。
このままでは、白ねずみ🐭もろとも溶岩に……。
「やっぱりムリでございまうす🐭 ピンク鳥🐦さん1羽だけなら……」
……と、そこまで言いかけた白ねずみ🐭だったが、急に声を限りに叫んだ。
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ! まだ到着しないでございまうす🐭か~! もうそろそろ、近くに気配を感じているでございまうす🐭よ~!」
それと全く同じタイミングで、ピンク鳥🐦も大声で叫んだ。
「ピヲ~ッToT🐦 私はできるだけのことをやったつもりです~ToT🐦 これ以上は申し訳ありませんToT🐦 そろそろ近くに気配を感じます~ToT🐦 ピヲピヲ~ToT🐦」
もはや煮えたぎる溶岩の表面を擦るような高さで、フラフラと飛ぶピンク鳥🐦、その足にしがみ付く白ねずみ🐭。
ついにピンク鳥🐦は力尽き、1匹🐭と1羽🐦は煮えたぎる溶岩の中にブクブクと沈んでいった……。
バッドエンドな話となって申し訳ない……。
それにしても……最期まで白ねずみ🐭を見捨てなかったピンク鳥🐦よ……。
アンタはんは男や! ホンマに……エラいでToT ピヲピヲの中のピヲピヲやでToT
(完)
「(完)じゃないでございまうす🐭よ~! 適当な終わらせ方すると、フォロワーさまが減るでございまうす🐭よ!」
……はい……では「(完)」は ← いったん取り消しで ^^;
白ねずみ🐭とピンク鳥🐦が叫ぶと同時に、辺り一面が眩い光で包まれた……。
そして……ゆっく~りと……何かが舞い降りてきた……。
ヲ~! あれは~!
皆様お馴染みの……
ハチドリ神だぁ~っ!
ハチドリ神🐦「………どーピヲー!ToT ♫🐦」
ハチドリ神はゆっくりと溶岩の上の上空をホバリングしながら、ふらふらと移動している。
「ピヲッ!🐦」
「チュウ!🐭」
白ねずみ🐭とピンク鳥🐦は、巨大なハチドリ神の背中に飛び移った。
(注(チュウ🐭): ハチドリ神は、だいたい皆さまのご自宅の冷蔵庫と同程度のサイズでございまうす&ピヲ!🐭🐦)
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ! ハチドリ神様! 随分と遅かったでございまうす🐭ね! もう少しで『溶けマウス🐭』でございまうすよ! あっ、チュウチュウ🐭 依頼に基づき、『逆さ吊り部屋』の脱出口を見付けたでございまうす🐭よ!」
「ピヲ ToT🐦 ねずみ🐭さまの依頼人は、ハチドリ神様だったのですかToT🐦 ピヲピヲToT🐦」
ハチドリ神は、ホバリングしながら、ゆっくりと上昇してゆく……。
ヒュッ!🔥
ヒュッ!🔥
ボワッ!🔥
ハチドリ神のピンク羽に松明(たいまつ)が命中し、引火した。
……しかし、ハチドリ神は何ら気にする様子もなく、ゆっくりと上昇を続ける……そして……暫くして火🔥は消えた……。
「もう面倒でございまうす🐭! ハチドリ神様! ピンク羽を1枚もらうでチュウ🐭」
ブチッ!
白ねずみ🐭は、両脚でハチドリ神のピンク羽を1枚毟り取った。
そして、背負っていた風呂敷をするすると解くと……中から1冊の本が出てきた。
「ピヲ!🐦 あんなに命懸けで取ってきた『ヲ宝』とは、その本だったのですか! ピヲピヲ🐦」
「まあ、ただの本じゃないでございまうす🐭」
白ねずみ🐭は、片方の前足で本をハチドリ神の背中に押し付け、もう片方の前足でハチドリ神のピンク羽を本の表紙に添えた。
そして……何やら呪文を唱え始めた。
「ねずみ🐭チュウチュウ、ねずみ🐭チュウ!ボーズがジョーズにバード🐦にギョーザの絵ヲ描イターラ 隣ノ良ク食ウ客ニ バード🐦ガ 骨ゴト バリボリ食ワレタヨー ToT🐦🐦」
すると?!
バリバリバリバリバリボリバリボリバリボリ…
ブシャーッ!
何てことだ!
白ねずみ🐭は……大爆発し、その肉片が辺り一面に飛び散った……。
(完)
「だから(完)じゃないでしょ! ウザいことばかりやってると、ホントにフォロワーさまが減っちゃいますよ! あら、『減っちゃいまうす🐭よ!』かしらね。オホホホホ💕」
何と!
ねずみ🐭の皮を破り、その中から1人の美少女が現れた!
彼女こそ……!
数々の難解な案件を解決したきた……
『南ノ名探偵』、その人である!
