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下見の「春日大社」~東大寺とその近傍をめぐる②
前回はこちら
浄瑠璃寺で国宝の仏像に酔いしれたあと、ちょこっと下見がてらに「春日大社」へ立ち寄りました。
いきなり驚いたのが境内の駐車場が1,500円だったことです。
こんなに高かったっけ?
いやいや~絶対に1,000円以内だったはずだと思ったら、やはり昨年の9月に一気に500円も値上がりしたようです。
それにしてもオーバーツーリズムの影響は奈良も大きく受けているとは思っていましたが、こういう強気の金額設定は、地元の近畿圏内に住む日本人にはたまらない。
拝観料の値上げだけではなく、駐車料金までも値上げとは、単に物価や人件費の上昇だけではなく、外国人観光客による被害が後を絶たないのも大きな理由なのでしょう。
これも文化財保護の足しになればと考え直して、ほんの1,2時間のことではありますが1,500円を払いましょう。
私にとっての大きなネック
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今年、「東大寺とその近傍をめぐる」というシリーズでこの辺りを探訪するにあたって私には大きなネックがあります。
それは、
”鹿が怖い”という事です。
おそらく、なんだそれ?と思われた方がほとんだと思いますが、本当に怖いのです。
とはいえ、東大寺や春日大社の界隈では、彼らに遭遇せずに散策することは難しく、ここに通いつめるとなれば必ず対峙しなければなりません。
鹿が怖くなった原因は幼い頃の体験にあります。
私たち大阪人にとって、奈良や京都は近く、学校からの遠足先としてだけでなく、もっと幼いころから家族と何度も遊びに来ている定番のお出かけ先です。
まだ小学校へも上がっていない頃、ディズニーの「バンビ」を連想させる鹿たちにテンションが上がって餌となる鹿せんべいを買ってもらい、意気揚々と鹿の群れの中に入ると、それはもう大変な勢いで鹿が取り囲み、気付けば視界は鹿の顔面のアップだらけ。
なんとか鹿の円陣から抜け出たくても、隙間もなくビッシリ取り囲まれているので、どうしても脱出できず、本当に怖くなって泣きながらせんべいを放り投げて走って逃げた事があります。
今から思えば、鹿のお目当てはあくまでも「私」ではなく、「せんべい」なので、いくら逃げても私が鹿せんべいを手に持っている限り、本能的に追ってくるのですが、幼い私にはそれが理解できず、逃げ場のないまま、しばらく鹿たちとにらめっこしていると、身体のアチコチを舐められまくるという、世にも恐ろしい時間を過ごしたのです。
その時の恐怖ははっきり憶えていて、今でも鹿をみると背筋と首筋がゾワゾワする感覚に襲われます。
その後も何度か来てはいますが、このエリアを訪ねるたびに彼らを刺激しないように気を付けてやり過ごすことが、私にとっては第一の課題となっています。
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この日も当然ながら、駐車場からちょっと出るだけで至る所に鹿がいて、さっそく身が竦む思いがしました。
本殿エリア南西の「慶賀門」から入り、まずは幣殿で手を合わせて、中を覗くとご神木である「社頭の大杉」の根元部分が見えました。
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幣殿越しでもその迫力は伝わるほどで、HPによると鎌倉時代後期の「春日権現験記」に幼木の姿で描かれていて、推定樹齢は800年以上、周囲8.7m、高さ25mの堂々とした大杉です。
見たくてウズウズしましたが、今回はすでにほどほどに疲れていましたし、時間もあまりなかったので有料エリアの回廊内には入らず、お参りしたあと南門から出て「若宮十五社」が並ぶ通りをぶらぶら散策してみました。
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若宮十五社
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本殿の南の北側通りは①若宮をはじめ、一番南奥の⑪紀伊神社までのエリアには合計14のお社が建ち、その参道には燈篭が立ち並ぶ風情ある通りとなっています。
神功皇后お手植えの大楠
威風堂々と立つ「若宮大楠」は看板の説明によると幹周11. 46m、樹高24mとありますが、樹齢は書かれていません。
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神功皇后のお手植えだとのことですが、またまた本当ですか?
彼女は169年~269年の間に生きたとされ100歳の長寿だったとの事ですが、そもそも彼女の存在も確証されていないのです。
もし彼女がこの杉を植えたのなら樹齢は約1800年にもなります。
日本国歌の「君が代」にも関係し、明治には日本初の肖像画入り紙幣に採用された伝説の皇后です。
ここにまた彼女の名が登場するとは、やはり実在したのではないかと、はるか古代へのロマンを感じずにはいられません。
枚岡神社遥拝所
おっと出ました!枚岡神社!!
春日大社のどこかにあるとは思っていましたが、こんなところにあったとは。
上記のマップ⑬の位置にあたります。
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昨年、チコさんが連れて行ってくれたばかりの本家本元の枚岡神社は、まだ記憶に新しい。
その枚岡神社はここから西へ約20キロの地点にあり、そこから春日神のうちの二神が分祀されているのです。
よく一般の神社で伊勢神宮への遥拝所があるように、枚岡神社への敬意を表していることが、この「遥拝所」の存在でよくわかります。
ただ、遥拝所には穴を開けて拝む方向がはっきりわかるような石柱などがあるのですが、ここにはそういう便利グッズは見当たりません。
写真で言うところの「向かって右」でしょうか?
(方向音痴なので間違っていたらすみません)
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⑭金龍神社から春日山原始林の中を駐車場まで斜めに林道を抜けてしまい、後になって、狛犬を見る事を忘れていたという失態に気付きました。
確か「二の鳥居」にあったはずなのに、完全にスルーしています。
次回来たときは必ず着目すべしと肝に銘じました。
外国人だらけでここはどこ?
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全体的に思ったより混雑はしてなかったのですが、本当に外国人が多かった。
いろんな国籍の方が入り混じり、ここは日本なのかどうかわからない錯覚に陥ります。
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「国宝殿」1階のカフェ「鹿音」にてホットコーヒーを飲んで暖を取っていると、韓国人マダムたち4人が入ってこられて、それぞれがパフェを食べていました。
この日は先ほど行った浄瑠璃寺の池にも氷が張るぐらい寒い日で、アイス系を食べるという発想には間違ってもならないような状況でした。
それでもマダムたちはたまたまなのかもしれないと、思い直して外に出るとこの寒空の下、今度は韓国人男性がでっかいソフトクリームを平気で食べているのです。
もう私は見ているだけで寒い!
韓国人はやはり寒さに慣れているのでしょうか?
私の感じる「寒い」と彼らの「寒い」のセンサーにはかなりの違いがある事を目の当たりにしたのです。
外見は日本人と同じの方々ですが、この場でアイスを食べているかどうかで見分けられそうでした。
春日大社の国宝殿の「鼉太鼓」の姿が窓から見えていますが、こちらはレプリカ。
本物の国宝・鼉太鼓はこの奥、あるいは2階に展示されているはずです。
これも含めてまた後日、ゆっくり深掘りしようと思います。
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ていうか、ここの国宝殿はこんなに奇麗だったっけ??と思ったら、2016年にリニューアルしたのだとか。
それでも9年も経っているので、私は本当に春日大社に来たのは久しぶりの事だったのだと我ながら驚いてしまいました。
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【東大寺とその近傍をめぐる】
①冬の「浄瑠璃寺」
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