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金沢から 絆を糸で繋ぐチョコレート 〈FIL FIL CACAO FACTORY〉
こんにちは、ショコラリスト®︎サユリです。
1ヶ月に2キロのチョコレートを食べてもスタイルキープしています。
この時期、東京新宿、伊勢丹百貨店のサロン・デュ・ショコラには、フランスをはじめヨーロッパのショコラがどんどん輸入されてきます。でもね、日本の食材を使った日本のチョコレートにこそ、素晴らしいものがたくさんあります。
私がおすすめしたいのは、石川県金沢市の人気フレンチレストラン〈FIL D'OR〉のシェフ田川氏が2021年に設立したBean to Barブランド、〈FIL FIL CACAO FACTORY〉
金沢、というだけで、日本らしさの期待値は上がります。金沢漆器、金沢箔、九谷焼、加賀友禅、伝統的な塗り物や工芸品が多い土地です。日本の中でも金沢は、伝統を受け継ぐ土台が整っているため、優れた技術が集まった場所として多くの伝統工芸を見ることができます。
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その理由として、1583 年より金沢を治めた加賀藩前田家が、武士や庶民に能楽や茶道なども奨励したそう。自然とそこから派生する工芸品にも細やかな美意識と職人技が育ってきたのですね。
昨年2024年の1月1日に起きた能登半島地震。
地元では大変な状況の中、FIL FIL CACAO FACTORYもサロン・デュ・ショコラに出店されていました。
ブースにはシェフ不在。
代わりにスタッフと助っ人の従姉妹さんがブースを守っておりました。シェフはほぼほぼ会場の隅で地元との連絡のため電話しっぱなし。心落ち着かない時に、聞けば、シェフ仲間と共に炊き出しの手配の打ち合わせをしていたとか……
(余談ですが、さすが親戚、シェフとよく似た貌立ちの従姉妹さん。私は、シェフが突然のごとく女性のように美しく変身してしまったと勘違いしてしまい、ちらちら・ドキドキ、盗み見してしまいまして 笑汗)
ともかく大変な中、サロン・デュ・ショコラに参加されていましたが、シェフが語らずとも、凛としたチョコレートが全てを語ってくれていました。
有機的なタブレットの形状は金沢の伝統工芸を表し、それらを糸で束ねる(fil = 糸)という意味が込められているそう。
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有機的で割りやすく、口の中でも馴染みやすい。金沢のクリエイティブな仲間たちが糸で繋がっているというのが納得できます。
金沢ゆず、加賀棒茶、能登ブルーベリーといった、地元の食材を贅沢に使ったタブレットは、どれもお勧め……というか、どんどん品切れになっていくし、簡単には補充できないので、在庫のあるフレーバーは全て買っておいてもハズレなし。
田川シェフはフレンチの料理人なので、パティシエやショコラティエとはまた違った視点で素材感を生かすチョコレートを作っています。
味わいも形も、そこに込められた想いも、すべてが、シンプルに日本の美しさを伝えています。
洒落たブランド名にも何やらわくわくしてしまいますが、名は体を表しているからこそ。全種類をジャケ買いしても間違いなし。
添加物は一切使用しておらず、カカオ豆、きび砂糖、カカオバターのみで作られ、カカオ本来の良さを素直に引き出しています。
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昨年は買い物のお客さまたちが、能登を応援するためにと、決してお安いわけではないタブレットを、何枚も買い求めていました。
ここで、しっかりと私がお伝えしたいのは、応援のためにだけ購入するにあらず、です。復刻支援や同情ではないのです。
本当に美味しくて、
買う価値があるからです。
そして自分のみならず、
皆に贈って分かち合う意味があるからです。
まだまだ震災後の能登は落ち着きませんが、今年もサロン・デュ・ショコラに出店してくださり、嬉しい限りです。
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カタログより
お読み頂き、ありがとうございます。
皆さんもぜひチョコレートで絆を繋いでみませんか?