[試し読み]星の子供たち Episode.1 暁
さらさらとした砂ばかりが続く白い大地に、暴力的な太陽の光が照りつける。地表から草木が姿を消して千年、大気が薄くなるにつれ、紫外線は強さを増した。昼間は大人でも防護服なしで外を歩くことができないのだから、十三歳になったばかりの俺が、そう簡単に外へ出ることは適わない。
子供が外に出ることを許されるのは、陽が沈んだ後だけだ。それでも酸素が薄く、昼とは逆に凍えるほど気温の低くなった外に出ていられるのは僅かな時間。限られた時間で食い入るように見つめるのは、宝石を散りばめたような眩い夜