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君が良かった。君じゃだめだった。

今日仲のいい同性の友達と遊んだ。すごい楽しかった。
今日見た夕焼けが世界がひっくり返るくらい綺麗だった。
家の近くにある金木犀がとても綺麗で思わずポプリを作った。

どうだっていい内容を話せる相手が欲しい。

その相手に適切なのは恋人だと思う。
友達と遊んだことを他の友達に話すのも違うし、なんでも話せる兄弟がいる訳でもないし。
恋人は電話も、LINEもあまりしない。
私が動けば相手も合わせてくれる。
私が合わさせている。
あの人にとってLINEでの雑談も私との2人の電話もそんなに大切でもしたいことでも無いから、相手から何も無いんだろう。
誰かに話したいことを話せる恋人はいなかった。

誰かに、認められたい。
常日頃思ってはいるが、時たま自分に自信が無くなって誰かに認めて欲しい時がある。
その誰かは恋人が適切だと思う。
好きな人から言われる褒め言葉は他の誰に言われるより心がきゅっと嬉しくなる。
そんなことを不意に頼める恋人はいなかった。
「可愛い?」
聞いても返事は苦笑い
「髪切ったんだけどどうかな?」
「短くなったね」

記憶を掘り返してもまともに褒められた記憶も無かった。クエスチョン「可愛い?」に対するアンサー「可愛い」じゃなくて、本音を言えば私が何を言わなくても「可愛い」と褒めて欲しかった。
そういえば、好きと言われたことは一度も無いんだけど?


自然消滅っておかしい話だよね。だって、高校が違うといえど、週二回はあってるもん。学校帰り、待ち合わせして。

自然消滅はおかしな話じゃない。お互いがお互いをしっかり大切にして、ちゃんとあったりコミュニケーションを取らないといけない。

お互いが、お互いをしっかり大切にして。

そういえば、学校帰り一緒に帰ろうと誘うのも、駅で待つのも、休みの日遊びに行こうと誘うのも、どこに行くかを決めるのも、私だったね。

君を待たせないために走った学校から駅まで。
待たせてしまった過去3回。「あつい…」開口一番文句ですか。
私は雨の日も風の日も暑い夏も寒い冬も君を待ってました。

君は行きたい場所がないと言って、デート先を自分で決めるのを拒んだね。
私だって別に、水族館にどうしても行きたかった訳じゃない。クリスマスだってわざわざ混んでる当日に光ってる木々を見なくたっていいし、映画だってひとりで行ける。

君と、過ごしたかっただけだよ。
君と水族館に行きたくて、君とクリスマスを過ごしたくて、君と映画を見てみたかった。
そうかぁ。私としたい何かが君には無いのかな…。
私としたいと思わせられるほど、私が面白い人間じゃなくてごめんね。楽しませてあげられなくて、ごめんね。

浮気とか、弄ばれてる訳じゃないのは知っている。真面目な君だから。女の子とあまり話さない君だから。

君は、初恋が私で。
初めて出来た彼女が私で。
どうしていいか分からないんだよね?
うんうん。そんな所も愛おしいね。
君の全部が愛おしい。

そう思うには、もう愛が足りなかった。
私から君への愛も、それを保ったり倍増させるような君から私への愛も。

 
片思いみたいな1年半だった。
高校生のカップルにしては長く続いた1年半だけど、カップルみたいなことをされた覚えのない1年半でもあった。

君は恥ずかしがり屋だから、好きって言わないだけで、きっと私を好きだと思ってくれてる。
君はオシャレに興味無いから服装がちょっとダサいだけで、別に私とのお出かけを楽しみにしていなかったという訳では無いはず。

気になりごとを、妄想して想像してプラスに替えて、君に恋してました。君を愛してました。
でも、私が本当に愛していたのは君自身じゃなくて私の妄想の中の君だったのかもね。

好きって言ってくれるのも、可愛いって言ってくれるのも、遊びに誘ってくれるのも。
君が良かったな。
君じゃだめだったな。


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