「オホホホホ、皆さん、本編記事としては、前回の『ミステリー54字』以来ですね。コメント欄には何度か登場しましたけど」
「ピヲ!🐦 ねずみ🐭さまは、あの有名な南ノ名探偵だったのですか!」
「オホホホホ、気付かなかったかしら。冒頭からサウスマウス🐭って言ってるじゃない。『南ノねずみ🐭』しかないでしょ!」
「ピヲ!🐦 それにしても……どうして……ねずみ🐭の姿なんかに……」
「あの『ヲ宝』は……何にでも姿ヲ変えることのできる『幻のサイン本』なの! 私の尊敬する先生のサイン本で、元々は私の『ヲ宝』なんだけど、怪しい集団に盗まれちゃったのね。私としたことが、お友達のハミングバード🐦さんに姿を変えた怪しい集団の一味にサイン本を悪用され、まんまとねずみ🐭の姿に変えられちゃったってわけ。でも、あいつらサイン本の使い方を知らなかったみたいで、ハチドリ神のピンク羽と呪文がないと、いずれ効果がなくなるのよね。でも、効果なんてどうでもいいの! 私のヲ宝……サイン本をやっと取り戻すことができたわ!」
「あのー……私の仲間たち……『逆さ吊りにされた22羽のピンク鳥🐦』たちは……」
「ええ、今回のハチドリ神の依頼は『逆さ吊りにされた22羽のピンク鳥🐦』さんたちの脱出方法を探って来ること! さっき言ったとおり、脱出口は見付けたから、早ければ、次の『ピンク鳥🐦🐦の『ピヲピヲ悩み相談室』-6』あたりで、全員脱出ね! この名探偵に任せておけばいいわ! オホホホホ」
ハチドリ神は、ピンク鳥🐦たちがもともと脱出を考えていた窓には目もくれず、そのまま上昇を続け、ついに吹き抜けのてっぺんに到達した。
そして、ハチドリ神の巨大な頭は、そのまま天窓を粉々にぶち破り、南ノ名探偵とピンク鳥🐦を背中に乗せたまま、大空へと飛び出した。
脱出成功!
「怪しい集団め~っ! 今日はいったん退散するけど、次は逆さ吊りピンク鳥🐦さんたちを救出し、いずれは組織を壊滅させてやるわよ~っ!」
南ノ名探偵は、ハチドリ神の背中の上で、離れてゆく怪しい集団のアジトに大声で叫んだ。
「ピヲToT🐦 ありがとうございますToT🐦 仲間たちの救出まで引き受けてくれるなんてToT🐦 これで私も安心できますToT🐦 実は私……事情も知らず、ハチドリ神にねずみ🐭さまのボディーガードを任されておりましたToT🐦 ところが……まんまと連中に逆さ吊りにされ……ピヲ~ッToT🐦 私……南ノ名探偵のお役に立ちたかったのですが……むしろ足手まといになってしまったようですToT🐦 ピヲピヲToT🐦」
「まあ、色々とドジだったけど、最後の『溶岩の間』は、ピンク鳥🐦さんがいなかったら、ちょっと危なかったかもしれませんね。そして、溶岩の上を飛んでいたとき、最後まで私を離さないでいてくれて……ありがとうございました、ピンク鳥🐦さん! 私たち……いいコンビになれるかもしれませんね!」
「ピヲ~ッToT🐦 私、少しは南ノ名探偵のお役に立てたのでしょうか~ToT🐦 ピヲピヲ~ToT🐦 ハチドリ神様~っToT🐦 私は……私は任務を果たしたのでしょうかToT🐦 ピヲピヲToT🐦」
ハチドリ神はゆっくりと上昇しながら、にこやかな表情で一瞬だけ、チラッと『ヲ騒がせピンク鳥🐦』、、、いや名前改め『ねずみ🐭騒がせピンク鳥🐦』のほうを見た。
フワ~ッ!
ハチドリ神の背中の上で、『ねずみ🐭騒がせピンク鳥🐦』の体が一瞬フワッと空中に浮かび上がり、光に包まれた。
南ノ名探偵は、その光の眩しさに一瞬、目を閉じた。
次の瞬間……光とともに『ねずみ🐭騒がせピンク鳥🐦』の姿もパッと消え……その姿は……1枚のピンク羽となり、ふわりふわりとハチドリ神の背中の上に舞い戻った。
(完)
~おまけ~
さて!
タイトルの種明かしである!
本作は『南ノ名探偵』こと、フォロワーさまの南ノ三奈乃(MinanoMinamino)さんが、『オトラジ小説コンテスト』で見事に大賞を受賞されたことを記念して執筆した。
(勝手に書いたウザ小説であるが、祝福のつもりである^^;)
え?
別に「私が」文学賞を受賞したとは言ってませんよ^^; 🐦🐦
受賞されたのは『白熊』という作品であることから、南ノ名探偵がねずみ🐭から白熊に姿を変え、「ガオ~!」と怪しい集団を蹴散らすというシーンも考えたのだが、あまりにも話が長くなってきたので割愛した。
作中に登場した『ヲ宝』こと「サイン本」は、受賞を記念し、南ノさんが尊敬して止まない石田衣良先生が、名前入りで南ノさんに送られたサイン本を元ネタとしている(正に南ノさんにとっては『ヲ宝』であろうと、ハミング🐦三流探偵は推察する)。
(※ なお本作は一部、『ピンク鳥🐦🐦の『ピヲピヲ悩み相談室』』のスピンオフの体裁を取っていますが、スピンオフなので、次回の『ピンク鳥🐦🐦の『ピヲピヲ悩み相談室』-6』に南ノ名探偵は登場しないと思います)
南ノさん、改めて受賞おめでとうございました!
「サウスマウス🐭」と「ピンク鳥🐦」で、作中とは言えど、尊敬する南ノさんと共演できて楽しかったでございまうす🐭(またね~、ピヲピヲ🐦🐦)