柴犬チョロと兄ちゃん

素人の小説 素人の絵

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柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#10

チョロはしばらくの間、しゃべる液体にどう接してよいものか分からず、困惑していた。 謎の綺麗な液体【おい、ペロペロと俺様の頭頂部を舐めやがって! どこをどう見て、”水”と間違うんだよ!! おぉ~んん!?】 チョロ『ごめんなさい…私、喉が渇いてて、ちょうどあなたがいる桶に綺麗な飲み水があるな、と思って、つい…』 謎の液体の威圧感に圧倒されて、謝罪するしかできなかった。 ともあれ、外見はどうみてもただの”水”でしかなく、誰がどう見ても”水”である。 チョロは兄ちゃんと過ごして

    • 柴犬は狼、狼は柴犬

      • 動物たちも生きるのに一生懸命なんだよ

        • 柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#9

          フゴ! チョロは寝ぼけた表情でパッと目を覚ました。いっぱいご飯を食べて、満足した後、すぐに眠ってしまったようだ。 ”兄ちゃんの夢を見ていたような・・・” 『兄ちゃん…なんだか落ち込んでいた表情だった気がする。夢の話だけど…』 チョロはくちゃくちゃと口を動かしながら、部屋の隅にあった小さなピカピカと輝いている桶のところへ頭を入れ、覗き込んだ。 とっても綺麗で吸い込まれそうなぐらい透き通った液体が桶に入っていた。 ”のどが渇いたな~…これは水かな?”とペロペロと舐め始めた

          いつの間に自分のnoteが1年すぎていたのでした 柴犬チョロに興味を持っていただき、ありがとうございます たまに兄ちゃんも話題に出したいと思います 今後もどうぞよろしくお願いします

          いつの間に自分のnoteが1年すぎていたのでした 柴犬チョロに興味を持っていただき、ありがとうございます たまに兄ちゃんも話題に出したいと思います 今後もどうぞよろしくお願いします

          柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#8

              ー 兄ちゃん ー #7のつづき ”ん? なんかチョロさんのにおいがする・・・” ちゅんちゅん、とスズメの鳴き声がする朝、兄ちゃんは目を覚ました。 「なんだ、もう朝か・・・。はぁ~」とため息をついた。とても身体がだるい様子でモソモソと布団から起き上がった。 くんくんと布団の香りを嗅ぐ。「昨日天日干ししたから、チョロのにおいと勘違いしたのか・・・」 ”いや、今更気づくことでもあるまいに”と兄ちゃんは自分に突っ込んだ。 「チョロさんの夢を見ていたのかな~?うぅん~思

          柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#8

          柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#7

              ー 兄ちゃん ー 「はい、チクッとしま~す。手先しびれないですか?」と男性看護師が患者さんに尋ねる。 「ええ、大丈夫よ。」患者さんは手を開いたり、握ったりして確認しながら返答した。 男性看護師は点滴をつなげ、滴下の速度を調整し、定期的に様子を見に来ますと伝え、次の患者さんのところへ移動した。 しばらくして、仕事がひと段落つき、「休憩いってきまーす!」と詰所のスタッフに声をかけ、休憩ルームで昼食の用意をし始めた。 15分程で食べ終え、微糖コーヒーをゆっくり味わう

          柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#7

          『おやすみなさい』柴犬

          『おやすみなさい』柴犬

          柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#6

          トテトテ…と非常に小さな足音を立てながら、幻獣の女王ディア・ムーンから一時離れ、チョロは執事バートラについていく。 ごはんが食べられるのを楽しみに感じ、ちょんとした尻尾をクネクネさせながら歩く。精神犬齢は18歳であるが、姿は幼犬(正確な年齢は不明、おそらく生後1か月)であるため、まだまだ歩行はおぼつかない感じだ。 しかし、そこは問題ないとばかりに前世の記憶がなんとか身体をうまく動かし、おぼつかないなりにも歩けている。たまに前足がすべり、後ろ足の股関節が開いて、おなかがポテ

          柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#6

          『行ってらっしゃい』柴犬

          『行ってらっしゃい』柴犬

          柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#5

          チョロは口のところがどうしても気になって、アグアグしたり、口を開けながらくちゃくちゃ舌を動かしている。身体も前足を交互に上へ上へと出して、足掻いてみせた。 人間の声でしゃっべっている事実と変化に動揺している様子。 老婆「ほぉ、ほぉ、ほぉ、そのうち慣れてくるさ…」とチョロが落ち着けるように穏やかに話した。 (うんんん…うんんん…頭でこんなに今まで人間の言葉を使っていたのに、いざ声に出してみると、すごい違和感がある。しかも、流暢に『しゃべった…わたし』なんて恥ずかしすぎる)

          柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#5

          柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#4

          (おばあさんに名前つけてもらったけど…兄ちゃんからすでに【チョロ】と呼んでもらっていたから、なんか変な感じ。でも以前の私のままでいていいんだって思えるから嬉しいや) 柴犬チョロは口角を上げ、ニコニコさせるような顔で老婆を見ながら、尻尾をフリフリと動かす。 老婆「あんた、喜んでるのかい。あはっはっはっはっ」 「しかし、尻尾を動かすのはあんまり上手くはないわねぇ~。」 「久々に癒されたよ。ありがとう。」 チョロ「うぉぁーん、ぅん(私こそ、ありがとう)」 老婆は背もたれのい

          柴犬チョロは異世界へ行くけど、夢の中で兄ちゃんを癒し続ける#4

          コロコロの小さな柴犬

          コロコロの小さな柴犬