【D】ひと足早いドラフト2023
長きに渡り、更新をストップしていたことをお詫び申し上げます。今後は不定期での更新となりますが、よろしくお願い申し上げます。
世間が半袖へと衣替えしている時期に、ストーブリーグの話題を出すのはいかがかと思うが、今回は個人的にドラフト2023にて中日がどのような編成で、どこの誰を獲得して欲しいかを書いていくこととしよう。
即戦力投手を乱獲せよ
「乱獲」という語句は聞こえの悪い言葉ではあるが、中日の補強ポイントとして真っ先に挙げられるのが先発、救援の適性に関わらず投手、それも即戦力である。
理由は明確だ。来季、右のエースである柳裕也は三十路を迎え、左のエースの大野雄大は36歳とそれぞれベテラン、大ベテランの域へと入ることとなるのだ。そこに続く存在として期待されていた勝野昌慶はロドリゲス・ショックに見舞われた影響によって救援へ。その救援は先発よりも計算を立てることが難しく、さらに祖父江大輔、福敬登のいわゆる勝ちパターンも先発の軸同様に三十路を過ぎてしまっているのだ。従って、急ピッチでの投手陣の再整備は中日にとって最重要項目と言えるだろう。それでは、中日にぜひ取って欲しい即戦力投手を紹介させて頂こう。
常広羽也斗(青学大)
まず最初は、10数年ぶりの大躍進を果たした青山学院大を支えるWエースの一角である常広だ。150キロ前後を計測する速い球と、キレのある変化球を投げる正真正銘の本格派。故障や他選手の急成長により秋には評価が変わってしまうかもしれないが、僕が中日の編成担当であれば現段階でのドラフト1位は彼を選ぶ。
ここまで惚れ込んでいる理由は彼の投球フォームにある。下半身の使い方がナゴヤドームのマウンドに合うのではないかと考えるからだ。現在、中日にいる投手で例えるのならば、髙橋宏斗や大野雄大に近いのではないか。この球場は掘れない固いマウンドのため、あまり沈み込まずにかつしっかりと脚の力を上半身に伝えられるフォームの投手がマッチするのだ。
西舘勇陽(中央大)
専修大のドラフト候補にも西舘という投手がいるので、今回この投手は「西舘勇」と表記することとする。今季はかなりネームバリューのある選手がドラフト候補にひしめいているので、この投手を2位で獲得することも可能かも知れない。現時点で考えられる最高のドラフトが1位常広、2位で西舘勇だ。
前述の常広は確実に先発タイプだが、この投手は救援タイプなのではないか。クイックモーションや投内連携がとても上手く、浅尾拓也現中日コーチを彷彿とさせるものがある。肝心の投球も荒れ球ではあるものの、かなり威力のある直球を持っている。広島に入団した栗林良吏のように、いきなり抑え格での起用法もあるのではないか。
岩井俊介(名城大)
中日ファンであれば、やはり名古屋の人間がドラフトで指名されると嬉しいものだ。今回のドラフトで地元選手に注目すると、岩井と同じく名城大の松本凌人も素晴らしいが、総合力で判断すると先発ができる岩井を獲得しておきたいところである。
彼の長所はまとまりである。前述の東都2人とは違い、目の覚めるような快速球もなければ、驚くような変化球もない。しかしながら、速球、変化球、制球全てが高いレベルで備わっており、少ない球数で長い回をまとめられる好投手だ。前述の2人と併せ、この3投手全てを獲得することは難しいだろうが、常広は必ず、そして西舘と岩井のどちらか1人を獲得して欲しいものである。