【連載】RYUKYU SOUL, HUMAN SOUL #10 首里城③
こんにちは。今週もお読みいただきありがとうございます。前回は首里城で感じられる琉球王国の人たちの精神や賢さについて書きました。今週も首里城、特に正殿の修復作業の様子を見て感じたことについてです。
首里城③
2019年の火災によって焼失した首里城正殿の修復作業の現場はガラス張りで誰でも見学できるようになっていて、工事の工程や素材・技術についてもとても詳しくパネルに説明が書かれています。
そしてただの修復ではなく、ハード面(熱感知器や受信器・消火器具)・ソフト面(防火に取り組むチームワーク)両方における防火対策の強化やそれと同時に歴史的遺産を残すことのバランスにもとても真剣に取り組んでいる事がわかりました。
火災は悲しい出来事ではあったけど、この機会を無駄にせずに様々な情報を公開することで、首里城がどれだけ沖縄の人たちにとって大事な存在であるか・地元のより良い未来のために尽力することがどれだけか大切かを来場者に伝える機会にしている印象を受けました。
また年配のガイドさんの説明を通してもいろいろなことを知れたし、説明からは彼の首里城を大切にしている気持ちがたくさん伝わってきました。
火災の原因は未だ調査中だけど、電気盤の可能性が高いこと。
修復に必要な宮大工がが島に居ないから内地から呼び寄せて工事をしていて、新たな島内の宮大工の育成にもこれを機に取り組んでいること。
火災は過去にも何度か起こっていて、建設当時のままのものは石畳も含めてほとんど無いこと
琉球王国は中国と深い交流があったため、首里城は万里の長城のような中国の城の造りを参考に建てられたこと
それぞれのエリアが王国時代、誰にどのように使われていたか。
火災で本堂が無くなってから来場者が減ったこと
首里城のあるエリアは風水的にはダントツ良い場所で、来ると元気が出るといわれていること。
燃えてしまったものはもう元に戻らないけど、首里城を地元の誇りや大切な起源として守ろうと取り組む人たちがいる限りその心や大切な歴史は受け継がれていくのだろうと思ったし、それで大丈夫なんだと思いました。
沖縄の人たちの地元愛や伝統文化を守り地元をより良くしていこうという気持ちはこの先でも知っていくことになるのですが、そういう気持ちを持って生きることのかっこよさを、首里城正殿の修復に尽力する人たちを通して感じることができました。
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