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はじめて避難所運営委員会の防災訓練に参加しました!

先日、「避難所運営委員会」の防災訓練に参加しました。今回は、小学校の体育館が避難所として開設された場合の訓練でした。

📍避難所運営委員会とは?

市では、災害発生時に、住民が一時的に避難する必要がある場合、「千葉市地域防災計画」に基づき、区災害対策本部から派遣した職員が主体となって、学校等に避難所を開設します。

しかし、災害の規模が大きければ大きいほど、職員の到着の遅れや被災等により、「避難所の開設が大幅に遅れる。」、「十分に職員を派遣できずに避難所運営に支障をきたす。」「被災者である地域住民等の細かいニーズを吸い上げる必要が出てくる。」など、現実問題として、職員だけでの避難所の開設や運営が困難となります。

突如として発生する災害に対し、避難所を開設し、先ずは発災直後から3日間・72時間の混乱期においては、住民自らが、生き残るための最低限のことを、自分たちで最優先に行っていく必要があります。

そのためには、事前に避難所となる施設を中心に、地域の町内自治会、自主防災組織等が一体となった「避難所運営委員会」を設立し、災害発生時に地域住民同士が連携しながら、主体として避難所を開設・運営を行う体制を整えておく必要があります。

https://www.city.chiba.jp/sogoseisaku/kikikanri/bosai/hinanjounei.html#mokuji2

📍防災訓練の流れ

近隣に住む人たち、学校の職員、市の職員が約20名ほど集まりました。これまでは、小学校の避難所を開設したことがなく、避難所運営委員会の防災訓練も初めてとのことでした。

1. 避難者カードの作成
2. ブルーシートや机と椅子をレイアウト
3. トイレの確認
4. 非常用トイレの実践
5. 備蓄倉庫の確認
6. 発電機の確認

1. 避難者カードの作成

A4サイズの紙に避難日時・所属している自治会・避難者の名前・年齢・性別・続柄・配慮すべきことなどを記載する「避難者カード」というものがあります。今回は、参加者が避難者の想定で記載しました。

【ふりかえり】
・「避難者カード」のテンプレートは誰が持っているのか?
・どこに、どれだけ印刷して、保管してあるのか?
・個人情報の収集〜管理〜廃棄の流れは?など事前に把握が必要そう

2. ブルーシートや机と椅子をレイアウト

レイアウト図面をもとに、それぞれの地区ごとにブルーシートを敷きました。敷き詰めてしまうと通路がなくなってしまうため空けています。体育館の入り口部分には、受付用のテーブルと椅子を置きました。

【ふりかえり】
・ブルーシート、テーブル、椅子は、どこにあるのか?
・避難所開設が決まった場合、どのような流れで連絡が来るのか?
・体育館の鍵はどこにあるのか?誰なら開けられるのか?
・真夏の早朝の体育館(エアコン無し)は立っているだけでも暑い!熱中症対策が必要
・扇風機、延長コードはどこにあるのか?
・大きなブルーシートでも数世帯程度しか座れない。誰がどこにいるのか見渡せる程度の、小さな体育館でもエリア別にする必要はあるのか?
・体育館だけではなく教室を使うタイミングは、どのように決まるのか?

3. トイレの確認と非常用トイレの実践

避難所を開設した場合、まっさきに対応が必要になるのがトイレの準備です。下水管が壊れているかもしれないため、水栓トイレを使用不可にするのか?既存の便器に被せて使う非常用トイレを使うのか?マンホールを使う非常用トイレを使うのか?決めなくてはなりません。

下記のような箱型タイプの場合は、個室内に非常用トイレが置けるのか確認が必要です。こちらの小学校の場合は、ドアが内開きだったため箱型を置くのは厳しそうでした。

次に、実際にペットボトルのお水と新聞紙で非常用トイレを使ってみました。すぐに固まってジェルのような状態になりました。

いくつか非常用トイレの種類があったのですが、凝固剤を先に入れるものと後から入れるもの、処理袋が白いものと黒いものがあって、どれも説明書の文字が小さく分かりづらくて、高齢者には厳しいのでは?ペットシートのような吸水シート型の非常用トイレのほうが視覚的に分かりやすい、といった意見も出ました。

【ふりかえり】
・備蓄品の非常用トイレのタイプは何か?あらゆる人が問題なく使えそうか?
・トイレに「使用不可」の貼り紙、「非常用トイレの使い方」の貼り紙(紙・ペン・テープ)が必要そう
・水栓トイレが壊れているかどうかの確認方法は?一律使用不可にしてしまうべき?
・箱型の非常用トイレを置く場合は、個室内に置けるのか?個室外に置く場合の目隠しは?
・土足で出入りすることになるのであれば、ブルーシートや新聞紙など敷いても良さそう

校庭にはテントを張って、下水道に直接流す形で利用する災害用トイレもあることを確認しました。次回は、実際に使用してみたいです!

4. 備蓄倉庫と発電機の確認

最後に、備蓄倉庫と発電機の場所や中身を確認しました。いくつか物置があって、そのなかにギュウギュウにダンボールが詰められていました。

【ふりかえり】
・備蓄倉庫と発電機の鍵はどこにあるのか?誰なら開けられるのか?
・発電機はどうやって使うのか?どんな用途に使えるのか?
・どこに何がどれだけ入っているのか分かりづらい、カテゴリー別に分けたり、物置に張り紙があったら良さそう
・大型のものも高いところに置いてあるので、力のある人/踏み台や脚立が必要
・賞味期限が切れているものもチラホラ、市が回収してくれるようですが防災グッズを広めるためにも近隣の人たちに配布してローリングストックできたら良さそう

📝防災訓練に参加してみて

参加者全員が初めての訓練だったため、たくさん疑問や気になることが浮かびました。ただ、「これはどうしたらいいの?」「あれはどうするの?」といった言葉が多く飛び交っていたものの、避難所の運営方法を決めていくのは委員会のリーダーでも市の職員でもなく私たち自身であることを誰もが自覚して、行動に移していく必要があると思いました。

また、防災の知識がある人もいれば、実際に被災した経験のある人もいれば、まったく知識がない人もいるなかで、避難所を運営していくためには、年齢や職業は関係なく、1つのチームとして動くことが大事です。そのためには知識や経験を共有しあったり、お互いの意見やアイデアに耳を傾けたり、思いやりの心が大切だと感じました。

千葉市ではマニュアルやルール集、避難所開設・運営で活用できる資料がHPで公開されています。

避難所を運営していくためには、情報や連絡の調整をする人、傷病者の対応をする人、食料や飲料水の確保をする人など、さまざまな役割のたくさんの人員が必要となります。また委員会のメンバーたちが被災時に通勤先で帰宅困難になっていたり、旅行・出張先にいることも考えられます。

今回の参加者は、ほとんどが60〜80代だったので、何かを運んだりする力仕事はもちろん、体育館で動き回るだけでも熱中症になってしまわないかととても心配でした。もっと若い世代の方々にも自分たちの住む地域の防災に興味を持ってくださる方が1人でも増えたらいいなと思いました!!✨

避難所委員会や自主防災組織に興味がある方は、ぜひ自治体やマンションの管理会社や理事会の方などにお問い合わせをしてみてください!😊


他にも、さまざまな防災に関する記事を書いているので、もしよろしければご覧ください💫


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