読書人間📚『汚れた手をそこで拭かない』芹沢 央
『汚れた手をそこで拭かない』
著者 / 芹沢 央 (あしざわ よう)
直木賞候補作品、2020年発行。5篇。
▶︎ただ、運が悪かっただけ
▶︎埋め合わせ
▶︎忘却
▶︎お蔵入り
▶︎ミモザ
お金の問題じゃなく心の話で、
感動を求める力があるうちは
私たちは大丈夫なんじゃないのか?。
まとめるとたったこれだけの事なんだけど
先日、相変わらずダラダラと長いメールを先輩に送った。
先輩は
"素敵だね。
そうだね、美しいものを知っている人が強いのかなと思ったりする。頑張ろうね。"
素直で正直者の先輩は、いつもの様に返してくれた。
私は本のタイトルしか見ないで本を選ぶ事が多いです。
このご時世、素手で何かを触るのは嫌だななんて事があるとは思いますが、そんな時分にタイトルに惹かれました。
『汚れた手をそこで拭かない』
心の中では
"汚れた手をそこで拭かないで!やめてやめて!!"
と読んでしまったのだけど、
深い溜め息。
お金に纏わる、小さな心の隙間をじりじりと追い詰めていく。
ちょっとした人間の歪みを、ちょっとした事として終わらせてはくれない。
五篇のお話。イヤミス。
わたしは、最後のお話で
ハッと息を呑みました。心臓🫀に悪い。
お金に惑わされてはいけない。
本質を見誤らない。
小さな小さな綻びに揺れてはならない。
そうすれば、"私"の世界は壊れない、
先輩、だから"私たち"は大丈夫だと思うんだ。
#汚れた手の行方
装画 / Q-TA
装丁 / 大久保明子
文藝春秋
この本のデザイン好き。
本の記録📚
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