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うつ状態の解決 細分化の原理と耐え忍びの力

だいたい鬱状態になる時というのは、今の自分の力ではとても解決できないような大きな問題を抱えて、押しつぶされていると言うような状態が続いている時だよね。

そんな時に心がけたいのが、細分化すると言うことだと思うんだよ。

家だってローンを組むじゃないか。こうやって小さく小分けにすれば、力のない自分でもできるよね。

これはよく言われるけど、雪下ろしの例えと言うことだよ。

東北の豪雪地帯では、屋根にものすごい雪が一晩に降ってしまうけれども、いっぺんに雪下ろしする事はやっぱりできないよ。

スコップで小さく小分けして少しずつ下ろすことがやはり賢い考えだよね。

これは空間的な細分化だけれども、これを時間的に細分化するというのが1つの知恵だと思うんだよ。

どういうことかと言うと、例えば100キログラムのベンチプレスなんかは、普通の人にはできないし、やろうとしたら押しつぶされて死んでしまうよ。

だけど、毎日少しずつ筋力トレーニングをすれば、3年か5年かわからないけれども、いつか持ち上げることはできるよね。

これは受験勉強でも言えることだよね。今の状態では合格ラインにはとても届かないけれども、3年ぐらいかけて分割しながら勉強していけば合格するというのが受験勉強でしょ。

だからもともと頭が良いと言うよりは、3年後に合格ラインをクリアするために、1日どのぐらい勉強していくいけば良いか、そうした配分をやることが結局頭の良さだと思うんだよ。

そこで大切なのか、やはり自分を律すると言うことだよね。

これは昔アメリカの思想家でエマソンと言う人がいたんだけれども、自己信頼と言うことをよく言っていたんだよ。

つまり、自律的に生きられるようになることが、大事だと言うことだよね。

そこでやっぱり問題になるのが怠け心だと思うよ。

昔の諺で、怠け者は自分で悪魔を引っ張り出すと言うのがあるけれども、やはり人間が滅びていくのは、自分に甘い心をコントロールできないと言うことだよね。

そこで参考になるのが、仏教の六波羅蜜多と言う考えだよ。

これは般若心経の中にも出てくるけれども、悟りの高い菩薩が禅定して、その禅定が深まっていったときに知恵が生まれると言う考えなんだけれども、この中に耐え忍びの完成というのがあるんだよ。

この耐え忍びの完成と言うのは、焦りの克服なんだね。

結局仏教と言うのは執着を去ることを教えているけれども、執着の中には時間の焦りというのがあるというのが仏教の発見なんだよ。

そこでこの時間の焦りを捨てて、時間を耐えると言うことが耐え忍びの感性なんだね。

もう2000年以上前にこんなことを指摘していたと言うのは凄いことだと思うよ。

やっぱり困難な問題を時間をかけて解決するには、どうしても忍耐力というか、ストイシズムというのが欠かせないようだね。

そういえば、ベネットと言うイギリスの思想家も、自分の時間と言う本を書いていたけれども、1日90分の時間を作れるかどうかが、教養人になれるかどうかの分かれ目だと言うふうにも言っていたね。

話は仏教に戻るけれども。確か禅の公案の中に大力量人と言う話があったと思うんだよ。

これは耐え忍びを完成したら、ものすごく大きな力と自由性を手にして、巨人のようになれると言う例えだろうね。

つまり、自分が大きくなることで、問題が小さく見えるというのが仏教の考える問題解決なんだと思うよ。

そのためにも突然一瞬で解決すると言う事は、やはり時間の焦りにしか過ぎないんだと言うことを悟らないといけないんだろうね。

世間では累積効果と言うこともあるしね。

これは一定量の知識を蓄積していくと、ある時突然レベルが変わって、新しいフェーズに入れると言う考えだよね。

それまでは全然今までの自分と変わらないわけだから、コツコツとやるしかないと言うことだよね。

やはり何問題を解決するには、時間を耐えるしかないし、その時間を捉えると言う事の中で、どれだけ少しずつ蓄積をして、自分の問題解決能力を向上させていくかというところに集中すると言うことだろうね。

お釈迦様と言う人は、人類で最高の賢い人だと言われているけれども、その人自身が時間を耐えることの大切さを言っていて、ストイックな生き方をしたわけだから、やはりこれに勝る生き方はないと言うことなんだろうね。

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