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早朝サイクリング

5時にスマホのアラームが鳴って、眠すぎる体を無理やり起こして窓をあけると月が出ていた。雨だったら寝られるのになと思ったけど、仕方がない。
 
着替えて顔を洗って冷凍の小分けにしたごはんを電子レンジに入れて子どもたちを起こす。

ねえ、起きて。

息子はすんなりと起きた。学校じゃない日の目覚めはとてもよい。
一方娘は起きない。
起きないなら連れて行かないよ、とぼくが言うとヒーヒー言い出した。でも目が開かないらしい。娘は不機嫌なままベッドから這いずりだしてきて、ひーひゃーひーひゃーうるさい。
そんなに寝てたいなら寝てていいよ、べつに無理して行かなくていいんだしと言ったのが余計だった。
 
一旦癇癪のスイッチが入ると治めるのが大変だ。アニキは我関せずとぼくが握ったおにぎりを食べている。いつになったら湧き上がる情動を抑えるようになるのだろう。1年か、2年か。そしてやがてその癇癪でさえ懐かしむ時がくる。たぶん。
 
走り出すと息子はとっとと先へ行ってしまう。ぼくは娘の後ろにびったりついて走る。時速8キロ。ジョギングしているひとに抜かれる速度である。ぼくはああまた8キロの時代がやってきたなあと思う。息子のときも8キロの時代があった。誰しも通る道なのだ。そして1年もすれば倍のスピードで走れるようになっている。しかしそれにはじっと8キロに耐え走り続けなければならない。我慢だ我慢だ。子育ては忍耐である。
 

バッタの季節です。ショウリョウバッタのメスをゲット。


坂を作って!
唐突に娘が叫ぶ。なんだなんだ、その坂を作れというのは?
つまり背中を押してってこと!
ぼくは思わずわらってしまった。新しいな、その表現。ぼくは登りを下りに変えるべく魔法の手を娘の背中にあてる。こうしてつい甘やかしてしまう。娘は満足そうに笑ってる。
 

あの暑さはどこへやら。すっかり涼しい季節になった。


息子はひとりで先まで行って止まってぼくらを待っている。そして追いつくとまた先へ行ってを繰り返す。妹の速度じゃあ物足りないよな。キミに合わせてあげられなくてすまないね。子どもが二人いると、どうしても下の子に合わせることになってしまう。なんでもかんでも妹いもうと。おれだっておれだって。そう不満だよね。なにかとね。
 
多摩湖の自動販売機で好きなジュースを買ってもらえるのがよほど楽しみらしい。普段はまずジュースを飲ませることがないから飢えているのだ。水筒に麦茶が入っているんだけれどもそれはそれ、これはこれ。まあいいか。運動のご褒美だ。
 
帰宅して総距離25キロ。うん、物足りないよね。次回はもう少し距離を伸ばしてみようかな。

双眼鏡の新しい持ち方?

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