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花卉園芸はデジタルの夢を見る?|浜名湖花博2024

 花卉かき園芸で日本一ともいえる静岡県で開催する、浜名湖花博2024にいってきました。ふだん山や沼地で虫のお尻をおっかけているとついつい花壇より山野草..と思っていたのですが、花の持つ圧倒的な陽気パワーにあてられて、気づけばニコニコ、夢中で花の写真を撮っていました。
 疲れた心には勝利確定のエンタメが効く。全然ゴールデン感のないカレンダーにうんざりしているあなた、そう、花を見に行こう。

花卉園芸と静岡県

ふじのくに「花の都しずおか」基本構想(H26年)

 お花といったら、ガーベラ!全国のガーベラの4割は静岡県で生産されています。作付面積、出荷量ともにに静岡が日本一

静岡県のWEBサイトより

 バラの産出額でも全国2位。温暖な気候を生かして704品目の花卉かきを生産し、花卉の総生産額でも全国4位と、静岡県は日本を代表する花の都なのです。どうりでまちなかにお花屋さんが多いはずだ(体感)。

浜名湖花博2024

 そんな静岡県の浜名湖(浜松市)で浜名湖花博2024が始まりました。浜名湖ガーデンパーク(公営)とフラワーパーク(民営)の2会場で、6月中旬まで開催されます。

2会場間は路線バスで移動できますが、1時間に1本なので時間に注意。
タクシーだと3000円ぐらいかなぁ。
(画像の出典:公式サイト

 花博2024の立ち位置や概要はWEBサイトをご覧いただくとして、私がお伝えしたいことは3点。

  1. 花に興味なくても、圧倒的な陽気パワーは"効く"

  2. 行く前に「GUIDE BOOK」チラ見してほしい(なぜか現地にはない)

  3. デジタルコンテンツは挑戦的なものもあって面白いけど課題あり

1. 圧倒的な陽気パワー

浜名湖ガーデンパーク

 花のパワーはすごかった。眠い目をこすり向かった会場(浜名湖ガーデンパーク)だったけど、花の溢れる空間に到着すると、一気に気持ちが明るくなる。薄曇りの天気でも、快晴の日のピクニックのようなな晴れやかな気持ちに。

まずはガーデンパークから。一つも名前がわからないけど、大丈夫。綺麗。(花美の庭)
園内を船でも移動可能。20年前の花博で整備されたらしい。
地植えされた芍薬しゃくやくって初めて見たかもしれない。美しい。
イングリッシュガーデンというやつか・・・?
このオレンジ色が好きで、何枚も撮ってしまった。(花美の庭)

 老若男女、色んな世代の人達が思い思いに花を眺め、休憩し、写真を撮り撮られたりしているのですが、全員笑顔。天国を感じます。

藤の花が見ごろでした(花美の庭)
(花美の庭)

 ガーデンパークはかなり広くて、色んなゾーンがあります。一番人気は奥(地図の右)の「印象派庭園 花美の庭」。頑張って奥まで辿り着いてほしい。

 花美の庭を目指していたものの、心に一番残ったのはフラワーガーデンコンテストのゾーンでした。

書類審査を突破した個人や団体が、2mほど×数mのゾーンをガーデニングしている。
C部門(アマチュア部門)グランプリの方の花壇。
講評の「かわいい」「ずっと見ていられる」がTwitterの感想みたいでわらっちゃった。共感性高い。わかりやすい。

 花博は私のような花無知勢もたくさん来ます。そんな一般の人にも楽しんでもらえる形で自分の作品が展示されるなんて、趣味人冥利に尽きるはず。同志間の玄人目線で交わされるハイレベルな講評の良さもあれども、やっぱり"外の人"に褒められるのって、どんな界隈でもすごく嬉しいはず。
(趣味のことに関心持ってもらえる喜びはとてもわかるので、勝手に共感して感動しちゃいました。)

グランプリ受賞花壇
確かにずっと見ていられる・・

 ぜひこのフラワーガーデンコンテストのゾーンは、どんな方がどんな想いで作られたか眺めて楽しんでほしいです。

フラワーパーク

秘密の花園っぽい。

 温室にサボテンゾーンがありました。たぶん常設なので期間外でも楽しめるし、花ですらないんですが、カワイイ。

多肉植物の寄せ植え
丸さを強調する展示

 バラ園もあり、すでに品種によって咲いていました。バラはこれからどんどん見ごろですね。

 ガーデンパークで体力をほとんど使ってしまって、フラワーパークの写真がやや少なめ。どっちの会場も広いので、1日で無理して2会場まわるよりも、1か所でのんびりしたほうがいいかも?

