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ヤマドリの真偽 探鳥会レポート<Yダム編>3/3話 2024年12月

 先日、ゆる支部が主催した探鳥会に参加してきました。
 観察場所はYダムです。

 探鳥会ご一行、かなり歩いてきました。

 「モズ」

 言われた木を見上げましたが見つかりませんでした。

 「反対側に渡った方が見える」

 そうに言われて参加者は道路を渡りました。
 さっそくスコープ隊のOさんがモズをスコープに入れてくれたので、みんなでモズを楽しみました。

 羽根つやのいい、きれいなモズでした。

モズ

 ここで探鳥会ご一行はUターンしました。

 シジュウカラポイントを覗きましたが、相変わらずシジュウカラがちょろちょろしていました。

 前の方の人が水路のところで立ち止まっていました。
 覗いてみるとセグロセキレイが2羽いました。

真ん中にセグロセキレイ

 少し先に進むと、また前の人が足を止めていました。
 崖の上の方を見ていたので、その視線をたどると、鳥が飛んで移動しました。
 「コゲラ」

 枝が多くて見つけにくいのですが、コゲラはよく枝を飛んで移動したので、だいたいの人が見つけられたと思います。

難易度高め
真ん中の黒と白の横縞が
コゲラの背中

 探鳥会ご一行はダム湖を覗きながら歩きました。
 見えるのはホシハジロが多めでした。

 また元の駐車場に戻ってきました。

 全員が揃ったところで鳥合わせとなりました。

 Yダムで観察できそうな鳥のリストが配られていて、その鳥を読み上げました。
 参加者は読み上げられた鳥を「見ました」とか「見ていない」など、コール&レスポンスをします。

 「シジュウカラ」「見ました」
 「セグロセキレイ」「見ました」
 「コゲラ」「見ました」

 役員Yさんが最後に
 「他に見た鳥はいますか」

 首都圏の人「ヤマドリ」

 ヤマドリは揉めるだろうなと思っていました。

 役員Sさん「あれはヤマドリかい、キジかい」
 役員Sさん「ヤマドリでよかったのかい」(念押し)

 見た人A「キジじゃない?」
 見た人B「青かったのでキジだと思う」

 よく見えなかった人が大多数で、ほとんどの人は、ハラハラ、ドキドキ。

 この日の当番役員Yさんはやさしい人でした。
 やさしいが故に否定ができない人でもありました。

 首都圏からの参加者はヤマドリと言い張り続けそうです。
 先に言った者勝ちとは違うのですが。

 私はモヤモヤしつつも役員Yさんを助けることにしました。
 「あ、私、モズを見ました」

 Yさんは「あ、モズね」と手元の紙に書き込みました。

 その後は
 「キジの鳴き声を聞きました」
 「キジバトがいました」

 いつもどおりの探鳥会に戻りました。
 次の探鳥会の連絡があり、次は来年です、お疲れ様でした、などの声が聞こえてきました。

 この日は気の強い私が探鳥会の当番じゃなくて良かったです。
 温厚なYさんとAさんが当番だったおかげでなにも揉めませんでした。

 探鳥会が終わった後、お茶に声を掛けていただきました。

 雪が舞うような寒い日でした。

 沸かしたてのあつあつコーヒーがモヤモヤをつつんでくれました。
 スコープ隊Oさんの誕生日という名目で持ち寄ったお菓子をみんなで楽しみました。


 これは後日談。

 ゆる支部の役員会が開かれました。

 役員Oさんから
 「Yダムのヤマドリは鵜呑みにしない方が良い」
 という話が出ました。

 私は「飛び去るときに見た尾羽の形がキジだった」と証言しました。
 他の役員も「キジなら生息状況も合う」とのこと。

 あの日、ヤマドリだと発言した首都圏の人はカメラを抱えていました。
 役員Oさんが「ヤマドリ撮れたかい」と聞くと「ん、ぁぁ」と言っただけで見せようとしなかったそうです。

 結果、「ヤマドリの証拠が無い」ということになりました。

 小さくてもちゃんと日本野鳥の会だとゆる支部を見直した出来事でした。

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