失敗、粗相は、あとで大きな力になる。
茶道を習い始めて1年と数ヶ月のすずめです。
着物を着ることも大学生のときからの趣味なので、茶道のお稽古の度に着物を着たりして、人一倍楽しんでいます。
先生は、年齢でいうと70歳以上のおばあちゃんなのですが、高校の養護教諭の先生をしていたこともあり、頭も心もシャッキリしています。
先生は、道具の扱い方に厳しいです。
そういう動作では、塗りが剥げてしまうからダメ。
そういう持ち方をすると手垢が付いて、モノが悪くなるからダメ。
音を立てるということは、それだけモノに負担になっているのよ。
モノを扱うというのは、すごく気を使うものなのだと、初めて感じました。
そんな風に物を大事に扱うので、
何かをモノを落としてしまうというのは、かなりNGな様子です。
そんなある日のお稽古。
一緒にお稽古していた生徒の一人が、手を滑らせて、棗(なつめ)を落としてしまいました。
中に入っていた抹茶の粉は、畳にも、そのとき扱っていた桐の箱にも、落ちて広がっています。
棗自体も大事な道具ですし、
抹茶はけっこう落ちにくくて、畳や木目の隙間に入り込んで色をつけてしまいます。
みんな大慌てで、片付け、拭きはじめました。
粗相してしまったのは、ベテランの先輩なのですが、本当に申し訳なさそうにしていました。
先生も、びっくりしてはじめはショックを受けている様子でした。
一通り掃除が終わったとき
動作のなにがいけなかったのか、
道具がどれだけ大事で丁寧に扱わなければいけないのか、
そういうことを、先生は、改めておっしゃるのだろうと思っていました。
ところが
先生の口から出た言葉は、意外な一言でした。
「失敗、粗相は、あとで大きな力になるわよ。」
そして、一切、その人の失敗を咎めませんでした。
私は、その先生の様子に、もう感動してしまって、ちょっと泣きそう;
普段は厳しく注意し、
なにか失敗があったときには、咎めず責めず、
それがいつか力になる、と言える先生を改めて大尊敬したのでした。
自分自身にも、他人にも、
いざというとき、寛容に、励まし、接することができる人でありたいですね。
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