「その場でリアル科学相談」参加レポート 3/7
先日、横浜で行われたわくわく野鳥博のおもしろミニ講座に参加してきました。
私が参加したのは上田恵介先生の「その場でリアル科学相談」です。
こちらのレポートは私が書き留めたメモを清書したものであり、あくまで会場の雰囲気を伝えるものとなっております。
司会進行を務めるひるねさんが
「それでは、ここから会場の皆さんからの質問を受けたいと思います」
バッと手が挙がりました。
みんな早すぎです。
最前列に腰掛けているキッズたちも挙手していました。
ひるねさんは会場を見渡しながら
「先生、お子さんからも手が挙がっているなんて嬉しいですね」
「そうですね」
手が挙がるのがいちばん早かったということで、前の席の女の子があたりました。
その子は質問を紙に書いてきたようです。
「質問はふたつあります」
「わたしはハイタカが好きです」
「ハイタカ、どうしたら見られますか」
「ハイタカを(本で)見たら、かわいかったから」
腕を組んで考える先生。
「ハイタカ、かっこういいよね」
「ツミやオオタカは都心でも営巣していて、この辺りでも良く見られる」
「ハイタカは高尾山、富士山麓で見られて、冬になると巣立って、降りてくる」
先生は手で平らな場所を示すジェスチャーをしながら
「田んぼや畑があって」、近くに林があるところでぽーっとしていると飛んでくることがある」
ひるねさんが「お住まいはお近くですか」と聞くと、そのとおりだそうです。
「自然観察の森にいるかもしれない、冬に空を見ていると、まれにハイタカが飛んだりする」
不意にひるねさんが
「日本野鳥の会神奈川支部の方~?」
客席に呼びかけると、挙手した人がいました。
その人は立ち見席の一番前だったのでよく見えました。
ひるねさんが
「自然観察の森でハイタカを見た記録はありますか」
「○か×でお願いします」
野鳥の会のお兄さんは大きな丸を作って
「あります!」
「あるそうですー!」
ひるねさんの機転で解決!
会場には鳥を見られる場所のパンフレットがたくさん用意してありました。
「パンフレットがあると思いますので、手に取ってみて下さい」
ひるねさんは先生にむかって
「冬がいいんですかね」
これに先生が
「夏は雑木林の木が茂っているから(見づらい)」
「ハイタカは木の間をスパーーッと走り抜ける」
「『速いなぁ』って思う」
ひるねさんは女の子にひとり一つまでと謝っていました。
次は前の席にいた男の子が当たりました。
「近所の池にカイツブリがいて調査をしています」
ひるねさんがすかさず
「調査?観察じゃなくて調査?」
こくりとうなずくキッズ。
「3羽が巣作りをしている、手伝っているのはペアの子どもだと思う」
ひるねさんが
「もしかして、学会?」
興奮気味にひるねさんが語ったのは、トリ学会こと鳥学会(チョウチョの学会と分けるためにワザとトリ学会と呼んでいるらしい)で発表している子だそうです。
ひるねさんは
「今年は東京が会場で、学会の会員じゃなくても行けるので、来てください!」
「Tシャツとモンベルがドレスコードです」
ひるねさんが話し終わると上田先生は
「カイツブリのヘルパー行動を見たんだね」
「生まれた子どもたちがヘルパー行動をするか、論文はないと思う」
「カイツブリはつがいで過ごすことが多い」
「1年に何回か繁殖する、次の巣を作って、ヒナが手伝いか練習するのはあるかもしれない」
「いちばん良く見られるのはバンがそう」
「具体的にはどう?」
「巣が壊れて流されて、作り直している手伝いをしていた」
キッズの説明に上田先生は
「練習する行動がプラスになることもあるかもしれない」
「スズメやムクドリでも3羽でエサを運んでいる記録がある」
「つがいと思われていた鳥でも調べれば見つかるんだろうなと思います」
「親のまねをしていたのか、子育てしなきゃと思ったのかはカイツブリに聞いてみないと分かりません」
ひるねさんが
「カイツブリに聞いてみてくれますか」
「答えてくれたら、学会で発表して下さい」
という感じで終わりました。
4につづく。
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