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ひとり時間に出会った、うれしいの話

今日は、「ハッピーアイスクリーム」の類の「うれしい」の話です。

めずらしく、平日に休みがあった。久しぶりにひとりきりで過ごす、平日の休み。
前日から、あれをしよう、これをしようと、楽しみで心がいっぱいだった。
ずっと読みたかった本まで、Amazonで購入。万全の準備。
結婚してから、ふたり時間は楽しいけれど、ひとりで過ごす時間も大好きだ。

午前中にやることを済ませ、いざ出発。

昼は、野菜たっぷりのピタパンのお店へ。

「野菜×タンパク質×ボリューム」のご飯が大好きです。

満腹になり、昨日買った本を取り出す。
隣のお姉さんも、私と同じように、一人で来て、食後に本を読んでいる。
いいよねえ、こういう時間。最高だよねえ。

んん????

私と同じ本を読んでる!!!

うれしい。驚き。うずうず。でもうれしい。

気付いてもらいたいような、照れくさいような。
どうなりたかったのかは、自分でも分からないけれど、わざと表紙が見えるように読んでみたり。もうこの時点で、意識は本に3割、お隣に7割。

結局、何も起きることはなく、お姉さんは店を出た。

ひとり時間を過ごすお供に、同じ本を選んだんだな、と勝手に親近感を抱いた。

まだ、「うれしい」は続く。



次はおひとり様用のカフェへ。

ずっと行ってみたかった場所。

席について、中煎りのコーヒーとプリンを頼んだ。

スプーンを入れても揺れない安定感の固めプリン


本や手帳を、自分の居心地の良い位置にセットする。
隣の席との距離も絶妙で心地よいな。
こんな空間があるうれしさを噛み締める。ずっとここにいたい。
みんなひとりなのに、ひとりじゃない。
店内にいる人と一緒に空間を作っている気分。

んん???????????????

隣の人が読んでいる本・・・

また同じだ。

こんなことってあるのだろうか。

読んでいたのは安達茉莉子さんの「私の生活改善運動」

今日はなんだかいいことがありそうだ。
ああ、話しかけたい。どうやって切り出そう・・・

ぐるぐると考えていると、お隣さんがこちらを向いている気配がした。

お隣 「もしかして、同じ本読まれていますか?」

私  「・・・は、はいっ!!!あっ、ほんとだ!!」
あたかも今気が付いたように振る舞ってしまう、小心者。

お隣 「私、もうここまで読んだんですけど、とっても面白かったですよ。」

私  「ちょうど昨日買った本なんです。」

お隣 「そうなんですね!私は『北欧、暮らしの道具店』のラジオで紹介してたので、読んでみたんです。」

大好きな『北欧、暮らしの道具店』の名前が出てきて、さらに気持ちが昂る。

私  「この手帳、そこで買い物してもらったんですよ〜」
    黄色い手帳を鞄から取り出してお隣さんに見せる。

ほんの2分ほどの会話だったが、「うれしい」に包まれた時間だった。

知らない人でも、同じ本を楽しんでいて、同じものを好き、という感覚。

なかなか体験することのない「うれしい」に出会った。



レジに行くとお店の方が「お知り合いだったんですか。」と聞いてくれた。

「いえ、たまたま、同じ本を読んでいたんですよ〜!」
私語は控えなくてはいけないカフェだが、ついつい得意げに声が出てしまう。

「ええ〜!!それはすごいですね!』

少し名残惜しくて、最後にもう一度、
「声をかけてくださって、ありがとうございました。」と伝えてカフェを出た。


ほくほくした気持ちで、ひとり時間を終えて帰路についた。

もう少し、お隣さんと話したかったな。
きっと、好きなものの話で盛り上がれるんだろうな。
また、あのカフェに行ったら会えるだろうか。

とてもうれしい1日だった。




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