社会をつくる力を育てる授業づくり74 天皇中心の国づくり評価プロジェクト
歴史の学習の第2小単元は、天皇中心の国づくりについての内容を学習していきます。
主な内容は、大陸文化の摂取、大化の改新、大仏造営になっています。
聖徳太子が始めた国づくりが、中大兄皇子や中臣鎌足の起こした大化の改新でどのように変化したのか、聖武天皇の政治でどのようにまとまったのか?などを追究するような単元になっています。
そこで、この時代でくらしはどのように変わったのか?を追究するプロジェクトにするのはどうかと考えました。
聖徳太子の時代は、冠位十二階や十七条の憲法により、古墳時代のように強いものに従うという時代から、能力のあるものが登用されたり、争いではなく話し合いで解決したりするようにしています。
聖徳太子が亡くなった後、再度一部の豪族が力を握るような事態になってしまい、それがおかしいということで立ち上がった中大兄皇子と中臣鎌足が、豪族を倒して政治体制を変えていきます。
この二人が行ったことは、中国の制度に倣って国が中心となって全国を治めるような体制を作ることです。
制度によって重い負担を負うようになった人々もいるわけで、体制としては改良されていっても、生活の向上にはつながっていないということがあります。
そのような状況を仏教の力で変えようとした聖武天皇が大仏を建立するわけですが、そのために多くの人材と材料を全国から集めるので、人々にとっては多くの負担になるわけです。
このように、世の中を良くしようという考えを学んでいくのですが、その裏には人々の苦労もあるということになります。
そのような改革と暮らしについて、今の時代に生きる自分たちから見てどうなのか?を考えるプロジェクトとしたいと考えました。
聖徳太子の時代から聖武天皇の時代にかけて、体制がどう変わったのか?それによってくらしはどうかわったのか?それは良くなったのか、悪くなったのか、かわらないのか、それらを子どもたちが追究して行くようなプロジェクトになればと考えました。
ご参考になれば幸いです。