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🎶【僕はショスタコービチだ】井上道義氏の言葉 1014

※写真はいずれも #池上直哉 氏撮影 #サントリーホール 提供2024/12/30ラストコンサート


クラシックには全く明るくない。
でも全然嫌いじゃない。
馴染みが薄い方からすると、クラシックって真面目で大人しくて堅苦しい印象が強いかもしれないけれど、全くそんなことはない。


私が「好きだなぁ」と思う指揮者の中で、#井上道義 さん #大植英次 さん # 佐渡裕 さんの3名には共通点がある。
それぞれ系統は違うけれど、エネルギッシュでダイナミックで型破りなところ。
どうやら私は「お行儀が良い」よりも「やんちゃ」な指揮(者)が好みらしい。



毎冬 #1万人の第九 に参加しているので、どうしても佐渡裕さん推しになりがち。
でも今回は、昨年末に引退された井上道義さんの想いと言葉にフォーカス。



とはいえ、コンサートを鑑賞したわけではないので、2025/1/12 #朝日新聞「井上道義 三位一体の大団円」「日曜に想う 失われゆく故郷『僕は諦めない』」を参考にご紹介( #吉田純子 編集委員)。


【プログラム】

2024/12/30  
東京•赤坂サントリーホール
#読売日本交響楽団

本編

⚫︎メンデルスゾーン 序曲「フィンガルの洞窟」
⚫︎ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
⚫︎シベリウス 交響曲第7番
⚫︎ショスタコービチ 「祝典序曲」

アンコール

⚫︎ショスタコービチ バレエ組曲「ボルト」より第3曲「荷馬車引きの踊り」
⚫︎武満徹 「3つの映画音楽」から第3曲「ワルツ」


「よく演奏会に行く人でも、あまり知らない曲のはず。しかも難しい。だから、やろうと思った。僕がもっとも嫌いな言葉は予定調和。最後だからって、挑戦をやめちゃったら何の意味もない

シベリウス「交響曲第7番」を選んだ理由


「40歳くらいの頃、クラシック界の常識と僕の感じ方の大きなズレに直面し、正義というものをふりかざしてくる社会に押しつぶされるような感覚になった。僕は間違った人間なんじゃないか。苦しくて、鬱々としていた時、ショスタコービチの伝記を読んだり、楽譜を見たりして、ああこれは僕自身だと勝手に思いこんだ。で、『僕はショスタコービチだ』なんて言い切っちゃった。バカなんだけど、でも、そういう思い込みって僕、演奏には必要な態度だと思ってる。どんな作曲家の曲でも、僕自身が初演をするんだっていう気持ちでやってきたから」

本編ラスト、ショスタコービチ「祝典序曲」



2階席から30名の金管奏者が登場する演出。
オケとホールの特長を見事にブレンド&聴衆を涙と笑いで翻弄する、究極の三位一体。
感傷も吹っ飛ぶ踊りながらのエンディング。
堅苦しくない。
とてもじゃないけれど、お行儀よくなんかしていられない‼︎
「してやったり」と破顔する井上道義さんが目に浮かぶ。


ショスタコービチの曲の幕切れ
大盛り上がりのとどめに
自らシンバルを打ち鳴らす
場内は大爆笑に(朝日新聞)


その日のコンサートが始まって終わるまでが、ひとつの人生なんです。生まれて、死ぬ。いわば僕は、いろんな人生を何千、何万と生きてきたようなもの。こんな欲張りな人生、なかなかないです」

2014年がん闘病以来、病や腰の痛みとの
闘いの連続の中公演を完遂


僕はいつだって、生きたいように生きてきた。これからも同じ。それを誰がどう思おうが、どう語り継ごうが、まったく興味がない。もう1回、生きたいように生きる時間を僕にください。そういうことだね」

78歳、指揮者になると決めた14歳の自分に
立ち返ってみたい


私にはもう1回生きる時間は要らない。
散々なこともあるけれど、せっかくここまで辿り着いたんだもの。
今更やり直すなんて勿体ない。
誰からも望まれていないだろうし。


井上道義さんの言葉に触れて改めて思った。
私の人生は私のもの。
これからも私が生きていくことに、誰の許可も要らない。
どうか私にお構いなく。

「ほな、さいなら」

ラストコンサート最後の言葉


引退されても、音楽から完全に離れることはないでしょう?
きっと離れられないでしょう?
どうやら未だお役目があるみたいよ。
のんびりされたら又、ひと花もふた花も咲かせて楽しませてください。
ゆっくりお待ちしています。

あなたのショスタコービチを故郷の人々に聴かせてくれないか。大柄なロシア人男性が、指揮者の井上道義さんに切実な表情で懇願していた。


過剰な感傷を削ぎ落とす井上さんのタクトは、目前の死を見据える作曲家の研ぎ澄まされた境地をくっきりと浮き上がらせてゆく。人々の思想を覚醒させる前衛的な不協和音が今の時代の空気をまとって鋭く軋む。こうした表現は、スターリン時代には禁じられていた。
 井上さんの楽屋に飛び込んできたのは、その曲で歌ったバス歌手であった。


 故郷を失ったショスタコービチの音楽が、極東の地でひとりのアーティストの鋭敏な感性と共鳴し、冴え冴えと命あらたに鳴り響いていることに、先のバス歌手は一縷の希望を見いだしたようだった。


「ごめんなさい、僕、引退するので」。井上さんの言葉(中略)
バス歌手は力強く「僕は諦めないよ」と言った。

以上、「日曜に想う」より



ほうらね。
だから「ほな、さいなら」じゃなくて、「ほな、またね」ですよ。
             (1/12)

見て、このお顔‼︎
78歳、何てお茶目なんだ
写真を見るだけで笑いが込み上げてくる





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ちゃりれれ【時々ジャイアン】
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