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パフェは芸術だ!と思い知ったアトリエコータの桃のパフェ
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パフェは進化しています。かつて、喫茶店やファミレスで、子供が食べるものだと思われていたパフェ。アイスクリームと生クリームと何かのシロップが混ざりあり、食べすすめているとドロドロになる。そのパフェを ”グラスデザート” と定義し、美しくかつ複雑な構成にして進化させたものの一人が、「アトリエコータ」の吉岡浩太氏でしょう。
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カウンターでいただく”グラスデザート”の先駆者といわれる吉岡浩太さんのお店は、本店が神楽坂。支店が虎ノ門ヒルズの一角「虎ノ門横丁」にあります。予定が空いた8月の午後、思い立って彼の桃パフェを食べに、虎ノ門まで行ってきました。
ビジネス街のお盆期間だからでしょうか。予想に反して、店はガラガラ。実は、最初に訪れた「山の上ホテル」のコーヒーショップは、人で溢れ、桃パフェは売り切れ、入店は1時間待ちとのとこで、行列覚悟できたのです。聞けば、平日はさほど混んでいない模様。まあ、虎ノ門ですからね〜
さて、メニューには、お目当ての桃パフェのほか、「モンブランカシス」「ピスタチオとあんずのパフェ」「虎ノ門限定のチョコパフェ」「チェリーとサバランのパフェ」など、魅力的なラインアップですが、ここは迷わず「桃のパフェ」をオーダー。カウンター越しに仕上がっていくパフェに期待が高まります。
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構成は上から
ホワイトチョコ
ドライメレンゲ
桃シャーベット
クリームチーズムース
桃のコンポート
スポンジ
ラズベリーグラニテ
青ゆずアイス
フレッシュクリーム
パッションフルーツジュレ
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メインの桃はあえてフレッシュではなくコンポート。その方が、熟成を気にすることなく、味が安定するから。そこに合わせたのは、ラズベリーの酸味と青ゆずの香り。最後にパッションフルーツが、余韻を締めくくります。
桃とラズベリーの組み合わせは、伝説のデザート「ピーチメルバ」へのオマージュでしょうか。
ピーチ・メルバ(英: Peach Melba)とは、1892年頃、ロンドンのサヴォイ・ホテルの料理長だったオーギュスト・エスコフィエによって考案されたデザート。フランス語でペーシュ・メルバ(Pêche Melba)。オーストラリアのオペラ歌手ネリー・メルバのために考案された。完熟した桃とバニラ・アイスクリーム、ラズベリーソースからなる。
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素材を厳選し、完璧にデザインされた順番に、パティシエによって目の前で再現されていきます。メニューに構成が書いてあるし、製造工程を見ているので、何が入っているかがわかるので、安心して味わえます。
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パフェには、素材を生かしたフルーツ屋さん系のものと、パティスリーが独自の発想で作る系のものがありますが、私は後者が好きなんだと、再認識いたしました。
これぞ、至福のスイーツ。そして、パフェは”食べられる芸術”だと思わされました。
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アトリエコータ(ATELIER KOHTA)オーナーパティシエ 吉岡浩太
神奈川県鎌倉市出身、東京製菓学校卒業後、明治記念館や都内ホテルでパティシエとして勤務。その後、ロンドン、シンガポールなどで勤務。2012年にアトリエコータをオープン。レストランのデザートをお手軽に楽しんで欲しい、出来立ての美味しさを知ってほしいとういう思いから、お客様の目の前で作るカウンターデザートのお店になりました。
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アトリエコータ 神楽坂店
東京都新宿区神楽坂6-25
アトリエ コータ 虎ノ門店
東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー 3F
https://atelierkohta.jimdosite.com/