2.行く前に「GUIDE BOOK」を読んで

 両会場ともに、入場してすぐに園内マップが配架されています。それを片手にうろうろしていたのですが、自宅に帰って書類整理をしていて驚愕。どうやらだいぶん前に「ガイドブック」なる冊子をいただいて持ってた(読んでなかった)。

8ページある

 なんの下調べもせずに会場にいったので、実はどんな見どころがあるかわからぬまま。もちろんそれでも十分に楽しめたのですが、帰ってきてからガイドブック読んだら、あれ、こんな場所あったんだ?!が。園内地図はA4両面なので、限られた情報しか載ってなかったみたい。
 ガイドブックはなぜか会場で配布されていなかったので(もしかしたらタイミングの問題かもですが、2会場ともに見かけなかった)、移動時間とかにちょっと読んでみてください。

公式ガイドブック「もっと楽しむ浜名湖花博2024」PDF

3.デジタル×エンタメの難しさ

 今回のイベントのテーマは「人・自然・テクノロジーの架け橋~レイクハマナデジタル田園都市~」とのこと。確かに随所でスマホコンテンツへの誘導やデジタルアート、スマート農業などが展示されていました。

大学生たちのデジタルアート作品の展示コーナー
どんな内容かは、ぜひ中で体験してみてください。
スマート農業の温室では、トマト栽培のための2種類のIoTツールが展示。どっちが便利なんですか?ってきいたら、にこやかにかわされちゃった。「どっちも同じくらいです」と。ほんとにー?
SUZUKIのシニアカーのコンセプトモデルだったかな?Gの文字をかたどってて、かっこいい。

 けっこうな情報量なので、技術展示が好きな人はこれだけでもゆっくり見て回ったら一日かかりそう。ちょっと人の少ない時間帯が落ち着いて展示を楽しめるかも。

ガーデンパークの入り口。Biomeおともたびといったスマホで利用できるコンテンツの看板も。
フラワーパークに設置されていたVR体験コーナー。
VRの中で振り返ると、映像撮影者(おそらくドローン操作している)が見えて、面白かったです。

 ただちょっと「う~ん..」となってしまったのは、スマホの電波(通信環境)が弱いこと。現地でアプリのDLダウンロードは厳しかった(docomo、auともにアンテナが1とか、たまに圏外になる瞬間も)。
 インフラ面が少し弱ると、体験の質が一気に下がってしまうのはデジタルの弱さ。

 そしてもう一つ。花という圧倒的なエンタメを前にすると、デジタルコンテンツは後回しになってしまう。スマホで何かできたはず・・とか、あっちにデジタルコンテンツあるな・・と目の端には捉えつつも、美しい花から離れられない。スマホは写真撮影に忙しいので、ホーム画面に戻って新しいアプリをDLとか、QRを読み込むという行動に移りづらかった。

 普段、IT活用の支援などを仕事としている身としては、デジタル要素も楽しみにしてたので(楽しんだものもたくさんあるのですが!)少しだけ悔しかったです。もしかすると、一人参加やリピートだと違う感想になるかもしれない。

色々と書きましたが、まとめると、花は強い!!!!

ヘッダー画像にもしちゃったのですが、この写真が大好き。
華やかな服を着て花博に来るって、最高にハッピーが詰まってる!!

 浜名湖ガーデンパークのほうは6月中旬までなので、あっという間に終わっちゃいます。ちょっと疲れたな‥という日こそ、ぜひ花博で陽のパワーをチャージしてください。私も会期中もう一回行こうかな。



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