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湖西には神話と圧巻の紅葉があった  湖西紀行②


「竹生島」から戻ると、全員一気に空腹になってきました。
珍しく早朝から活動して、ちょこちょこ食べてはいても、あの石段を登ってウロウロしたし、後半は乗船時間を気にして慌てたしで、思った以上にカロリーを消費したようです。

ただ一人、ロコさんだけは、竹生島の売店で「近江牛の中華まん」を平らげていたので、「全然空いてない。」と涼しい顔しています。

「今からランチタイムやのに、何食べてるん!」とツッコむと、
「だって、近江牛やからー」と、食べないと損だと言わんばかりです。

近江牛であろうがなかろうが、牛は牛ですから、そこまで味の差を感じる事はないと思うのです。

そこがロコさんらしいところですが、いつもよく買い食いするわりにはスリム体系なので、「太るで~」とツッコめない所が歯がゆいばかりです。

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メタセコイヤ並木は壮大!

今津港から北へ15分ほど車を走らせると、「メタセコイヤ並木」があります。
そこに隣接したマキノピックランド内でランチする予定なのです。


両サイドがメタセコイヤが立ち並ぶ道を通過する時は爽快でした!
残念ながら、多少黄みがかっている程度で、まだまだ紅葉には早い。

中国原産の落葉樹で、高さは30mほどにもなり、それが500本も整然と2.4キロも続く並木は、さすがに壮観でした。

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メタセコイヤは一度は何万年も前に絶滅して、存在自体も定かではなかったのですが、1941年に化石が発見されて実在が確かになり、その4年後に中国で自生しているのが発見されたそうです。
ですから「生きていた化石」という別名もあるのです。

予想外に混雑しているので、驚きました。
お目当ての「なみ木食堂」は外まで並んでいたので、ひとまず名前記帳して順番待ちしたほどでした。

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もうお腹は激空きだったので、私は思わず「唐揚げ定食」にしました!
ご飯の量を大・中・小と選べるので、「中」にしたのですが、思った以上に器も大きく、これは私の感覚でいうと、完全に「大」だったので、お腹いっぱいになりました。

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窓際の席だったので、どこまでも続く高原の景色は、晴天とのコントラストで眩しいぐらいの抜け感でした。

食後はこの壮大な景色に、思わず気持ちも開放的になり、おのずとテンションは上がって、自撮り棒を駆使して集合写真を撮って、おばちゃんたちは賑やかにたわむれたのです。

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自撮り棒を使うと、面白いアングルでの写真が撮れます。
上から掲げて撮るのも良し。地面に置いて下から広角で撮るのも良し。
手に持ってではできない角度からの写真が撮れるのです。



「鯖街道」で鯖寿司を買う



「鯖街道」とは、まだ、自動車や電車がない時代、若狭湾で獲れた魚介類を京都まで運ぶために使った道の名です。
鯖だけではなかったのです。

どうして「鯖街道」なのかは、その名付け親も不明なので諸説あるのですが、運んだ荷は鯖が一番多かったのと、若狭湾で獲れたての鯖に塩を振って京まで運ぶと、ちょうどいい塩加減になった頃に京都に着いたというのが主な由来のようです。

「鯖街道」は1本だけではなく、複数の道があり、その中でも一番頻繁に使われていたのは、小浜から熊川宿を通り滋賀県の朽木村を通って、大原から出町に抜ける街道だったそうです。

この辺りは、鯖街道が張り巡らされているため、「鯖寿司」も有名で、そんな名物を食いもん奉行のミコさんが見逃すわけがありません。

それはもう1ヵ月以上も前から、店を選んでグループLINEに投稿してました。
「人気店やから、予約せなあかんかも。」との事なので、しっかり朝のうちにみんなからオーダーを聞いて、電話予約してくれています。

帰り道に寄り、引き上げる事は必須のスケジュールで、おまけにその鯖寿司を入れる保冷剤&バックも持参していて、みんなの分まで保管してくれるのです。

いつもの段取りの良さに、またまた感謝です。
「ミコさん、頼りにしてるで!」



白髭神社は創建2000年の古社

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どうですか?この写真! 撮影はリンさんです。
彼女はいつも撮影には凝っていて、素晴らしい写真を残してくれています。

これも、まるで「天国の門」かと思うほどの優美な鳥居です。

JR湖西線と並列して琵琶湖沿いを通る161号線がすぐ前にあり、しかもひっきりなしに車が通る中、その一瞬の合間をサッと走り抜けて渡り、道路の際で撮ってくれたのです。

いわば命懸けの撮影は、ナイスプレイ!でした。


ここは「白髭神社」。
全国に300社ある総本山で、湖に浮かぶ鳥居を持つことから「近江の厳島」と言われています。

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御祭神は猿田彦命さるたひこのみことの1柱のみで、第11代垂仁すいにん天皇25年の創建だとのことなので、2000年もの気が遠くなるような歴史を持つのです。

猿田彦命さるたひこのみことは天皇の始祖の伝説「天孫降臨神話」に登場する神様で、天孫の道案内人の国津神くにつかみとして登場し、
導きの神として崇められ、その姿は天狗で、高下駄を履いた姿の大男なのです。

この事から、基本的に航路の神道の神といわれ、各地の民俗信仰とも結びつ、庶民的な人気を持つ道祖神なのです。

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社殿は古く、いかにもその歴史のように風情があり、琵琶湖を見つめています。

御朱印は、とてもしっかりとした楷書で、習字のお手本みたいでした。

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日吉大社の紅葉は激ドラマチック!


