【詩】人を人と思わぬ人へ について

以前、「人を人と思わぬ人へ」という詩を投稿しました。
過去の投稿にあるので、ぜひ見ていただけると嬉しいです。

私はあたたかい、読むと心がふんわりするような詩を詠みたいと常日頃思っています。
しかし、この詩はそんなやさしい感覚からは遠く離れた感情が込められた詩です。
本来、詩を読んでどう感じるか、何を受け取るかは読み手次第なので
内容に対して言及することはよくないのかもしれませんが、この詩に込めた思いが少しでも伝わればいいなと思い、書くことにしました。

この詩を詠んだ日、私は「ゲゲゲの謎」という映画を鑑賞していました。
かの有名な水木しげる先生の作品である「ゲゲゲの鬼太郎」の誕生秘話を映画化した作品です。
私は幼い頃から「ゲゲゲの鬼太郎」のアニメをよく鑑賞しており、Twitter上でも今作が話題になっていたため、どんなストーリーなのかとても楽しみにしていました。

今作を見終わって心に強く残ったのは「やるせない」という感情でした。
道理を外れているしきたりのせいで悲しく死んでしまった女の子。
個人の強欲のために未来への道が途絶えてしまった男の子。
これはフィクションの世界ではあるけれど、現実にもそのように消えてしまった人たち、子供たちがたくさんいることが頭に浮かび、胸が痛みました。

Twitterやニュースを見ていると、子供への性犯罪や殺人事件をよく目にします。
少し目を離した隙に連れ去られてしまうなんて、どこにも連れて行けないし一人で近所に遊びに行かせることもできない。
私はまだ親という立場にはなったことはありませんが、その「もしかしたら」を考えると恐怖で心臓が締め付けられそうになります。
そして、その「もしかしたら」は日々現実になってしまっているのです。
被害者はもちろん親御さんも言葉では書き表せない怒りや憎しみ、後悔と自責の念を抱いていらっしゃると思います。

想像だけで分かったような詩を書くなと思われる方もいらっしゃると思います。
ただ、悪は加害者であり、決して許されてはいけないことであること
「最近、こういうニュース多いよね」で終わってはいけないこと
私自身も何をすればそのような犯罪が減るのか、私には何ができるか
たくさん考える必要がありますが、伝えて終わりのたくさんのニュースの一つ一つに永遠に苦しむ被害者とその家族がいるということを知るきっかけになればいいなと思い、また、私自身にも決して忘れてはいけない、目を背けてはいけないことだと言い聞かせるために詠みました。

明るみに出ていないだけで、他の加害者でなく身内による犯行も多く、苦しい思いをしている子供達もたくさんいると思います。
悲しい事件が減ることを、苦しむ人が減ることを願い、そして幸せを壊されてしまった、その一つ一つの魂が今、少しでも安らかな場所にいることを心から祈ります。




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