死ぬ前に読めて良かった!「スマイリーと仲間たち」
原題を”SMILEYS PEOPLE”という。仲間たちにしたのは少々物足りない感じがしないでもない。仲間だけではないだろうという気がするからだ。それにしても前作のスクールボーイ閣下といいジョン・ル・カレはタイトルに執着しないというかその線のセンスはなかったとみえる。もちろん中身で勝負だといえばこちらは一級品である。スパイ三部作の最後を飾るにふさわしい展開と結末が待っている。
いよいよ物語が佳境に入って終わりが見えてくると細かい情景描写が疎ましく感じてくる。こちらはもっと先へ