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林道を進む 探鳥会レポート<M林道編>2/4話 2024年11月

 先日、ゆる支部主催のM林道探鳥会に参加してきました。
 観察場所は地元の人も知らないような林道です。

 ふたつめの集合場所は、林道を作ったときの重機置き場だったのではないかと思われる広い空き地です。
 ここに車を停めました。

 定刻過ぎてから出発したと思われる役員Mさんがワンテンポ遅れて到着しました。

 参加者は集まって円陣を作りました。
 ざっと20人ほどです。

 役員Sさんから今日のコースの説明があった後、端から自己紹介をしました。

 さっそく探鳥会ご一行は歩き始めました。

林道の脇

 私と白雪さんは
 「去年はクマタカが出たんだよね」
 「クマタカが出たらスコープ隊のOさんにすっごい自慢しようね」

 そう言い合いました。

 林道の右は山の上に続く急な斜面、左は崖で下に川が流れています。
 アスファルトで舗装されていますが、車がやっと一台通れるくらいの幅しかありません。
 枯れた草が残っていて、さらに道幅を狭めています。

 鹿に食われないよう、網で覆われていた苗木が、ネットよりも高く伸びて、上に葉を出していました。
 苗木の背が高くなったので、シカは届かないから、食べられる心配はないのだそうです。

 「カモシカ!」

 木を切った後に植林をして、網で囲ってあるはずの中にカモシカがいました。
 「囲いの中にいるじゃん!」
 「まるで牧場!」

 カモシカは囲いから出られなくなったようで、いつまでも姿が見える場所にいました。

 役員Sさんが
 「まぁ、カモシカならシカほど被害がないから、いいか」

 そうに言うので「まぁいいか」ということになりました。

カモシカ

 沢が流れて、川に合流するあたりに来たときのこと。

 フリーダムな名士Tさんが「猛禽だ!」と言って走り出しました。

 今度は反対方向へ
 「あっちに行った!」

 黒い影が見えたので、Tさん、白雪さんと一緒にその方向に移動しました。

 通りから一番近い木より一つ後ろの木に猛禽類が止まっていました。

 至近距離にみえた猛禽類は、黒に近い濃くて深い灰色をしていました。
 にんげんに気がつくと、翼をサッと広げ、飛び立ちました。

 かなり大きい。

 私は記憶を掘り起こします。
 トビでもない、ノスリでもない、オオタカでもない…

 濃い灰色に、黒い細い横縞が入っているのが、しっかり見えるくらい、近いです。

 力強い羽ばたきで、猛禽はあっという間に飛んでいってしまいました。

3につづく。


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