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yumihinoue
2020年3月29日 16:43
朝、目が覚めるといつも、ここはいったいどこだろうと考える。長期滞在していたフランスでもスペインでもなく、イタリアへの旅行中でもない。視界の前にある天井を見てクローゼットを見ると、実家のある大阪でもなく、東京都心のちいさなわたしの部屋だ。その次に考える。いまはどの時間軸にいるだろう。曜日、時間、月、年。すこしずつ範囲を広げて記憶を取り戻していく。抱えていたタスクはなんだっただろう、やり残していた仕事
2020年2月13日 11:23
イタリアのミラノにあるサン・カルロ書店(旧・コルシア・ディ・セルヴィ書店)に訪れたときのことはいまでもはっきりと、覚えている。作家・エッセイスト須賀敦子の著書に登場するコルシア・ディ・セルヴィ書店。『ミラノ 霧の風景』『コルシア書店の仲間たち』など作品のなかで何度も舞台となったこの場所は、イタリアのミラノの中心部、ドゥオーモから歩いて10分程度のサン・カルロ教会の建物の右隣にひっそりとたたずん