おうちで中華 - 客家干蒸肉(客家式豚バラ肉の蒸しもの)
今日の料理は、客家(ハッカ)料理。昔、福建省南部に客家の土楼を見に行った際、アモイで食べて気に入った料理をご紹介する。
客家干蒸肉(客家式豚バラ肉の蒸しもの)だ。
客家干蒸肉
kèjiā gānzhēng ròu
豚バラ肉に下味を付けて粉をまぶして蒸すだけの、素朴な料理である。
中国では、このように素材に何らかの粉をまぶして蒸す料理がたくさんある。粉をまぶすことで素材の旨味が外に流れず、ジューシーに蒸し上がるからだろう。
この料理の場合、まぶす粉には地瓜粉(タピオカスターチ)を用いる。中国南東部や台湾ではよく使われていて、例えば蚵仔煎(牡蠣オムレツ)、芋圓(もちもち芋団子)、大鶏排(鶏唐揚げ)などには地瓜粉が欠かせない。
片栗粉や小麦粉と比べると、もちもちむっちょりとした食感が生まれるのが特徴だ。揚げ物に使った場合は、サクサクになる。
話を干蒸肉に戻すと、むっちょりとした地瓜粉が豚バラ肉の旨味を閉じ込めて、簡単なのに異様に旨い。甘じょっぱさにビールも進むが、ご飯にのせて食べるともう止まらない。
スーパーで売っている薄切りの豚バラ肉で作れるところも、作るハードルが低いと言えるのではないだろうか。豚肉の蒸し料理には排骨(骨付き豚スぺアリブ)を使うことが多いけど、日本だとなかなか売ってないもんなあ。
唯一のハードルは地瓜粉だが、それも今は簡単に買える。
気軽に試してみて欲しい。
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