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生活に活きる心理学vol.40〜チェスの王者は将棋も強いのか?ハロー効果と領域依存性〜
今回は見かけの能力と実際の能力の違いについてのお話をします。
今回紹介する言葉は、
ハロー効果 と 領域依存性 です。
まずハロー効果とは、
一つの分野に優れている人は、他の分野でも優れているように見えることです。
例えばプロサッカー選手であれば、他の競技でもそこそこの実力があるように見えるといった感じです。
しかし実際に能力が高いのは、専門の分野だけです。
このように何かを究めたとしても、それを他の分野には応用できないことを
領域依存性
といいます。
例えばチェスの世界王者は、何十手先も読むことができますし、何万時間も対人のボードゲームをプレイしています。
では、将棋も強いのでしょうか?
そんなことはありません。
将棋のプロで、元チェスのプロだったという人は少なくとも聞いたことがありません。
経済学者にも同様のことがいえます。
世の中に経済学者と呼ばれる人はたくさんいますが、そのほとんどの人がトレーダーとして活躍できていません。
同じ金融に関するプロでも、少し領域が違えばまったく応用が効かなくなるという最たる例でしょう。
これらのことから、私が言いたいことは二つあります。
一つ目は自分の得意分野を作ろうということです。
周りから一目置かれるような得意分野があれば、ハロー効果でさらに優秀な人だと思われるようになります。
優秀になること、あるいは優秀な人だと思われることは、収入が上がったり人間関係が良くなったりするなどの効果があるので、進んで努力しましょう。
二つ目は、得意分野以外では初心者であることを忘れないことです。
領域依存性の説明でわかるように、自分の能力が活きるのはあくまで得意分野の中だけです。
もちろん自信をもつことはとても大切ですが、ひとつの成功をしたからといってなんでも出来ると考えるのは、早計だと思います。
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