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オーブンには個性がある
一度買ったら、
そこそこ長い付き合いになるオーブン。
我が家のは、2012年に設置した、
ハーマンのガス高速オーブン。
一度目の海外から帰った時に、
いのいちばんに取り付けた、私の相棒。
膨らんでいく様子、
きつね色になっていく様子を
何度この扉から覗いただろう…
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この前に使っていたのは、
パナ社のスチーム機能のあるオーブン
(その頃はまだパン作ってなかった)
どうにも、私とパナ社の家電との相性が
よろしくなくて、あまり活躍させて
あげられず、サヨナラした。
オーブンは、どれがいいのか?
お菓子や、パンを焼くには、
どのメーカーのどのモデルが良いのか⁇
と、血眼になって調べたりするけれど、
本当に血眼になるべきは、買ってから。
どの機種を買っても、
結局は一長一短な訳で、完璧なんて
ありえない。
材料を入れて、
内臓してあるメニューのボタンを押せば
出来上がる…なんて、楽しくないよ。
オーブンには、必ず‼️クセがある。
それらは何度も使ううちに、
付き合い方が分かってくるけど、
ほとんどは、そこまで辿り着けないで、
ダメな奴認定されてしまう。
私のパナ社のも、そうだった可能性が高い。
オーブンを使うレシピに、
ほぼ書いてある注意書き。
ご家庭のオーブンに合わせて
温度と焼き時間を調整して下さい。
コレが、難しい。
まるで、近くまで案内して、
まだ目的地に着いていないのに
案内を終了するカーナビみたいな。
心配で焼き過ぎてパサパサになったり
表面は焦げてるのに、生焼けとか、
最後の最後でやらかすと、泣ける。
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2度の海外生活で、
お菓子やパンを作る上で課題だったのは、
材料のことよりも、寧ろオーブンだった。
基本、ぼろぼろ笑
調整はダイヤル式で、これがかなり適当。
嬉しいのはデカいことだけ…
最初は、上手く焼けなかった。
オーブン温度計を手に入れて、
確認しながら焼くようにしたら、
上手く使えるようになった。
全体的に、温度が設定より低かったので、
予熱をかなり高めに設定したり、
とにかく、毎回温度計を確認しながら
焼いていた。
自分で温度をコントロールしていることが、
オーブンを使いこなせているような気がして
気分は最高だったし、
オーブンに対する概念が覆った。
2度の海外では、2度ともボロボロオーブン。
でも、なくてはならない相棒になった。
世界中の、家庭用オーブンを
そこそこ使いこなせそうな、
無駄な自信もついた。
日本のオーブンは、すごい。
ちゃんと設定した温度になる。
(当たり前だけど、凄いことなんです)
今は、温度計を使うことはない。
基本は、レシピ通りにするけれど、
自分のオーブンと、
好みに合わせて焼いている。
ごくたまーに、
焼き時間は、15分を厳守。
15分で焼き切れるよう、温度を調整して。
みたいなレシピを見つけると
ワクワクする。
焼けてなければ、焼き時間追加すればいっか。
と言うある種の怠慢が許されないので、
いつもと違う緊張感が走る。
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オーブンに焼いてもらっている。
が、
自分の意思で焼いている。
に意識が変わる。
本当に、ちょっとしたことなんだけどね。
オーブンには、クセがある。
クセを生かすと、個性になる。
個性を見つけると、付き合い方がわかる。
付き合い方が分かると、自由になる。
出来ないと思ってたことが、
出来るようになったりする。
これからも、よろしく。