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吾亦紅(われもこう)に見える萩の花


日中、日差しの元では汗ばむ日もありますが、朝夕はすっかり秋の気配です。このお菓子は緑色に染められた道明寺に小豆が散っていて、「萩の花」に見立てられています。ところが、どういうわけか私にはどうしても吾亦紅(われもこう)に見えてしまうのです。



毎年の夏を祖父母と一緒に長野県で過ごしていたのですが、小学校1年生の時の夏。初めての夏休みで初めての自由研究の宿題を抱えた私は一体何をやったら良いのやら全く見当もつかず。もちろん、宿題をするよりは遊んでいたいという気持ちがあったのは間違いありませんが。



それでも刻々と2学期が近づいていて、どうしよう……そんな思いだけは募ります。ため息をつく小学生に「一体なにがあったんえ」と祖母が声をかけてくれました。宿題を抱えている話をすると押し花はどうかと提案が。庭や周辺で目にするものは京都では見かけないものも多く、渡りに船という気分で即決めました。



「オシバナ」って一体どうやるの? 何もわからない私に祖父が教えてくれました。竜胆(りんどう)や雁皮(がんぴ)と一緒に吾亦紅も押し花にして自由研究に。この萩饅頭を見るとどうしてもその時に見た景色を思い出してしまい、萩の花には見えなくなってしまうのです。私の記憶と景色は一体どんな経路でつながっているのか……。道明寺の食感と柔らかく上品なこし餡に秋の訪れを感じる時間です。



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光森ちづこ@茶道家/仏語翻訳家
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