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意外と多い!?【胸郭出口症候群】その①
こんにちは!トレーナーの沢田です!
本日は胸郭出口症候群についてお話ししていきます!
トレーナーであれば知っている方がほとんどだと思いますが、一般のクライアント様で知っている方はほとんどいないと思います。
ですが、この症状が気づかぬうちに起きていることも少なくありません。
今回はそれを改善する方法や具体的な原因などなるべく深掘りしてお話ししていこうと思います!
是非最後までご覧ください!
胸郭出口症候群とは
胸郭出口症候群とは、簡単にいうと小胸筋の下にある血管や神経が、小胸筋の拘縮や緊張により圧迫されて、脈が弱まったり神経が絞扼されたりして、手先の冷えやしびれが発生するというものです。
ざっくりいうとこんな感じですが、これはあくまでよくある多いパターンです。
その他のパターンについてもお話しして行きます。
衝突しやすい箇所
小胸筋だけでなく原因になる箇所はいくつかあります。
小胸筋も含めて組織の衝突が起きやすい箇所は全部で3箇所です。
・前斜角筋と中斜角筋の間
・肋鎖空間(第1肋骨と鎖骨の間)
・烏口突起下〜小胸筋後部空間
↓前斜角筋と中斜角筋の間↓
↓肋鎖空間↓
↓烏口突起下〜小胸筋後部空間↓
↓全体↓
圧迫されやすい組織として
・鎖骨下動脈
・鎖骨下静脈
・腕神経叢
があります。
胸郭出口症候群の特徴として、手先の小指側や親指側だけが痺れているというパターンではなく、腕全体が痺れているというパターンが多いです。
理由としては胸郭出口症候群の場合、絞扼されるのは腕神経叢であるため、腕の神経が全体的に絞扼されることになるからです。
ですので仮に小指側や親指側が痺れているという訴えを受けた場合、胸郭出口症候群の可能性は低いと考えても良いです。
圧迫しやすい人の特徴
胸郭出口症候群になりやすい人の特徴としてはいくつかあります。
先天的なものも含めてご紹介します。
①頸肋
②斜角筋の肥大
③斜角筋間の組織膜形成
④外傷
⑤第1肋骨変形
①頸肋
頸肋とは、第7頸椎あたりから生えている肋骨のことを言います。
これは先天的なもので、昔人間が魚だった頃の名残ではないかと言われています。
一般的にはこの頸肋はありませんが、中には残っている人もいます。
そのような方はどうしてもここで神経が絞扼しやすくなります。
②斜角筋の肥大
肥大と言うと筋トレで大きくなっていると思われがちですが、この場合は日常生活の姿勢で頸椎が右か左どちらかに側屈していて、常に慎重性のストレスがかかって肥大してしまっている状況です。
過度に肥大した斜角筋により絞扼してしまうこともあります。
③斜角筋間の組織膜形成
前斜角筋と中斜角筋の間に膜が形成され、癒着してしまっている状態です。
首の可動性が低下している人に多いケースです。
④外傷
むち打ち等などの外傷かあるパターンです。
⑤第1肋骨変形
これも先天的なものになりますが、第1肋骨の形状が通常とは少し違うような方です。
⑥第1肋骨と肩甲骨上縁を結ぶ筋肉
第1肋骨から肩甲骨上縁を結ぶ筋肉が日本人の約1割の人にあると言われています。片側にある人は8.9%
両側にある人は8.3%
だと言われています。
ちなみにトルコ人は
片側8.3%
両側1.7%
だそうです。
(急なトルコ人笑)
この筋肉が神経などを圧迫してしまうこともあります。
この筋肉はほとんどの人にはないため、日本語名がありません。
その他の要素
パーソナルジムに来る方で一番多いパターンをご紹介します。
①姿勢不良
胸椎の後弯、上腕骨の内旋、いわゆる猫背巻肩のような人です。
このような人は圧倒的に胸郭出口症候群のリスクは高くなります。
②第1肋骨への負荷
簡単にいうとリュックをずっと担いでいるような状態です。
鎖骨と肋骨が潰され神経などを圧迫します。
③反復性オーバーヘッドアクティビティ
バレーボール選手のように、手を頻繁にあげるような方です。
④鎖骨や第1肋骨のROM低下
鎖骨の可動性といったほうがわかりやすいかもしれません。
鎖骨の前面に付着している大胸筋や鎖骨下筋などが短縮位あるいは緊張していると、当然鎖骨の可動性は悪くなります。
あくまでこれは結果の話で、なぜそれらの筋肉が拘縮しているのかは様々なことが考えられます。
肩鎖関節の靭帯が固まっているのか、あるいは上腕骨が不安なため安定させるために肩関節周りの靭帯や筋が緊張しているのか、原因は様々です。
そしてその結果鎖骨や第1肋骨の可動性が悪くなり胸郭出口症候群になることがあります。
以上です!
今回は胸郭出口症候群の概要についてお話ししました!
次回から、チェック方法や対処法についてお話ししていきます!
それでは次回の記事でお会いしましょう!
さよなら!