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【詩】小さな足跡

不安から、色んなものに手を伸ばしてしまった。

沢山の人の肩を叩き、振り向いて、助けてほしいと願った。

触手のように一旦伸ばした手はもう止まることなく、伸び続けていく。

後になって、何度後悔しただろうか。

何度、私は同じことをしてきただろうか。

そんなことも、嵐が過ぎ去り、全てをひっくり返してしまった後になって、ようやく気づくのだ。

恥ずかしい、またやってしまったと、私は一人、どこか薄暗

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【詩】春になったら

一人、また一人と飛び立っていく。
足先から小さな水の玉をふり落として。

海の上では今、春の匂いがするという。

そうして私は一人になった。
世界は早く、皆、通りすぎてゆく。
時折心を裂くような悲しみが、私の身体をすり抜ける。いとも、軽やかに。

私は、海の底へと潜っていった。深く、深く。
世界はだんだんと鎮まってゆき、私の四肢は再びたおやかに動き始める。
過ぎ去る視界の端々に映る岩影には、名のな

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