【詩】ある夏の日に私は思った
全てが古ぼけた布切れみたいだった。
必死でしがみついて
千切れんばかりに
狂わんばかりに
ただただ流れに翻弄される。
私はそんな風をものともしない
濡れた砂の上に横たわった。
大きな雲の中に隠れた太陽が
隙間から無数の光の筋を吹き出して
空は恐ろしくドラマチックだった。
それでも微動だにしない心の奥底に苦笑しかない。
一体これはどんな素材でできているのやら。
世界で何が起こっても
決して吹き飛ばされたりはしないのだ。
私は笑いながら風の中で身を起こした。
髪がドレスがま