すでに15時をまわり、次の目的地は「日吉大社」です。
ここからは1時間ちょっとかかる行程の上、拝観時間を検索すると16時半なので、道路の込み具合を考慮すると、ゆっくり観る時間はありません。

おまけにミコさんが、寄ろうと提案していた有名なケーキショップ「ロマンの森」は、18時までの営業なので15時半には入らなくてはなりません。

無理やな。

とは思いつつも全力を尽くすのがレキジョークルです。
しかし、渋滞だけはどうしようもなく、所々でノロノロ運転になり、かなり厳しい状態です。

なんとか到着したのは16時でした。

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ちょっと自撮り棒の持ち手が右下に写り込んでいます。
これもスマホを自撮り棒につけ、角度をつけて地面に置いての撮影です。

高野山の大門か、下賀茂神社か?などと、見分けがつかないですが、ここは大津市にある「日吉大社」の東本宮の楼門です。

ナビ通りに来ると東本宮に到着しました。

日吉大社マップ
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東本宮だけでも、堂々たる社を有しています。

創建2100年というのですから、ここも古い!
全国の日吉・日枝・山王神社、3800社の総本宮なのです。

最澄が開山した比叡山を背負う形で、その麓に位置し、平安京の表鬼門(北東)として魔よけの役割を果たしていました。

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拝観時間を気にしながら、素晴らしい紅葉に見とれていると、朗報が入ってきました。
なんと紅葉期間はライトアップ期間として、夜間も出入り自由との事です。

ラッキー過ぎる!!

なんせ、スケジュールを立てたのが2ヶ月も前の事なので、肝心なライトアップ時間がある事を見逃していたのです。

これでゆっくり紅葉を堪能できるという安心と同時に、ミコさん提案のケーキショップは自動的にボツになりました。

瞬く間に日が暮れて、ふと見上げてみると、とんでもなく美しい光景がありました。

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これもリンさんの撮影なのです!
彼女のカメラワークは本物かもしれません!

迫るような紅い葉は、圧巻の迫力です。

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またまた自撮り棒を使って、紅葉バックに集合写真です。
フットワークの軽いチコさんが、ちょこまかと良く動いてカメラの角度をピッタリと調整してくれました。

ネタばれすると、この紅葉の真っ赤な色は、「赤のライト」を当てているので、偽物の赤なのです。
しかしながら、この演出効果には感心しました。

なかなか、自然にここまで色づくのを見るのは絶好のタイミングを要するので、堪能するのは難しい。

偽物であれ、何であれ、参拝者のための「おもてなし演出」に感動したのでした。


こちらの御朱印も、かっちりとした楷書。ここの方がもっと習字っぽい。

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見どころ満載だった日吉大社。
まだまだ堪能したかったのですが、比叡山の麓だけあって急激な寒さに襲われて、そそくさと帰路についたのです。

レキジョークルのお約束も忘れていません。
穴あきパネルがあれば顔をはめ込みます。

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地元にて反省会&清算&食事会をして帰宅したのは21時前だったので、およそ15時間半に及ぶ紀行は無事に終わり、いつにも増して充実した濃い1日となりました。

運転奉行はヒデさんとロコさん。(軽自動車2台)
会計奉行はリンさん。
食いもん奉行はミコさん。

みなさんお疲れさまでした。



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お詫び

前回の投稿で、「かわら投げ」と書きましたが、「かわらけ投げ」が正解でした。素焼きの土器の事をそういうのだそうです。

証拠写真を見つけましたので、ご報告とお詫びを申し上げます。

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あるみさんぺれぴちさん、コメントでのご指摘ありがとうございました。
追記コメントさせていただいてた上、本文は訂正済です。


水色S


偶然ですが、やんさんが私達とは反対方向の東側の長浜港から「竹生島」をほぼ同時期に訪問されています。
私たちがスルーしたところに着目されていて、とても面白いのです。
人によって見るところは違うのがとても勉強になりました。

レキジョークルでも2014年の秋に「湖東紀行」として、長浜~彦根を訪れています。もう7年にもなるのかと思うと、その月日の流れの速さに驚いています。
思い起こせば、あの時もいろいろあり過ぎました。
いずれ10周年記念「奥の枝道」シリーズの中で執筆を予定していますので、楽しみにお待ち下さい。


カラフルS



先週もいただきました!いつもありがとうございます。

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