満員電車不動明王
日本には、古くから伝わる神さまについての言い伝えが沢山ある。僕はそれらが嘘か真か、ということには関心がない。それらはただ、人々が共存し繁栄していくために、先代の日本人が知恵を絞って創り出した統治のための物語である。その教訓性に、ただただ関心があるのである。
先人たちの知恵は恐るべきもの。彼らがあまりに本質を突いた物語を創りすぎたから、令和の時代に神話の新作はない。
ことわざも然り、世の中の本質は全て先人たちが明らかにし尽くしてしまった。僕らに残されたのは付加価値の発見、もしくは宇宙のはじまりの真相を暴くくらいかも。
そんなことを考えていたある日、僕は「神様」を見つけてしまったのである。
これからお話しするのは、神話だ。
そこから何を学び、明日の自分をどう変えていくのかは、あなた次第。
何かハッとすることがあればと思う。
あなたは、満員電車不動明王を見たことがあるだろうか?
満員電車不動明王とは、
・朝の通勤ラッシュ
・満員電車
・乗降数の多い駅
という条件が重なったときに現れる神様のことである。
この神様は、ドアの近くに現れる。
どれだけの人が乗り降りのためにドアに向かおうとも、絶対にそこを動かない。
一度電車から降りて、降りる人を全員降ろしてから、もう一度電車に乗る、ということを絶対にしてくれない。
どれだけの人に邪魔な顔をされようとも、どれだけの人の肩とぶつかろうとも、絶対にそこを動かない。まさに不動なのである。
この神様から得られる教訓はこうだ。
「流されるな、抗え」
偉大なことを成し遂げるとき、必ず最初は孤独だという。
周りに簡単に流されてはいけないのだ。最後まで己が正しいと信じる道をいけ。
皆様もこの神様を見かけたら、ぜひ一言声をかけてあげてほしい。
「どかんかいボケ」と。