見出し画像

自分の武器を知る人は、夢に近付く~夢を叶えるための文章表現 レポート

鈴さんのいるアメリカは、夜。
今ちょうど日付を超えた、と微笑んだ。
金曜の夜に浮かれた仲間たちの声がうるさくて、と気にしてくれる(実際は全然こちらには聞こえていないレベル)優しいお顔がリモートで映る。

16日day2。山邊鈴さんによる、トークセッションが始まった。

            +

東京にいる友達に向けて書いたという、「この割れ切った世界の片隅で」が注目を浴びた鈴さんは、今はアメリカのウェルズリー大学で学ばれている。

その、人をつかむ文章から、今回のオファーになったようだが、冒頭で鈴さんは、「夢を叶えるための文章表現」ではなく、「夢を叶えるための言語化術」と訂正された。

実は、この訂正こそが、鈴さんの大切にされていることにつながる。

なぜそのような言語化ができるのか?

鈴さんの言語化とは、

1.頭の中でこんがらがっているものを
2.言葉にして整理して
3.次へのステップに役立てること

鈴さんは、自己分析ノートを14歳の中学生のときから書いていたのだ。
一部を見せてくれたが、びっしりと言葉でうまり、そこからまた矢印で引っ張ったり下線を引いたり。

昔から、なんとなく疑問に思うものを、なんでだろうと紐どいていく性格だという。
それを、ただ言葉にしただけではない。
ゴールを決めたいという目標通り、それを実現するには、という先の先まで考えている。

正直、中学生でここまでできるのは、才能かもしれない。ただ、自分の武器に気付いているからこそできるのだ。
もちろん、実行するという強い意志も必要だ。

違和感を大切にほどいていく

鈴さんは、自分の武器は上の言語化の1と2だとわかっていた。そして、想像することも。
日常生活での違和感に理由付けをし、輪郭をはっきりさせる。それの手段として文章表現を選んだ。
言語化によって、明確になり自信をもって決断できるのだ。

           +

なぜアメリカの大学へ?

これは、私も知りたかった。
ここまで分析できるからには、留学に何があるのか。

それは2点だった。
まず日本だけで言語化していても、鈴さんの目的である「世界に変化を起こしたい」が狭い視点になってしまう。もっと視野を広げたいということ。
それと、「地方の女の子のレッテル」をやぶりたいということ。

これには、かなり共感した。

そして、今までの話を聞きながら、ずっと浮かんでいた私の質問が、幸い採用されておこたえいただいた。

「アメリカの大学で学ばれている現在、世界に変化を起こしたい1番のことは、具体的に浮かんだり進まれているのでしょうか?たくさんあると思いますが。」

「政治家になることかなと思います。」

理にかなったゴールだと思った。
いや、鈴さんにはそれも通過点かもしれないが。
留学された1ヶ月でも、きっと次が見えてきたのではと思ったから。

なぜ海外で勉強する鈴さんに、それが聞きたかったのか?

これは、極めて個人的なことだが、つい最近「女の子のレッテル」というものに私が不愉快な思いをしたからだ。

私自身、友達と海外旅行に行き始めてから世界の広さ、日本だけではない各国の素晴らしさ、もちろん危険さも旅行でだが知った。
それで、自分の子供には私の独断だが、小さい頃から英語を習わせている。

今では小学校から当たり前のように外国語の授業があり、英検会場には幅広い年齢層の受験者がいる。
一つの世界へのつながりとして、英語を取得していて損はないし、我が子の興味の方向から、留学してもいいのではとも思っている。


だが、先日身内から言われた。
「女の子が留学なんて、なんにもならない。
日本で日本人と結婚すればいいの。」

愕然とした。壁だ。とても分厚い壁だ。

「本人の人生ですから、これから本人が決めればいいと思います。」
そう返したが、私は知っている。この人たちは自分の意見を曲げないことを。

ただ私は親として、子供の未来はつぶさせない。

話がずれてしまったようだが、正反対な意見の人を納得させる上でも鈴さんの体験と考え、共感させる言語化力は必要だと私は強く思った。目的を持って生きる人が、昔の根拠ない概念にへし折られないために。


鈴さんの大事にしていること

最後のまとめとして話してくれたのは、言葉選びに妥協しない。
(これが、セッションの題を変えたところに結びつく)
好きな文章の人の言葉を集める。本を読み広く様々な知識を得る。

それが自分のものになるし、道になる。
そして様々な人の立場に立った言葉は、共感の壁を超える。

話しながらも言葉をなるべく思いに正確に選び、伝えてくれた鈴さんの今回のセッションを、私と子供の未来のために無駄にしないようにしたい。

アーカイブは、こちら
言葉を紡ぐ人には、いや全ての人にも、ぜひ見ていただきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?