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【読書】沖縄はいつから日本なのか 学校が教えない日本の中の沖縄史 予告編
タイトル:沖縄はいつから日本なのか 学校が教えない日本の中の沖縄史
著者:仲村 覚
出版社 : ハート出版 (2018/4/18)
単行本 : 240ページ
本書から学ぶ、この一連の記事は下のような構成となっている。
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4 住民を守るのは自治体の義務
この本を読むきっかけ
愛国女子見習いLizzyさんのYouTube番組を見て本書の著者 仲村覚を知ることになった。Lizzy氏は長くイギリスに居住し英語が堪能。日本のマスコミが知らせない情報を日々発信し続けている。
ITビジネスアナリスト 深田萌絵氏主催、本書の著者 仲村覚の対談講演会にも行った。これも本書を読むきっかけになっている。
お二人にあるのは、中国の領土的野心に対する危機感(尖閣諸島、台湾)(世界的に見れば南シナ海・九段線のインチキぶりも有名かもね)。そして中国の経済、文化、政治的浸透工作への危機感(債務のワナにかけるという一帯一路は有名だけど日中友好も危うい。上海電力も)。
沖縄の現状と歴史を伝えてくれる本書。一言でいえば「沖縄が危ない」。著者 仲村覚は沖縄出身、埼玉在住。自衛隊入隊後、複数の企業に勤務した後、「日本は沖縄から中国の植民地になる」と危機感を覚えた、とのこと。『一般社団法人 日本沖縄政策研究フォーラム』を立ち上げた。だいぶ勇ましい感じだけれども…「沖縄問題は日本国民全員が当事者であり、積極的に関わって解決していかなければならない」「沖縄問題の解決は、日本の再建そのものである」という意見は傾聴に値する。
沖縄の歴史は日本の歴史の一部
本書は、沖縄の現在の状況を伝えてから、沖縄の歴史を江戸時代にさかのぼって、沖縄から見た日本史という格好で伝えてくれている。斬新で『目から鱗が落ちる』とは、まさにこのこと。中学・高校の教科書もぜひこの視点を取り入れて欲しい。沖縄の歴史、あるいは琉球王国の歴史から学べることはいっぱいあると思った。
少し前だが、文化人類学者 レヴィ=ストロースの『月の裏側』を読んで沖縄の『アマミキヨ』の神話について学んだ。ニライカナイから沖縄の地に降り立ち、稲作などを伝えたという。その田んぼや畑が今も残っていて代々耕作されているのだ!なんか、天孫降臨に似ていない?大国主の国作りにも。イザナギ・イザナミの国生みに似ている神話もある。神様が降り立った地を大切に今に伝えている歴史や神話への向き合い方も。ここにむしろ古事記の原型が??沖縄はヤマトの人々と、兄弟だか姉妹だかわからないけど、明らかに歴史的・神話的な記憶を共有している。
民族とは歴史と使命を共有した運命共同体だと著者はいうp11。沖縄はいかに日本なのか、本土に住む日本人にとっても、沖縄に住む日本人にとっても、スッと身のうちに入ってくるように説明されている。
沖縄は日本であるという気持ちそのものが、沖縄を大切にし日本を建て直すことになる。そして沖縄も日本も守ることになる。教科書が書いてこなかった肝心なところを、本書では、まさに痒いところに手が届くように書かれていて、歴史的なつながりは、安心感につながると感じた。それだけでも読んでよかったと思える。
そして昨今、改めて明らかになってきている中国の領土的野心。著者によれば、それはいわゆるドンパチ(軍事衝突)のみならず、ゆっくりと時間をかけて、日中友好、日本と沖縄の離間工作、各界への浸透工作とさまざまに形を変えながら進んでいて、歴史問題も、辺野古移転問題も、ルーツはそこにある、と言う。(歴史の歪みについてはGHQ、離間工作については台湾(蒋介石)もベースになっている、とも)。
これまで、琉球の言語も文化も民族も、ルーツは日本にあることを、さまざまな例をあげて説明してきました。…沖縄人はどこから来たのか、DNAでわかるようになってきたのです。…縄文人のDNAが現代日本人に受け継がれていることがわかった…そのうえ、沖縄やアイヌの人のDNAの遺伝的分布は、縄文人に、より近いことがわかりました。
「琉球の言語も文化も民族も、ルーツは日本にある」。沖縄出身の著者がこう述べる言葉には重みがある。これは逆に言えば…沖縄のアマミキヨの神話と古事記や日本書紀との類似性、縄文のDNAを思えば、日本の文化や言語、民族のルーツは沖縄にある、沖縄にこそ残されているとは言えないだろうか?
私たちは、もっと『自分のこと』を知るように、沖縄を知っていく必要があるのかも知れない…本書はそんなことを思わせてくれる…。
本書は比較的コンパクトで、順番通りに読めば順に理解が深まっていく、とてもよい構成だ。ひとつの記事で本書全体を紹介してもいいのだが…。濃い内容なので、一回にまとめて紹介するのは惜しい気がした。そこで、この一連の記事では、次回から何回かに分けて本書を紹介することとし、核心の『二章 真実の沖縄史』から紹介していくことにしよう。
本書『沖縄はいつから日本なのか 学校が教えない日本の中の沖縄史』の目次を紹介して本記事を終わろうと思う。
はじめにー日本民族にとっての沖縄問題
一章 沖縄の現実と真実
嘘だらけの沖縄反米運動のからくり
国民保護の主体は自衛隊ではなく自治体
日中友好の名のもとに沖縄をチャイナに売り渡す
ウーマン村本に読んでほしい沖縄の歴史
二章 真実の沖縄史
江戸幕府の国防最前線だった沖縄
沖縄の危機から始まり沖縄県設置で終わった明治維新
明治維新の原型、薩摩の「琉球秘策」
イギリス軍艦の琉球渡航
三章 沖縄県祖国復帰の真実
沖縄復帰闘争の背後に毛沢東あり
失敗した蒋介石の琉球独立工作
沖縄県祖国復帰運動の中にこそ日本精神あり!
1964年東京オリンピック・沖縄聖火リレーの意味
四章 中国による沖縄侵略計画
中国の目的は「既成事実作り」
中国空軍の幹線道路となった宮古海峡
誰が沖縄県民を先住民族にしたか?
おわりに
引用内、引用外に関わらず、太字、並字の区別は、本稿作者がつけました。
文中数字については、引用内、引用外に関わらず、漢数字、ローマ数字は、その時々で読みやすいと判断した方を本稿作者の判断で使用しています。
おまけ:さらに見識を広げたり知識を深めたい方のために
ちょっと検索して気持ちに引っかかったものを載せてみます。
私もまだ読んでいない本もありますが、もしお役に立つようであればご参考までに。
著者 仲村覚の本
著者 仲村覚の主催する一般社団法人 日本沖縄政策研究フォーラム
著者 仲村覚 出演のYouTube番組
レヴィ=ストロースの本
Lizzy氏のYouTube番組
深田萌絵氏のYouTube番組
深田萌絵氏の本
たくさん書いているようだが、直近の一冊。
九段線のインチキぶり
九段線は人口砂州を作る前に、まず地図で九段線を描き世界中に輸出した。たとえば、欧米の人は東南アジアに興味がないからその地図をそのまま受け入れてしまう。そういうインチキをやっていた。それを告発した番組がYouTubeにあったんだけど(大紀元系)、探せなかった。残念。
noteにお祝いしていただきました。
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よかったら、読んでみてください。
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