素晴らしき子どもの世界
小一の娘は映画「アニー」が大好きだ。昔のアニーではなくて、黒人の子が主役をやっているリメイク版のアニーの方である。
夕食時にアニーのサントラを聞いていた(聞かされていた)。我が家にはテレビがないのでよく音楽を聞きながら食事をするのだ。
そこで娘はこんなことを言う。
「最後のアニー誘拐したひとは捕まったの?ほんとに逮捕されたの?」
映画の中の話なのだが、どうもそのへんの現実とフィクションの区別がつかないらしい。
「あれはね物語なんだよ。お話なの」
「えっえっ、どういうこと?」
そこで小四の兄が割ってきた。
「だからさあ、誘拐したひとは俳優で演技してるんだよ」
さすが小四にもなるとフィクションをフィクションとして見ることができるのだ。成長したなあ。そこでぼくは兄に加勢して言ったのだ。
「そうそう。だからパトカーの警察も演技なんだよ」
ぼくが言った途端、まさかの小四が言い放った。
「えっ!あの警察はマジでしょ!あれは本物でしょ!」
ぼくは遠い目をし、妹はなにが本当なのと困惑してぼくと兄の顔を交互に眺めている。
子どもって面白いですなあ。
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