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石砂山ギフチョウ撮影 まとめ--2024年度--
石砂山のギフチョウ撮影に関して、今期は3度石砂山周辺に向かいました。
本日4月10日を最後に石砂山のギフチョウ撮影は終了します。
基本的に、今年は発生している個体数が極端に少なかったです。
実を言いますと、前回の撮影は2015年なので9年ぶりの石砂山でした。
今期、驚いたことに登山道付近の農家の周囲に「私有地につき立入り禁止」の真新しい立て札があちこちに設置されてました。ギフチョウ撮影者が畑に入るなどの迷惑行為が原因であろう事は推測がつきます。
最初の撮影日は、3月30日です。
この時は、合計で3匹のギフチョウを目撃しましたが、撮影には至りませんでした。
2回目は、4月3日です。
この日は、一番沢山の写真が撮れました。
撮影場所は、山頂途中に向かう3箇所ほどのポイントで、ギフチョウがあたかも縄張りを持っているかの様に行ったり来たりする場所がありまして撮影できました。
あと、登山道入口の農家のツツジや桜に来たギフチョウを撮影出来ました。
その時の撮影結果が以下です。
そして本日4月10日。
朝、8時45分 1匹のギフチョウの飛翔を登山道入口周辺で目撃しました。それ以後、全く飛んできませんでした。
その後、秘密の場所(後述)へ行きましたが、そこでも空振り。
私は、山頂や登山道周辺で目撃できない場合、この秘密の場所に行き存在確認をします。
この日は、そこでも目撃出来ませんでした。
その場所で目撃出来ない、という事は極端に発生している個体数が少ない為だと考えられます。
去年撮影に来た方に伺った所、4月に入ってからは、普通に飛んでいていくらでも撮れた、との事でした。
3月30日、4月3日、4月10日に共通する事は、天気が晴れ、という事です。
曇りでも、風が強くても蝶は出てきません。風の無い太陽が出ている日、が重要になってきますが、今年は、曇りが多く上記の3日間が晴れの日でした。
本日は、11時すぎには、登山道入口から引き上げ、秘密の場所を経由して、石砂山には登らずに県道518号の舗装された藤野津久井湖線を登っていきました。車で撮影に来る方々の一部は、この県道の途中、「牧馬峠」に車を止めて石砂山に入る方もいます。すでにある程度標高がありますので、苦労なく山頂に行くことができます。
私は、たまたま峠でお会いした撮影者と情報交換をしてましたら、舗装道の上をギフチョウが飛んで反対側の林の枯れ葉にとまりました。
それが以下の写真です。数枚撮影しましたが、本日はこの1匹だけでした。
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普通、余計な人工物・・ゴミが一緒に写っている写真は投稿しないのですが、是非もありません。
山頂に行けばそれなりに撮影が出来たと思いますが、「花に来ているギフチョウ」という想いが強く、土の上のギフチョウしか撮影出来ない山頂を敬遠してます。
出会った多くの方々の情報から、全国的に10日間ほど発生が遅れている、とい事が言われています。
もっとも私の場合、ギフチョウのみを追いかけ回しているわけではありません。その他のチョウや花、美しい風景も撮影します。
以下、ギフチョウ以外の撮影写真を掲示ます。
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◆秘密の場所について
十数年前、石砂山へ通い始めた頃、近辺の農家のお婆さんと懇意になりました。ある日、このお婆さんが私に頼み事をしてきました。
「場所を教えるから、カタクリを取ってきてもらえないだろうか。腰痛がひどくて・・云々」
との事でした。私は盗掘みたいな事はマズいので、道に迷うだの、方向音痴などと理由付けをして断りました。それから1人で道無き山中を探して、ついにカタクリの群生地を見つけたのです。
驚きました。山中を歩いていると急に山の斜面一面にびっしりとカタクリの花が咲いていました。急な斜面の上から下まであちこちに紫のカタクリの花が咲き乱れていました。さらに、沢山のギフチョウが飛び回り蜜を吸っていました。
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この6枚は全て上記の場所で撮影したものです。
カタクリを避けながら歩くのが難しかったのです。
毎年、極少数の撮影者が来てましたが、その中の1人(面識はあるが、話したことは無い) が、毎年新しい人々にこの場所を紹介していました。数人で来てました。そして、年を追う毎にカタクリが少なくなっていきました。最初は採集のしやすいなだらかな斜面からカタクリが消えていきました。そして9年ぶりに本日その場所に行ったのですが、以下の写真の通りです。
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どこにもカタクリなどありません。
よく探すと、小さなカタクリの葉っぱがあり、昔の名残があるだけです。
この場所は、石砂山のギフチョウ達の大切な吸蜜の場所だったのです。
人に教える、という事はこの様な結果を招くのです。
それでもこの場所は、蝶道になっていてギフチョウが飛んできます。
地元の農家さん達は皆、知っているはずです。農家の方々も盗っていったのでしょうし、その他の外来者も盗っていったと推察します。
しのばらギフチョウ保護の会の名前で「私有地につき立ち入り禁止」の看板を沢山作って農家に配るほど金があるなら、最初にやるべきことは、上記の吸蜜場のカタクリを復活する方が、より重要案件だと思うのです。
目立つ所にカネを使い、本当に必要な所を無視するのは行政や政治家先生がらみだとありがちな行為なのかもしれません。
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