見出し画像

【本はすぐに買うルール】人生の指針になった1冊

2024年の夏休み最終日。
教員をしている私は、長期休みが終わってしまう喪失感でボーッとしていた。
明日から始まる、トイレに行くのも忘れるほど慌ただしい生活や、2ヶ月ぶりに会う6年生30人のエネルギーについていけるのか。毎年のことながら、長期休みの最終日はいつもナイーブになる。

そんな中、ぼんやりとSNSを見ていたら気になるポストが。


お世話になっている先生のポスト

人生を豊かにしたい。
今を楽しむことを肯定してもらいたい。
何より「夏休み最終日だからこそ」なんて言われたら、今日、今すぐに読むしかない!!!

すぐに着替えて、家から1番近い本屋へ向かった。

本をおすすめされると、決まって思い出す恩師の言葉がある。

「本を紹介されたら、すぐに本屋に行って買ったほうがいいよ」

無数にある本の中で、同じ本に出会うことは二度とないかもしれないから、ということだったと思う。
人から言われたことをすぐに忘れてしまう私が、めずらしく忠実に守っていることの一つ。

この【本はすぐに買うルール】を守って後悔したことはほとんどない。
自分では見つけられなかった本や普段読まないジャンルの本に出会えて、新たな発見が今までもたくさんあった。

だから今回もSNSのポストを見て、迷わず本を買いに行った。

本を手に入れると、そのまま近くのコメダへ入った。
さあ、夏休み最終日に読んでやる!

買ったのはこの本。

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』

「豊かになりすぎる」「究極」「ゼロで死ね」
強いタイトルの本は、普段あまり選ばない。
なんだか自分とかけ離れていると感じてしまうから。

本屋で並んでいるのは何度も見たことがあったが、手にとってみたことは一度もなかった。あのポストを見なかったら、出会っていなかった1冊。

結構な分厚さだったが、一気に読んでしまった。
ストーリーを通して著者の価値観を伝えてくれるから読みやすい。
心に留めておきたい、と思った言葉が山ほどある。
パラパラめくると、自分で引いた蛍光ペンのラインがたくさん目に入る。
ラインを引いた言葉を箇条書きにしただけでも、ステキな本が1冊出来上がると思う。

中でも、手帳にまで書き写した言葉は、

「人生で1番大切なのは、思い出を作ることだ」

老後の心配を解消するために、闇雲にお金を溜め込んでいないだろうか。
100万円をいつ使うのか。
財布には痛いが、31歳の今やってみたいことに使うのか。
それとも、貯蓄ができた60歳まで待って使うのか。
60歳で経験する方が、人生が豊かになるなら待てばよい。
体調や行動に制限のない31歳の今、経験する方が人生が豊かになるなら、今すぐ行動したらよい。

今味わえるはずの喜びを極端に先送りすることに意味がない。

本文より引用

同じお金でも、使うべきときに使う。
行動するべきときに行動する。
自分の人生豊かになると考えられるタイミングでお金を使ったり、経験をしたりすることを勧めている。先送りすることだけが、然るべきタイミングだとは限らない。

本のタイトルになっている「DIE WITH ZERO(ゼロで死ね)」とは、死ぬときにお金も、経験したいことも全てゼロになった状態のこと。
将来の自分に備えすぎて、今の自分を蔑ろにしていないだろうか。
現実的にはゼロで死ねなくても、ゼロで死ぬことを目指すことで、今の過ごし方が変わる。

あなたが「良い仕事に就き、膨大な時間を捧げて働き、60代から70代に引退して、そのあとで人生の黄金期を過ごす」という従来の価値観に従った生き方を考え直すきっかけになることを願っている。

あとがきより引用

夏休み最終日の今日も、新学期が始まる明日も、思い出づくりだと思ったらなんだか前向きになってきた。

お金はかかるけど、来年も北欧を旅しようかな。
新幹線を使わないと行けないけど、人に会いに行こうかな。
ライターじゃないけど、ライティングゼミに参加しようかな。
今日のランチは定番の店でもいいけど、ずっと気になっていた新しい店にしようかな。

行動するか迷ったときに「自分が死ぬときに、思い出が増えるかどうか」を考える。すると、95%以上の確率でGOサインが出る。

大切なのは、自分が何をすれば幸せになるかを知り、その経験に惜しまず金を使うことだ。

本文より引用

「人生で1番大切なのは、思い出を作ることだ」
何かを決めるときに、必ず考える基準になった。
おすすめされて出会った本に、人生の指針になる言葉をもらった。

こんなステキな出会いが他にもあるかもしれないから、【本はすぐに買うルール】を守っている。


「あさちゃん、またAmazonから本が届いてるよ」
「机の上の本の山、そろそろ少し片付けようか」

夫から見たら、私は“やたらと本をたくさん買っちゃう人”かもしれないけど、
実は私は“本との一期一会を大切にしている人”なんです。


いいなと思ったら応援しよう!