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【D】球春到来!勝負の3年目・立浪監督に求めること

 「打つ方は必ず何とかします」という名文句も3年前か。時の流れは早く、Vの使者を嘱望された立浪和義監督は2年連続の最下位と苦戦を強いられている。今回は、そんな立浪監督勝負の3年目に成し遂げて欲しいことを書いていくこととしよう。

投手の若返り

 まず1つ目は投手陣の若返りだ。昨季は弱冠21歳の髙橋宏斗が規定投球回を達成し、彗星の如く現れた松山晋也が文字通りの直球勝負で亡命したロドリゲスの穴を埋めて見せた。しかしながら、依然柱は30歳を迎える柳裕也や、大ベテランの大野雄大、涌井秀章、祖父江大輔らが務めている。抑えのマルティネスは契約最終年と、このままいけば数年後には投手王国も崩れ去ってしまうだろう。

 その中で、期待できるのは仲地礼亜という大卒2年目の投手だ。沖縄出身でノンビリとした性格だが、150キロの快速球を投げる投手だ。まだまだ荒削りではあるものの、球数を投げられるスタミナは備わっている。変化球も一級品。スライダー、シュートと横の変化を巧みに操る。いきなり10勝をしても何ら不思議では無い投手だ。また5年目とあとの無い投手ではあるが、梅津晃大にも一縷の望みを託そうではないか。昨季まで肘が悪く、かつての剛腕もなりを潜めていたものの、手術をしてまた一回り大きくなって復帰した。こちらは古傷との相談をしながらの起用となるだろうが、立浪監督にはぜひこの2人に我慢の傭兵を続けて欲しいものだ。

 また、まだ育成の投手ではあるが松木平優太という投手にも台頭の予感。フォームが安定していて、先発投手として大化けをしそうな投手だ。球に速さはないが強さはある。侍ジャパンの吉見一起コーチの現役時代を彷彿とさせるものがある投手だ。こちらへの期待はまず、背番号を軽くしてからにしようか。

暗黒時代からの脱却

 燃えよドラゴンズ!の歌詞ではないが、「僕もあなたも願ってる、祈る気持ちで待っている」ことこそが立浪監督の胴上げである。もう最後の優勝から13年。その頃、翌年の野球部入部に備えてグローブを新調した小学三年生はもう就職活動のさなかにいるのだ。

 何度でも言うが、立浪和義という男こそ、中日ファンに最も愛された人物と言えるだろう。だからこそ用意された勝負の3年目なのだ。恐らく、今季にかける球団の思いは並大抵のものでは無いはずだ。ミスタードラゴンズの晴れ姿を実現するために、中田翔に始まる大補強で勝負に出た。三度目の正直を実現するか、二度あることは三度あるとなってしまうかは分からないが、どちらになるかは分からない。しかしながら、2年間手塩にかけて育てた若手陣を登用して「2年間我慢してよかった」と我々が思えるようなシーズンにして欲しいものだ。

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