田中千秋(秋華洞)

東京銀座の美術商、秋華洞を経営しています。古美術や絵画の買取、販売そして画家、美術家のプロヂュース、展覧会、国内外のアートフェアへの出展、美術品鑑定会の主催など行ってます。http://syukado.jp

田中千秋(秋華洞)

東京銀座の美術商、秋華洞を経営しています。古美術や絵画の買取、販売そして画家、美術家のプロヂュース、展覧会、国内外のアートフェアへの出展、美術品鑑定会の主催など行ってます。http://syukado.jp

最近の記事

コロナ騒動で学んだこと

私の所属するロータリークラブの会報でコラムを書きましたので、こちらにも紹介させていただきます。掲載は14日の予定。 コロナ騒動で、私達の社会は大きな打撃を受けました。ですが、私個人としては、同時に大きく学ぶことができた二年間でした。 ひとつめは、医療や科学、私達の体の免疫システムについて、よく考える機会を得たこと。 ふたつめは、世界を変えるほどの大きな歴史の転換期に、どんなお金が動き、誰が動いているのか見ることができたことです。 まず、痛感させられたのが、私達自身の体

    • 秋華洞カタログ67号まえことば

      秋華洞は3ヶ月に一度ほど新着の美術作品(もう本当に幅広いジャンル!)カタログを出版していまして、その「まえことば」というのを長年書かせていただいております。 このたびの原稿はこちら。ま、校正前ですけど。 カタログ67号  まえことば 世はワクチンの大号令で、もう年配の方のほとんどが接種を済まされたようです。この急激な変化には驚くばかりですが、私は非常にこの状況を危惧しております。というのも、どれだけの効果があるのか、実に曖昧な上に、数年先の副作用についても、なんの情報もな

      • 「福富太郎の眼」見てきました。

        東京ステーションギャラリーで開催中の「福富太郎の眼」展を見てきました。 福富太郎コレクションの凄みが改めてわかりました。これは美人画の、そして日本近代美術の凄みといってもよいと思います。 福富太郎と僕の繋がりについては、前々回の投稿 https://note.com/chiakitanaka/n/nbba0f057ac66 ですでに述べました。そして15年ほど前に福富さんに取材したときの記録は https://www.syukado.jp/interview/vol

        • 煩悩白日夢展やります

           東京も、世界も、異常な状況の真只中です。  もうこの異常さは壮大過ぎてこのコラムでは描写しきれないほどです。最近はもう本業以外で情報をまとめていくしかないと思い定めて別途別のブログで発信をはじめました。 https://note.com/truth_corona  コロナのことです。コロナには「怖い・怖くない」そしてワクチンにも「怖い・怖くない」の考え方の違いがあって、日本人に分断がもたらされています。細かくみていくと、アメリカなどの外国でも、その対立がありそうです。

          [福富太郎の眼]と私

          福富太郎さんのコレクション展が東京ステーションギャラリーで6月27日(日)までの予定で開催されてます。 (現在は休館中、詳しくはホームページなどでご確認下さい) ここでの目玉商品がなんといっても、北野恒富の道行き心中ものの屏風です。北野恒富は美人画で有名ですが、その有名さはこの作品に負うところ大です。恒富の力とその限界も福富太郎さんはよく知っていました。 福富太郎さんは現物の女を集めてキャバレーという形で商売するのが仕事でした。ですが、本人と会うと、僕はちっとも女なんか好

          [福富太郎の眼]と私

          あやしい絵と美人画づくし参

          本日、「あやしい絵展」を見に行きました。素晴らしい展示でした。 春休み期間中とはいえ、平日にも関わらず、ものすごい人の数に驚きました。でも、展示を見ると、この人気に納得。一部にロセッティなどの西洋美術の引用展示もあるものの、日本美術の「あやしい」銘品が非常に充実した展示です。 今の世の中はちょっとオジイサンが失言すると、やれ男女差別だと騒がしく、あたかも男女に差があってはいけないかのような幼稚な社会になってしまいましたが、かつてこの日本は匂い立つ男女のロマンがプンプンの国

          あやしい絵と美人画づくし参

          美人画は投資に向かないよ、という考え方への反論とアートフェア東京。

          2021年3月のアートフェア東京。 私どもはこの10年以上取り組んできた「美人画」の特集をやりました。「美人画」なんてとうの昔に忘れ去られていた日本美術シーンに、「美人画」、やってもよいではないか、と始めたのが池永康晟と私ども秋華洞でした。 大正時代にその爛熟のピークを迎えた美人画の実物と、現代の「美人画」を同時に展示するという試みは、その後の美術マーケットにジワジワと影響を与え、今ではいわゆる美人画を描く若い画家が増えてきました。 世の中の一部では「美人画ブーム」と言

          美人画は投資に向かないよ、という考え方への反論とアートフェア東京。

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          Brussels Affordable:SHUKADO

          Shukado at affordable art fair in Brussels 2nd public day. We are introducing Kitagawa Maiko, Mishima Tetsuya,HARA Takahiro, Komatsu Takahide and Ikenaga Yasunari. We have found that all of them are enough affective to the people here. Above all, Ikenaga becoming suddenly famous!

          Brussels Affordable:SHUKADO

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          美術と心とオカネの話

          (築地ロータリークラブの会報に載せた文章です。) 私ども秋華洞ギャラリーでは、月に二回、書の「読み書き」の塾をやっております。いつも飲み会つきなので、とても楽しく歓談しています。その時よく聞かれるのは「美術品の真贋はどうやって見分けるの?」ということです。 ロータリーで親しいNさんに聞かれたとき答えたのは「それはですね、鏡を見ることです。そうすると自分の持ってるものの真贋がわかります。」「何だそりゃあ。ずいぶんひどい言い草だなあ。」 たしかに傲岸な言い方でしたね。でも僕

          美術と心とオカネの話