通勤読書感想文「鬼速PDCA」⑧
本日はPDCAサイクルの大詰め「A」のフェーズです。
解説前にまず今までのステップを整理しておくと
・「P」:ゴールを決めて解決案を考える
アウトプット:ゴール、課題、解決案
・「D」:解決案を具体化しDOを考えTO DOに落とし込みじっに移す
アウトプット:DO、サブゴール、TO DO
・「C」:一連のゴールから行動を検証し出来なかった要因、できた要因を絞り込む
アウトプット:達成率、出来なかった要因、出来た要因
・「A」:検証結果を踏まえて調整案を考え次のサイクルにつなぐ(または中止する)
アウトプット:調整案
PDCAサイクルの中でわかりそうでわからないフェーズがこの調整の"A"。理解しやすいようにステップを説明していきます٩( 'ω' )و
step.1検証結果を踏まえた調整案を考える
stepの整理で書いたように検証から出てくるものは、達成率、出来なかった要因、出来た要因の3つである。
どれくらい達成したかを踏まえ、
出来なかった要因について「どうしたらできるのようになるか」
出来た要因について「どうしたらさらに成果を出せるか」を書き出してみる。
あまりにも量が多い場合はインパクトにフォーカスして剪定してもOK٩( 'ω' )و
そしてこの調整案はスケールに合わせて4つのケースに分けることができます。
ケース①ゴールレベルの調整が必要なもの
ゴールの調整は「中止」「変更」「追加」の3つがあります。
「中止」は、どうやっても無理とかさすがに諦めよう、ってものややればやるほど赤字になる等断念せざるを得ない場合もあれば
予定していた目標に到達したから止めるパターンもあります。
「変更」は、ゴールの内容というだけでなく期日の変更含まれる。
「追加」は、大きな課題が発見され新たなゴールが必要となった時におこり、新たなPDCAサイクルをまわす必要も出てくるでしょう。
ちなみに「中止」や「変更」でもゴールが変更されるわけなので今までのPDCAサイクルを中止し新しいPDCAサイクルを回すことになります。
かなり大掛かりな調整ですね
ケース②計画の大幅な見直しが必要なもの
ゴールが同じでも課題の中止、変更、追加が必要なケース。
十分やったので優先順位が下がった課題と強化する必要がある課題の入替もありますが、うまく進んでおらず変更や追加する場合、スケールの大きなゴールであればかなりケース①ほどではないですが、体力を消耗するところではあります。
ケース③解決案、DO、TODOの調整が必要なもの
ここはコテ入れ程度。
役目を終えたDOや効果の薄かったDOを新たなものに入れ替えるという作業ですね。
ここでの変更の後は、ゴールも課題も変更がないのでサイクル的にP→D→C→A→D→C→AとPを抜かせる分よりスピーディーにサイクルが回ります。
ケース④調整が必要なさそうなも
成果が出てなおかつ改善の余地ごないもの。
そのまま続行ですが、必ず定期的な検証は行いましょう。
step2.調整案に優先順位をつけて絞り込む
できるなら全ての調整案を実行したいけれどなかなかそうもいかないのが現実。
今ままでのPDCでもおこなった優先順位をつけた絞り込みをここでも行います。
詳しくはこちらの記事のstep.4
step3.次のサイクルにつなげる
PDCAは回し続けることに意味があります。
このステップは次のPDCAへの架け橋となるステップで、解決案で改善の必要が出たら、出来るだけ早く次のPに、つなぐため
①新たな課題に関する情報収集
②関係者へのアナウンス(組織の場合)
③サブゴールの設定、懸念材料の整理、解決案の議論
これらを行い、
逆に伸長案が出たら
①担当者を決める(組織の場合)
②期日を決める
③できるだけ具体的なタスクに落とし込む
これをいち早く行うことで次のPDCAが高速で回っていきます(´∀`*)
本日最後に起こりやすいミスを紹介しておきます
検証と調整のフェーズでよく起こる間違い
①新しいものに目移りしやすい(個人)
最低限の検証と調整には次の3つが欠かせません。
・最低限の仮説設定
・最低限の検証期間
・最低限の行動結果
このどれかが欠けることで「情報の新しさ」につられて安易にPDCAを変更してしまい、いつまでたっても成果がついてこない落とし穴にはまってしまう可能性があるので注意
②間違いにばかり目がいく(個人・組織)
間違いは正さないといけませんが、間違いばかりに目がいくことで、うまくいっていることを見落とす危険が、、。
「改善案2につき伸長案を1つ選ぶ」などの具体的なルールをつくっていいことに目を向ける癖をつけましょう。
③意見の統一が図れない(組織)
ここで厄介なのは中途半端な経験を持った人の意見。周りも反論しづらい、、。
そういう場合は、論点を整理して一つ一つ潰していくこと。
そして意見が2つ出たら中途半端に折衷案を取るのではなく、「まずAさんの案を実行してダメならBさんの案に変更」というやり方を試すと効果の評価もしやすいです。
しかし、ここぞという大事な場面での判断となることもあるのでその際にはリーダーは次のことに注意が必要。
①責任の所在を明言する
②不採用になったメンバーのフォロー
意見の統一はチームでPDCAを回すのには重要です。
④課題のたらい回し(組織)
複数の部署が関わる課題の場合なすりつけ合いがおこる。
合理的な判断が下せないせいで効率が落ちてしまうだけでなく、取り組む人も前向きさを失う。大企業でよく起こる問題です。
一人一人がPDCAを理解して取り組まなければなかなか解決しない問題ではあるけれど、浸透すれば問題解決に向けて前進できるようになるでしょう
⑤プロセスの可視化が不十分(組織)
PDCAを回していると課題が変わったり、優先順位か入れ替わったりします。
個人で回している分にはいいのですが、組織となるとプロセスを伝えないことで次のような意見があがります
・継続
「ずっと同じ課題まわしてない?」
「ちゃんと考えてるの⁇」
・変更
「迷走してるねー」
「腹据えてやった方が良くない⁇」
・追加
「手広げすぎじゃない⁇」
「選択と集中だよー」
プロセスが伝わっていたら、あまりこのような意見は上がりません。
また、自分の立案したものが変更になる際も立案者に変更になったプロセスを伝えなければやる気をなくしてしまう可能性があるので注意です。
PDCAを組織で回そうと思うとこんなんなことも多々あります。
次回は「チームで回す」に着目した内容ですのでお楽しみに‼︎
本日もありがとうございました‼︎
サクッと読みたい方はこちら↓
図解も
前回の記事
次回の記事